17.赤毛の花嫁
半年後、18歳になり成人したクレアは、見事な純白のウエディングドレスに身を包み、春先の穏やかな日差しを受けながら控室の窓から外を眺めていた。
礼拝堂に移動する前に顔を出すと言っていたジェラルドは、まだ来ない……。
だが殆どの来賓客は到着している様で、姿は見えないが外から賑やかな声が聞こえるので、式の開始が近づいている事をクレアが実感する。
実は半年前、ジェラルドとの正式な婚約が決まったすぐ後に婚礼の予定も早々に立てられ、クレアが成人すると同時に挙式する事が決まっていたのだ。
その為、今日までの半年間、クレアはジェラルドと共に目まぐるしい日々を過ごしてきた。
まずは当初の予定通り、クレアには補佐役として、アストロメリア領内の状況を把握してもらう為、ジェラルドと一緒に視察をする事から始めた。
その際、ジェラルドはクレアを自身の婚約者だと惜しみなく領民達に紹介し、未来のアストロメリア公爵夫人という認識を植え付けさせた。
その後、二人の距離が縮まった切っ掛けでもある新事業のハーブの精油関連の方で、本格的に動き出す。その第一歩として以前クレアが提案したハーブウォーターの製造販売を開始したのだが、それはすぐに大反響を呼んだ。
その理由は、公爵家お墨付きのという宣伝効果の他、ハーブを特産品としているオーデント家の元令嬢が監修の下、厳選したハーブを使用していると話題を呼び、美意識の高い上流階級の貴婦人達から注文が殺到したのだ。
精油の方も香水や化粧品等の美容製品を扱っている業者の間で、その質の高さが、かなり評価される品となった。
その為、この新事業に関しては、いつの間にかクレアが広告塔になっている。
それらに取り組みつつ、クレアとジェラルドは婚礼の準備も進めて行く。
その一つにジェラルド側の親族への挨拶回りがあったのだが……王弟でもある未来の夫の親類関係は、かなり爵位の高い家柄が多い……。
特にジェラルドの兄である現国王へ挨拶する際は、クレアは緊張で顔が真っ青になっていたのだが……余程、ジェラルドとの兄弟仲が良かったのか、国王夫妻は気さくな雰囲気でクレアを出迎えてくれた。
他親族に関しても人付き合いが苦手なジェラルドが、対人スキルの高いクレアを妻にする事にかなり好意的で、クレアが元伯爵令嬢である事に異論を唱える人間はいなかった。
同時に養子縁組先であるセントウレア家側の親族からもクレアの紹介をという声が上がってしまい、こちらではジェラルドの方が苦労する……。
クレアの新しい実家の親類からのアプローチは、主に夜会などの招待だった為、社交場が苦手なジェラルドは、憂鬱な表情を時折見せながらも未来の愛妻の為、何とか乗り切ってくれた。
そしてこの他にもクレアには、面倒な人付き合いの波が押し寄せてくる。
それがクレア個人に来てしまう令嬢や貴婦人からのお茶の誘いだ……。
純粋にクレア自身に興味を持ち、お茶会への招待状を送ってきた場合もあるが、半数以上は公爵家との関係醸成を望む野心的な誘いだ……。
それを社交関係に強い兄フェリックスと義姉アンジェリカが厳選し、その中からクレアにとってプラスになるお茶会に参加するよう勧められた。
今までと違い、爵位の高い相手との交流が増えるクレアには、少しでも良き味方となる人物との人脈作りをした方が良いと考えた兄夫婦からの提案だった。
この件に関しては、夫となるジェラルドに人脈作りの才能があれば、兄夫婦もそこまで口出しはしなかったのだが……残念な事にこの黒髪の冷徹公爵は、人との関係醸成が、あまりにも苦手である……。
よってこの分野では、未来の妻となるクレア自身に頑張って貰った方が、効率が良いと兄夫婦が判断した事だった。
そんな時間に追われる半年間を幸せで胸をいっぱいにして過ごしていたクレアだったのだが……。時折、どうしても思い出してしまう心苦しい事があった。
それが実の妹のティアラの事だ……。
