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想いを伝え忘れた幽霊に取り憑かれた彼

前話の彼視点です。

では、どうぞ

突然だが僕には幽霊が何故か見える。

5歳の時に綾ちゃんと川で遊んでいた時に溺れた。

その溺れた時に幽体離脱したせいだと自分で思っている。

もちろん誰にも言っていない。

《《見えてから》》お墓参りをした時、ご先祖さまの幽霊がうじゃうじゃ居てちょっとビビる。

最初見えた時は腰を抜かしたけど。


ある日、学校の校門から出て、すぐの交差点で幼馴染の綾ちゃんがいた。

綾ちゃんと一緒に帰ろうと思って駆け出した時、信号が青になった。

だけど、綾ちゃんの右側から猛スピードで横断歩道に突っ込んでくるトラックがいた。

「綾ちゃん!」と叫んだがもう綾ちゃんは、道の真ん中まで行っていた。

突き飛ばそうとしたけど、トラックの方が早かった。


綾ちゃんの身体が宙に舞った。


そのトラックは居眠り運転だった。


綾ちゃんはすぐに病院に運ばれたけど救急車が到着した時点で亡くなっていた。


僕には『綾ちゃん』という存在が生活の中に組み込まれていた。

その存在がなくなったから彼女がいた頃をずっと思い返す。

それをしても意味もなんもない。

あ〜すればよかった。とかこうすればよかった。とかIFばっかり考えていた。

その時、全身に悪寒が走った。

この感覚は…と思い出しているうちに元凶が顔を出した。


『あちゃ〜普通に取り憑いたら寒気を感じるのか〜

じゃあ悠くんの周りをくるくるまわっておけば大丈夫かな?』


とこっちには聞こえないと信じて喋っている綾ちゃんがいた。

もちろん綾ちゃんにも幽霊が見えることを言っていない。

だからこんな嘘をついた。

「うわっ!なんか寒気がした…もしかして綾ちゃんかな?そんなわけないか。だって目の前でトラックに跳ねられて死んだもんね……」


と言って騙された綾ちゃんは今度はぐるぐるまわりを飛び始めた。

だんだん寒くなってきたので

「なんか気温が下がっている……」

と言ったら


『くるくる回ったら気温が下がるのか…夏の時に便利だね。

う〜んどうやって守ろうかな……?

とりあえず後ろから見守っておけば大丈夫か……


あ〜悠くんに「好きです」って言いたい……!』



え……?

綾ちゃんが僕のことが好き?





ふふっ。偶然だね、僕も好きだよ。綾。





明日午前3時、午前6時に次話投稿します

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