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流転の國 vol.8 〜桜色の都の救世主〜  作者: 川口冬至夜


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第32.5話 解析

ミノリのポジションを継いで『書物の魔術師』を目指しているタンザナイトは自室に大量の本を持ち込んで解析を行っています。

時には、他人の表情も解析しています。

「タンザナイト様、もう動けません…」

実戦訓練の後、部屋に戻ったラピスは真っ先にベッドに横たわった。

「姉上、お疲れ様です。僕も疲れましたよ…」

タンザナイトはそう言って椅子に腰掛けると、先ほどの実戦訓練のことを振り返る。

(あの時、いつの間にかルーリ様の姿が消えていた。代わりにジェイ様と…お見かけしたことのない女性が一人。もしや、桜色の都からの使者だろうか?)

訓練の最中、審判の方もしっかり観察していたタンザナイト。しかし、彼女はシャドーレのことを直接知らない。

(詮索するわけにはいかないけど、僕達がご挨拶に呼ばれなかったのはなぜだろう。それに、今日は普段より緊張感が漂っていたような気がする。シロマ様も何やら大変そうだったし…)

『何を考えているか全く分からない』と評されるナイトだが、彼女自身は他人の表情やその場の空気に敏感である。

(姉上はあの女性に気付いてなかったみたいだし、何も聞かないでおこう)

見れば、ラピスはもう眠っている。

結局、時間切れで引き分けとなった実戦訓練だが、やはりタンザナイトの方が体力値も魔力値も高いようだ。

彼女は眠っているラピスに毛布をかけると、解析途中の魔術書を開くのだった。

ジェイは『ラピスとタンザナイトはシャドーレが見ていたことを知らない』と言っていましたが、タンザナイトは遠くから審判席を見ていたようです。

頭脳明晰かつ人間観察の得意な彼女は今日の出来事について考えを巡らせますが、何も聞かない方が良いという結論に達しました。

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