ティアラは、クレアがオーデント家を去ってから、自らが望んで入った修道院で、自分が引き金になってしまったイアルの暴走の件を後悔し続けながら、静かに暮らしている……。
そんなティアラに手紙の一通でも出して、今のクレアの幸せな状況を伝え、自分を責め続ける生活から解放してあげたいと思うのだが……。
ティアラが身を寄せている修道院の場所については、ジェラルドの怒りが相当深いらしく、一切口を割ってくれない……。
だからと言って実父の方へ確認する事は、養子として受け入れてくれたセントウレア家に対して、クレアが複雑な気持ちを抱くので、あえて連絡を取らない様にしている……。
自分が幸せの絶頂にいるからこそ、妹の事を思い出してしまい、どうしても暗い気持ちになってしまう……。
そんなクレアの気持ちをジェラルドは薄々勘づいてはいるが、それでもティアラに会わす気は一切ないらしい……。
その理由は、以前ジェラルドの言っていた言葉から何となく推察出来る。
『優しいあなたは、すぐにあの妹君を許してしまう……』
もしクレアがすぐに許してしまえば、その瞬間からティアラは「姉は許してくれたのだから、以前のような関係に戻れる!」と早々に考えを切り替え、またクレアに依存してしまう性格である事をジェラルドは見抜いているのだ……。
クレア自身、ティアラがそこまで自分の負担になっていると感じた事は、あまりなかったのだが……悲しい事にティアラと離れてから、嘘の様に片頭痛が起こらないので、妹の存在は自分にとってかなり負担だったようだ……。
そんなティアラから「自分の我儘だ」と言って、遠ざけながら自分を守ってくれている未来の夫の優しさが、痛いほど伝わってくる……。
それでも……どうしてもティアラに同情の念を抱いてしまう自分がいる。
血を分けた妹という事もあるが、ティアラが好んでそういう振る舞いをしていた訳ではない事を15年以上一緒に暮らしていたクレアは、よく知っている……。
だが、その部分は第三者の目からすると『甘やかし過ぎ』と判断される。
だからと言って、妹に厳しく接するべきだったかは今のクレアには分からない。
そんな答えの出ない考えは、時折クレアを後悔の海へと沈めた。
今から幸せの一歩を踏み出そうとしている時だからこそ、あの時のオーデント家で起こった事をクレアは、何故か思い出してしまう……。
そういう意味では、ティアラだけでなくイアルの事もそうなのだが……正直なところ、イアルに関してクレアは、そこまで心配はしていない。
ティアラと違い、自分を見つめ直す道を選んだイアルは、恐らく今回の事に関して、いつか自力で立ち直ってくれると思っているからだ。
だが自身で気持ちの整理が上手く出来ないティアラは、恐らくこのまま時が止まってしまう状態になるだろう……。
そう思った瞬間、クレアの表情がまた曇ってしまう……。
しかし、それを見計らった様に控室の扉がノックされた。
傍に静かに控えていてくれたアイシャが扉を開けると、婚礼衣裳を着たジェラルドが入室してくる。
「ジェラルド様、随分とお仕度にお時間が掛かったのですね?」
「いや……。支度はすぐに終わったのだが……。こちらの控室に叔母上達が押し寄せて来てしまい、色々と小言を……」
つい先程まで養母であるハリエンヌと義姉のアンジェリカは、このクレアの控室にいた。アンジェリカは見た目と違い、かなり涙もろいらしく、まだ妹となって一年も経ってないクレアの花嫁姿を見て、号泣していた。
ハリエンヌも瞳に涙を溜め、クレアの幸せを願う言葉をたくさん掛けてくれていたのだが……どうやら甥の方には、かなり説教じみた言葉を放ったらしい……。
ジェラルドが、何ともバツの悪そうな表情を浮かべている。
その様子に思わずクレアが笑ってしまった。
「ところでクレア、式の前にどうしても君に会わせたい人物がいるのだが……。ここに通しても構わないか?」
「ジェラルド様のご友人の方ですか?」
