表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/8

想いを伝えられる幽霊

私の体が土葬されてからもう一年が経つ。

つまり、悠くんに「好きです」って伝えた日からもう一年が経った。

そろそろ私が消える。

まだ悠くんに返事をもらっていない。

私が消えたらどこに行くのだろう?

やっぱり天国なのかな?

など考えながら悠くんに取り憑いていく。

多分、悠くんには私が見えていないみたい。





そろそろ悠くんが見えるほどの霊力が回復してきた。

悠くんにとって私はなんだろう?

私が悠くんの前から消えて、365日間悠くんは何を思ったのだろう?



悠くんの方から見えるぐらいまで霊力が回復した途端、実体化した。

ゆーうくん!

久しぶりだね!

私の方からは見えていたけどね!

なになに?言いたいことがある?

いいよ!

『綾ちゃん。いや、綾。このI年間、綾がいなくて寂しかった。だって今まで12年間ずっと一緒にいたのに、急にいなくなるなんて目の前でトラックにはねられて死ぬまで全く思ってもいなかった。その寂しさの中に綾ともう一つのものを無くした気がしたんだ。その時は人間関係がなくなったと思っていたけど、いろんな人と交流してもそのもう一つの物は見つからなかった。だけど、綾を見たらすぐにわかったよ。これが「恋」なんだってね。去年の返事を今するよ。


ーーーーー綾、大好きだよ。』


ふぇ?

え?

悠くんが私のことを好き?

えへへ…やったね。

私は幼稚園から思い続けていることを言った。

「私も悠くんのこと、大好きだよ!」


『そうだな』


「私たちって両片思いだったのかー…早く言ってくれればデート行けたのになー」


『ははっ!そうだよな』


とこんな感じで「もし〜だったら」のIFばっかりしゃべった。

もうあり得ないのにね。


「あ、もうそろそろ時間だ」


『もう会えないのか?』


「うん、悠くんと別れるのは寂しいけど天国で待っているね!」


『そうか、天国か。じゃ、天国で一緒に暮らそうな!』


「そうだね!待っているよ!」


『おう!もうちょっとこの人生を楽しんでから行くからな!絶対待っとけよ!』


「うん!じゃあね!」

そう言った瞬間、私はこの世界から消えた。






















「クスクス……あなたって人はあれだけあの人のことが好きなのね」


私は悠くんの前から消えて、天国の天使長の元に行った。


『はい!一日中くっついても足らないぐらいです!』


「あまりヤンデレにはならないようにね。さて、本当は輪廻転生に従って送り出そうと思ったのだけれど……彼が来るまでここにいていいわよ」


『本当ですか!?ありがとうございます!』


「ふふっ!いいのよ。お二人さんの仲睦まじい姿が見たいだけだから♪」



それから私は……







評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