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赤毛の伯爵令嬢  作者: もも野はち助
【本編】

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4/21

4.黒髪の公爵閣下

 イアルとの婚約解消の件を父に伝えてから、三日後。

 どうやら妹のティアラにもその話が耳に入ったらしい。

 中庭でお茶をしている時に空気の読めないティアラが、珍しく気まずそうにその件の詳細を聞いてきた。


「お姉様……本当にイアルと婚約解消なさるの? だってお二人はあんなに仲が良かったのに……」

「そうね。確かに私とイアルは仲が良かったけれど。でもね、それはあくまで友人としての感情だったの」


 そう答えたクレアだが、以前イアルに恋心を抱いていた頃を思い出してしまい、ティアラに嘘をついているような罪悪感を抱いてしまう。


「でも、もしお姉様がお屋敷を出て行ってしまったら、この家はどうなってしまうの?」

「その時は、あなたが選んだ男性がこのお屋敷の次期当主になると思うわ。だからティアラ、夫に選ぶ男性はあなたのことをよく理解してくれる愛情深い人にしなさいね?」

「お姉様……」


 そう伝えたクレアだが、ティアラがアルを選ぶ保証など、どこにもない。

 だが今の状況なら、きっとティアラはイアルを受け入れる可能性は高いはずである。

 今まで姉の婚約者だったイアルを男性として見ることは難しいかもしれないが、婚約すればティアラの見る目は変わってくるはずとクレアは考えている。


 イアルはロマンス小説に出てくるヒーローのような煌びやかさはないが、容姿はかなり整っている。

 何よりも一番重要な妹に対する愛情はとても深い。

 昔から困った時に手を差し伸べてくれそうな人間を無意識で求めてしまうティアラにとって、頼りにしていた姉がこの屋敷を去ってしまえば、今度は婚約者のイアルに依存しはじめるはずだ。

 そんなティアラを受け止めるだけの包容力がイアルにある。


 あとは彼の頑張り次第にはなるが、できれば自分がこの屋敷を去った後は、二人の仲が上手く行って欲しいとクレアは心の底から望んでいる。

 それはこの三年間、イアルを縛ってしまったことへの罪悪感からなのかもしれない。


 だが、一番の理由は優しすぎる彼の接し方で、何度も埋葬したクレアの恋心が復活しかけることが多かったからだ。

 やっと、その後ろ髪を引かれるような気持ちを断ち切ることができる。

 イアルがティアラと婚約することで、クレアもやっと前に進めるのだ。


「私は自分のやりたいことを目指すから、あなたも自分の幸せを一番に考えて伴侶を選びなさいね」


 スッキリした表情でそう告げると、安心したのかティアラがふわりと微笑んだ。


 しかし自身の望む道へ踏み出す前にクレアには大仕事が待っていた。

 それが黒髪の冷徹公爵の接待である。

 その件で父セロシスから書斎に呼び出された。


「クレア。ジェラルド閣下だが、予定通り三日後に視察も兼ねて我が家にお見えになるそうだ」

「もう視察の予定を組まれていらっしゃるのですか? 閣下は随分と行動的な方のようですね」

「どうだろうな。噂では仕事一筋というお人柄だ。やはり本来の目的は、ここの特産ハーブだろう。ティアラのことは周りが勝手に閣下の婚約者候補として騒いだだけなのかもしれん」

「それだけ閣下が女性に興味を示されたことは、陛下や周囲の者にとって珍しい状況だったのでしょうね」

「ちなみに領地滞在中は、閣下の叔母上であるセントウレア侯爵夫人が所持している別荘が近くにあるようで、そちらを拠点に二週間ほど視察を行うらしい」

「二週間もご滞在を? そうなりますと、ますますティアラへの面会を希望された可能性は低そうですね」


 するとセロシスが盛大にため息をついた。


「どちらにしても公爵という高貴な方を中堅クラスの伯爵家である我が家が、もてなさなければならない。屋敷内の状態もそうだが、お出しする物もそれなりの品を用意しなければならない」

