80 永遠を失うもの、ひきよせるもの
メーアは、王宮を去ると、くつくつと笑い声をあげ、やがて、狂ったように笑い出した。
あたくしの勝ちよ!もう、あなたなんか、ヒロインでもなんでもないわ!
夢魔の宣告どおり、メーアが主犯だった。
あっという間に、メーアは捉えられ、口を割ったために、牢屋で、哄笑をあげることとなった。
ノアの功績と夢魔の口添えがあり、ロウエンは不問に付され、メーアは夢魔にゆがんだ心を刈り取られ、何もかも忘れて、教会に隔離されて、一生を終える。
祈りに費やす毎日をおくって…。
◇
ちびっ子神様の所へ、どんな顔をしていけばいいか、わからない。
ジンは悩んで、逃げ回っていたが、王宮へ直接乗り込んだところで、ノアと会っただけで終わってしまいそうな気がしていた。
教会の権威でもある神様の力を借りることにしたのだった。
「ジンは、あたしから逃げ回ってたのに、ついにきちゃったのねぇ」
リンはジンの頭をなでなでした。がんばって、背伸びして。
「はい。どうにもこうにも、オレだけの力ではうまくいきそうになくて」
悲し気とくるしい感情のないまぜになった顔が悩ましい。
美しい男がする表情には吸い込まれそうな色気があって、近づく侍女たちが、仕事を放棄してしまうので、リンとジンは結構放っておかれている。
「う~ん。あたしだって、ここから、逃げ出せないしぃ。ノアに会いに行きたいっていってもぉ、出してくれないの~」
ぴえーんと泣きだしてしまうリン。
それを、よしよしとなだめて、ジンは「いっしょにがんばりましょう」とはげました。
「ゔん。あいにいっでぇ。また、一緒に過ごすの!」
「はい。オレもそうしたいです」
二人はガッチリと共謀する意思を確認しあった。
◇
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