表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/24

手始め

沈黙の森へと入った2人、そこは確かに静謐で人気のない森だった。


「なんだか気味が悪いだろ」


「俺は冥府出身だからな。ここよりずいぶん気味の悪いところに住んでいたから、むしろこの方が落ち着くな」


森に入ってどれくらいの時間が経っただろうか。


木々の間を縫い、少し抜けたところに、見るからに怪しい洞窟が見えてきた。


「ここだな」


ルーはつぶやく。


「なんだというだ」


「まぁ、見ていてくれ」


ルーは構わず洞窟に入っていった。




洞窟を進んで数分。


「静かに」


ルーが言った。


そこには、ゴブリンの大家族が夕餉の支度をしている光景が広がっていた。


「これはこれは、だいぶ大所帯じゃないか。こんなにいたら、さすがに面倒だな…」


…と、息をつく間もなくルーが前方に踊り出る。


一斉に振り返るゴブリン一族。


いくら弱小ゴブリン相手とは言え、数はある。リアンは少し動揺し、ルーを引き留めようとするが遅すぎた。


「ルー!何をしている!」


声だけで追いすがるリアン。


しかし、ゴブリンたちはこちらを警戒するどころか、なんとひざまずいてこちらに頭を下げているではないか。



「……やはりな」



ルーは冷静に言った。


「!?」


驚くリアン。


「こやつらは、つまるところ悪の眷属に従えられる者たち。その悪を統べるハデス様のもとにあった私には、経緯はどうあれ、私の威光に自然と従えられてしまうのだろう」


「…そういうものなのか?」


「この様を見れば、わかるだろう?」


納得のいかないリアンではあったが、目の前の光景を見れば、うなずくしかない。


「いや、最初は不安だったのだ。私はすでにハデスにあだ成す存在、もしやすべての眷属やその従物に敵対しているかも知れないとな」


「そうか…だが事実は違ったというわけだ」




「もうよい、自由にするがよい」


各々安心したように活動し始めるゴブリン一家。




「これで、この先の行動はたやすくなったな」


2人はお互いうなずきあう。

 

「今日はもう遅い、宿で休もう」


2人は、ニブルヘイムの宿に戻り、ひとときの休息を得ることになったのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