「それと特産のハーブの種類や生産高、取引額などが記載された資料も用意しておいたほうがよさそうですね」

「ああ。だが、まずはティアラがやたらと屋敷内に飾っている花を何とかせねばならない。あれでは屋敷の雰囲気が華美になり過ぎて、品位を疑われてしまう!」

「それに関しては、マリンダとジョルジュに片づけるよう指示しておきます」


 こうして三日間、オーデント邸では公爵をもてなす準備が徹底的に行われた。

 屋敷内の準備等は母クリシアが中心となって行い、クレアは父と共に領地の特産ハーブに関しての資料をまとめていた。

 もしティアラへの面会ではなくハーブが訪問目的であった場合、オーデント家にとっても公爵家との繋がりができる良い商談となる。


 ちなみに今回渦中の人物でもあるティアラは、ジェラルドと鉢合わせをしないようにと、しばらくの間はデバイト家で面倒をみてもらうよう父が頼んでいるそうだ。

 その間に少しでもイアルとティアラの仲が進展すればいい。

 それはイアルの幸せを願ってという純粋な思いだけではなく、クレア自身が前に進めるように完全に気持ちを吹っ切りたいからだ。

 だからこそ、早くあの二人には上手く行って欲しいと切に思っていた。


 そんな気持ちでジェラルドを迎える準備を行っていたら、あっという間に三日間が過ぎた。

 そして本日、ついに彼がこの屋敷を訪れる日を迎える。


 クレアが自室で緊張しながら父の呼び出しを待っていると、部屋の扉がノックされた。

 入室許可を出すと、ベテラン侍女のマリンダが少し強張った表情で呼びにきた。


「先ほど公爵様がお見えになられました。旦那様よりお嬢様をお連れするようにと」

「そう……。分かったわ」


 マリンダと共に客間へと向かう途中、クレアは気になっていたことを聞いてみる。


「ねぇ、マリンダ。あなた、公爵様のお姿は拝見したの?」

「いえ。実は私はすぐに旦那様よりお嬢様をお呼びするように言われたので、後ろ姿しか拝見しておりません。ですが……その、お噂とは全くの別人のような雰囲気に思えました」


 マリンダのジェラルドに対する印象を聞いてみると困惑気味な反応をされる


「それは、どういう事?」

「公爵様のお姿は私もティアラお嬢様から伺った黒髪剛毛、華奢な体型に猫背、あまり明るい雰囲気の方ではないという印象だったのですが、実際に目にした後ろ姿からは、そのような様子は一切見受けられませんでした。長身の方でしたが華奢な印象はなく、立ち姿も凛とされ、御髪などサラリとした艶のある美しい黒髪でした」

「閣下は、ご成長の段階で大分と雰囲気が変わられたのかしら?」

「どうでございましょうか。ですが、あくまでも後ろ姿からなので、なんとも」


 マリンダとそんな話をしていると、すぐに公爵が父に接待されている客間へと到着してしまう。

 その扉をノックする前にクレアは一度、大きく深呼吸する。

 そして慎重に扉を二度ノックすると、父の声で入室の許可が下りた。

 そのままゆっくりと扉を開き、部屋の中に入る。


 だが、こちらに向かって座っている室内の人物と目が合った瞬間、動きが止まる。

 父と向かい合って座っていたのは、どこからどう見ても気品あふれる見目麗しい貴公子にしか見えない人物だったのだ。


 剛毛どころか艶やかでサラリとした黒髪に淡く透き通るような水色の瞳。

 陶器のような美しい肌の端整な顔立ちをした美青年が瞳を見開き、口をやや半開きにした状態で驚きの表情を浮かべている。

 その反応に無理も無いと思ったクレアは、詫びるように深々と頭を下げた。


「クレア・オーデントと申します。本日は体調不良の妹ティアラの代理で参りました。誠に申し訳ございませんが、妹が回復するまでは父と共にわたくしが閣下へのご対応をさせて頂きます」


