第8話 2-2 何より体力と技術を磨け!徹底的に体を鍛えろ!!
ベンタと海斗の二人の【ジムワーク】は、様々な練習メニューが工夫されていた。
【ジムワーク】練習メニュー
一、ストレッチ(マット運動・柔軟体操 3ラウンド9分)
二、縄跳び=ローピング(2ラウンド6分)
三、パンチングボール&ダブルエンドボール
四、シャドーボクシング(5ラウンド15分)
五、ミット打ち
六、サンドバック(3ラウンド9分)
七、マスボクシングまたはヘビーバッグ
八、スパーリング(10ラウンド30分)
※気分転換にエアロバイク(30分)を入れる。
ボクサーにとって基本の反復練習を繰り返すことが最も重要で欠かせない。
田口と村木は、ボクサーなら誰でもやっている基本的な練習を毎日工夫しながら、変化を加えて繰り返させた。そして気分転換には必ずエアロバイクを漕がせた。
このメニューを取り入れることで、疲れた体に負荷をかけて心肺機能と下半身の強化を同時に行った。特にミット打ち、サンドバッグ、マスボクシング、スパーリングと少しづつ実践向きのレベルの段階が上がっていった。
田口と村木が特に重視したのは、相手に強烈なダメージを与える手首の強化だった。
田口マネージャーや村木トレーナーの厳しい声が毎日飛んでくる。
サンドバッグをたたき始めるとすぐ後ろに村木が立ち、
「一発でも多く打ち込め」
と気合を入れてくる。
ベンタと海斗が、
「あ、あ、あ、あ、あ」
と声を出しながら両手でサンドバックを打ち続けている。
頭から汗が滴り落ちていた。周辺がまるでサウナの中にいるような熱気に包まれていた。
「あ、あ、あ、あ、あ」
声を出しながら二人が打ち続けている。
「体が疲れてくると誰でも手打ちになる。しっかり腰を入れて膝を使って打て!」
ミット打ち、続いてマスボクシング。最後にスパーリング。
今度はかつて現役当時、技巧派と謳われた田口と、闘魂ファイターと呼ばれた村木から容赦ない要求が飛んでくる。
「ファイテング原田や大場政夫のようにパンチの雨を降らせろ!」
田口が叫ぶ。
「百発打ち続けろ!」
村木が叫ぶ。
「休むな、十秒間に五十発撃ち込めば必ずダウンする」
田口が叫ぶ。
「常に動け!無防備に正面に立つな!」
村木が叫ぶ。
「不用意に近づき過ぎると相手がアッパーやカウンターのフックで狙ってくるぞ!」
田口が叫ぶ。
「横から攻めろ! パンチをブロックしながらボディを打て!」
村木が叫ぶ。
「パンチを打つ時、片方の手で守りを固めろ!」
田口が叫ぶ。
「リカルド・ロペスのようにガードを固めて、ステップで距離の強弱をつけろ!」
村木が叫ぶ。
「相手のどこにパンチを入れるのかを考えながら打て」
田口が叫ぶ。
ジムワークが終わると、ベンタと海斗はサーキットトレーニングを行った。
【サーキットトレーニング】練習メニュー
一、腹筋(五百回)
二、ディップス(一回目)(二十五~四十回) ※大胸筋と上腕三頭筋の強化
三、腕立て伏せ(五百回)
四、ディップス(二回目)(二十五~四十回)
五、シュラッグ(五十回)ダンベル・バーバル他 ※僧帽筋の強化
六、ブリッジ(首周りの強化)(3ラウンド9分)
七、エアロバイクかランニングマシーン
「体力がないと思ったらとにかく走れ。ひたすら走れ」
村木がランニングマシーンの二人に向かって大声を出している。
「走ることが自分に勝つことだ!」
※ 一~七を数セット
八、特に手首の強化・握力の強化
九、足腰の強化(特に臀部と太ももの強化)
十、マットの上を前転する。
立ち上がったら、大きなゴムボールを両手を使って壁に投げる。
※ 最後にストレッチ(1ラウンド3分)(筋肉の疲れをとり終了)