 挨拶と妹の代理であることを告げ、ゆっくりと顔を上げる。

 恐らく目が合えば、見事なプラチナブロンドの娘ではなく、赤毛の娘が対応するこの状況に落胆しているような反応をされるだろう。


 しかし目が合ってもジェラルドは入室した直後の驚いた表情のまま、固まっていた。


「あの……閣下?」

「いや、その、不躾で申し訳ない。ご息女が二人いらっしゃるとは聞いてはいたのですが、あまりにも予想外だったので、つい……」


 そう言ってジェラルドは、気まずそうに半開きだった口元を片手で押さえる。

 その様子にクレアが苦笑した。


「無理もございません。美しい金髪と噂されている妹の姉が、このような赤毛では、誰もが初めは驚きます。どうかお気になさらないでくださいませ」

「いや、けしてそういう意味で驚いたのではないのだが……」

「もちろん、妹の体調が回復次第、改めて閣下にはご紹介させていただきます。それまでは、どうかこの赤毛の対応でお許しくださいませ」


 今度は謝罪の意味合いを込めて頭を下げたクレアが、父セロシスの隣へと座る。

 すると、ジェラルドが気まずそうに訂正を入れてきた。


「その、何か勘違いされているようだが……私は何もあなたの妹君を一目見ようとして、こちらへ伺ったのではないのですが」

「ですが『オーデント家の見事な金髪の令嬢』と……」


 すると今度はジェラルドの方が困ったような笑みを浮かべる。


「あれは……こちらの特産であるハーブに興味を抱いた際、家臣からそのような評判の令嬢がいると聞いたので、軽い気持ちでポロリとこぼしただけなのです。それを周囲が勝手に勘違いしてしまって。お恥ずかしい話だが、私はこの年になっても婚約どころか結婚願望もあまりないもので。今回の訪問に関して、その状況にヤキモキしていた周りの者たちが、変に尾ひれのついた話をそちらに流してしまったようで、本当に申し訳ない」


 その話にクレアとセロシスは同時に顔を見合わせ、安堵の表情を浮かべる。

 どうやらジェラルドがオーデント家に興味を持った経緯は、父の予想通りだったらしい。

 ならば、早々にそちらの内容に話を合わせた方がよいと父は判断したようだ。


「閣下は、我が領地の特産ハーブにどのようなご興味をお持ちになられたのですか?」

「実は……これも本当に恥ずかしいことなのですが、現在アストロメリア家が管理する土地は、四年程前まで特産であるワインやブランデーの質を偽って、出荷している不正が横行しておりました。私は陛下よりアストロメリア領のワインの名誉回復と、その不正を正すことを命じられ、臣籍に下ると共にこの四年間それらの膿を徹底的に根絶やしてきたのですが……」


 そこでなぜかジェラルドが言葉を詰まらせる。


「そのせいで質の良い葡萄の収穫量に対して、醸造業者の数が多くなりすぎてしまったのです。ならばワイン以外にも醸造手法を生かした特産品をと思い、こちらのハーブに注目いたしました」


 ようするに以前この地を治めていた人間に騙され、不正に加担させられて増えてしまった醸造業者の失業率を食い止めるため、醸造手法で製造できる商品の原材料としてオーデント領の特産であるハーブに目をつけたらしい。


 クレアがチラリと父親に視線を送ると、予想が大当たりした父が僅かに口の端を上げる。


「なるほど。こちらとしましても特産のハーブにそのような注目していただき、大変ありがたい状況です。して、閣下は我が領のハーブをどのような商品として加工なさるお考えですか?」

「ワインからブランデーを蒸留する手法を利用するので、こちらのハーブより天然香料である精油の抽出と、近頃ご婦人の間で流行している美容液でもあるハーブウォーターの製造などを考えております」


 そう答えたジェラルドにチラリと目を向けられたクレアは、恐らく女性としての意見を求められていると感じ、会話に参加する。


「閣下は、抽出された精油自体を特産品にご検討されていらっしゃいますか? それとも香水のように精油を使った商品をご領地の売りにされたいのでしょうか?」

「後者ですね。現状では、ワインやブランデーと同じように品質を売りにした香水の製造販売を目指しているので。特に男性向けの香水は種類が少ないので、力を入れて商品開発を行う予定です。その場合、爽やかさを感じさせる香りで考えております」

「なるほど。確かに我が領内では、ミント、ラベンダー、ローズマリー、セージ、カモミール等のスッキリとした香りのハーブを栽培しておりますので、閣下のご期待にお応えできそうですね」


 納得した様子の父親とは違い、クレアは少し考え込む様子を見せる。

 そのことに気がついたジェラルドが声をかけた。


「クレア嬢。なにか気になる点でもありましたか?」

「その、わたくしもあまり調香については詳しくはないのですが、もしや閣下は男性向けの商品として橘系の香りを主軸に調香することをお考えでは?」

「ええ。まさにそうですね。男性の場合、かなり体臭を気にされている方が多いので。柑橘系であれば性別問わず、受け入れていただけやすい香りだと思うので」

「それでは香りの持続時間が短い商品になるかと思われます」


 クレアの意見にジェラルドが驚いた表情を浮かべる。


「それは、どういう事でしょうか?」

「香りにもそれぞれ特徴がございます。わたくしも以前、取引先の調香工房で聞きかじった程度なのですが……。ハーブから抽出した精油は、種類によって香りの持続時間が違うのです。調香師たちの間では、初めからしっかり香るものを『トップ』、二番目に香りやすいものを『ミドル』、香るのに時間がかかり長持ちする香りを『ベース』と呼び、香る持続時間ごとにハーブを三種類にわけ、できるだけ香りが長持ちするようにそれらをバランスよく調香するそうです」

「では、上手く組み合わせさえすれば長く香りが続く香水ができあがると?」


 あまりイメージができなかった様子のジェラルドが難しい表情で質問してきた。


「そう、ですね。正確に言うと、香りが長く続くというよりも、香りを変化させて長く香っている状態を維持するという状態でしょうか。ブレンドされた香りは、それぞれの特徴により時間差で香りが消えるので、時間と共にその香料をつけている人物の香りが変わるのです。出会ったばかりの時は爽やかな香り、別れる時は深みのある香りに。そういった香りの演出を考え、調香師は計算しながら香りを作るそうです」


 その話にジェラルドが考え込むように口もとに手をあてる。


「時間で香りが変化する、ですか……」

「閣下のお考えの香水では、恐らくトップ……即効性のある香りのみで調香されるかと思います。ですが、トップに分類する香りは即効性がある分、香りが飛ぶのが早いのです。我が領地で栽培しているハーブも、このトップの分類に該当する種類が多く、中でも柑橘系は特に香りが飛びやすいです。トップに該当する精油のみで調香してしまうと、全体的に香りが長持ちしない香料製品が出来上がってしまいます」


 クレアが問題点をハッキリ伝えると、感心するようにジェラルドが見張った。


「なるほど。それではいくら香りの品質が高くても使い勝手の良い商品とはいえませんね」

「はい。他にも製造上でも原材料のハーブ集めで、かなり手間がかかると思います。香りの持続時間が長い香水を製造する場合、『トップ』『ミドル』『ベース』の該当するハーブがそれぞれ必要となりますが、特徴によってハーブが育つ環境が異なるため同じ土地でひとまとめに仕入れることは難しいです」

「一つの香水を作り出すためには三カ所の気候の違う地域からハーブを仕入れなければならないということですか……。そうなると仕入れルートの確保や運搬費用が余計にかかり、採算が取れなくなる可能性も出てくると」


「ええ。ですので、もし蒸留技術を活用されたいのであれば、質の良い精油のみを売りに出されたほうがよろしいかと思います。そうすれば調香師の手配や運搬費用などはかかりません。なによりも高品質の精油は製造側では非常に需要が高いです。わざわざ領内で香料製品に加工しなくても精油製造のみで十分、利益が出せるかと思います」


 一通り意見を述べると、ジェラルドが一瞬だけ考え込むような仕草を見せる。

 しかし、すぐに顔を上げ、クレアの顔をまじまじと見つめてきた。


「クレア嬢、あなたは今週中に何かご予定などはありますか?」

「ええと、父の仕事を手伝うこと以外は特に……」

「もし可能であれば、明日以降に予定している領内のハーブ園の視察にご同行していただきたいのですが、いかがでしょうか? あなたのように詳しく説明してくれる方がいれば、私としては非常に助かる。しかも領主のご息女でもあるあなたなら、管理しているハーブ園の者達とも顔見知りでしょう。私と領民の間をあなたが取り持ってくれたら、非常に効率よくハーブ園を視察できます。もしご予定が空いているのであれば是非、案内をお願いできませんか?」


 王弟でもある公爵からの突然の申し出にクレアが唖然とする。


「わ、わたくしですかっ!? でしたら、父のほうがより詳しくご案内できるかと」

「お父上では彼にしか出来ない領地のお仕事がおありでしょう。私の対応ばかりにかまけている訳にもいかないはず。何よりも今回は、女性目線での意見が私は欲しいのです」

「ですが……」


 将来的には家督を継ぐことを考慮されていたクレアは自領で栽培しているハーブの知識はもちろん、幼い頃から父に連れられ領内の視察に同行していたのでハーブ園を管理している者達とも顔見知りなので、効率よく領内のハーブ園を案内することができる。


 だがそうなった場合、彼女は一週間以上もこの恐れ多い身分である公爵閣下と共に過ごすことになるので、かなり緊張感を持って接しなければならない。

 その不安から隣にいる父に救いを求めるような目を向けると、父はいい笑顔で頷く。

 もちろん「是非、同行しなさい」という意味でだ。。

 そんな反応をされてしまったクレアは、ジェラルドに気づかれぬよう小さく息を吐く。


「かしこまりました。わたくしごときがお役に立てるかは分かりませんが、閣下の案内役を務めさせていただきます」

「ありがとう! 非常に助かります!」


 そう言って眩いばかりの笑顔を向けてきたジェラルドの整い過ぎた顔立ちにクレアが一瞬、息をのむ。

 もしここに妹のティアラがいたら、ロマンス小説から抜け出したような見目麗しい彼の容姿に大興奮するだろう。

 だが、その後は中途半端な淑女マナーで空気の読めない発言を繰り返した妹が、一方的な全力の好意をジェラルドにぶつけ、過剰に絡みに行ってしまうことが目に見える。

 今回、早々にティアラをイアルの屋敷に行かせた父の判断は正しかったと、改めてクレアは感じた。


 オーデント家の問題児であるティアラにジェラルドの興味が妹にないことが判明し、ホッとしたのも束の間。

 今度はジェラルドをティアラから隠さなければならないという新たな課題が出てしまう。

 そしてクレア自身も自領のハーブ園を王族に案内をしなければならないという責任重大な任務を父から任されてしまった。


 そんなジェラルドだが、本日から領内のハーブ園の視察予定を組んでいたようだ。

 クレアによる案内は明日からということになり、翌朝に迎えの馬車を寄越すと言って、この日は早々に屋敷を去っていった。

香りの変化についてヒロインが、ドヤ顔で語っていますが……。

アロマ好きな人や香水使ってる人からすると、割とお馴染みな豆知識。(^^;)

ご興味ある方は『香りのノート』で検索してみてください。

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