「いや。正確には取引先と言った方が、的確な表現になるのだが」
「もちろん。どうぞ、お通しくださいませ」
すると、ジェラルド自ら扉を開けに向かう。
その様子にクレアが、やや不思議そうな表情を浮かべた。
しかし、次の瞬間……
「クレア!」
そう叫んで部屋に入って来たのは……何と実母のクリシアだった。
目には溢れそうな程、涙をたくさん溜めている……。
クレアは、無意識に両腕を広げ、駆け寄ってきた実母を抱きしめる。
そして後から入って来た実父セロシスもクレアの姿を見た途端、涙を浮かべながら、妻と元娘をまとめて抱きしめた。
「お母様! お父様もどうしてここに!? もう会えないかと思っていたのに……」
化粧が落ちてしまうので必死で泣くのを堪えたクレアだが、その抵抗も虚しく一筋の涙が頬を伝う。
「ジェラルド閣下が……取引先として私達を来賓で呼んでくださったの……」
「あれからお前の事は、閣下が逐一私達に詳細な報告を頻繁にくださって……」
その実父の言葉でジェラルドの方に目を向けると、優しく微笑まれる。
恐らくジェラルドは、クレアがオーデント家の両親に会いたいと言えば、すぐに会わせてくれるつもりだったのだろう。
だが養子縁組先の両親に対して、それを望む事にクレアが罪悪感を抱いてしまっていた事も理解していた。
だからクレアが言い出さない限り、その件には触れずにいてくれたのだ。
またしても自分はジェラルドに大切に扱われていた事をクレアは実感する。
だが、そうなると、どうしても問わずにはいられない事がある……。
「お父様……ティアラは……」
そのクレアの問いかけに父セロシスは、静かに首を振った。
「ティアラは……ずっと修道院にいる。院長の話では、毎日お前とイアルに対して懺悔する様に祈りを捧げているそうだ……」
「ではそのままシスターとして……」
「それは分からん……。だが、いつかイアルが東の大陸から戻ったら、何としてでも謝りたいと言っているそうだ。もちろん、それはお前に対してもだが……正直なところ、私はまだティアラにお前を会わせる事は賛成出来ないでいる……」
その父の考えは、恐らくジェラルドと同じ理由だろう。
その事を聞いたクレアの表情に影が差した事に気付いたクリシアが、そっと頬に手を添える。
「クレア、こんな幸せいっぱいの日にそんな顔をしてはダメよ? ティアラの事は私達がちゃんと見ているから……。だからあなたは、あなたの幸せの為にこれからは生きて行きなさいね?」
その母の言葉にクレアの瞳にブワリと涙が溜まる。
それを確認した侍女アイシャが、化粧が落ちる事に慌て出した。
クレアの涙が零れ落ちる前にクリシアがそれを指で拭い、自分がいた場所を夫であるセロシスに譲る。
「閣下の許へは一緒には歩けないが……娘のお前が幸せになる今日この日を心から祝福しているよ……」
少し寂しそうにそう告げたセロシスが、ギュッとクレアを抱きしめる。
すると扉が再びノックされ、アイシャが開けると側近のコリウスが入ってきた。
「礼拝堂の準備が整いましたので、そろそろ移動をお願い致します」
そのコリウスの言葉に、アイシャが慌ててクレアの化粧直しを始めようとする。
それに気付いた実父セロシスが、クレアから体を離した。
「クレア……幸せになるのだよ?」
そう告げて、実母クリシアと共に名残惜しそうに部屋を後にする。
「お父様! お母様! 今まで大切に育てて頂いて、本当にありがとうございました!」
クレアがそう叫ぶと、両親は優しい笑みを浮かべ部屋を出て行った。
すると、アイシャが涙で少し落ちてしまった化粧を素早く直す。
「ではジェラルド様、私は先に礼拝堂の方へ行っております」
「私もこの後、すぐにクレアを連れて向かう」
コリウスが部屋を出て数分後、クレアの化粧直しが終わった。
「お館様、終了いたしましたので、どうぞクレア様をお連れ下さい」
「ああ。アイシャ、助かった」
「良いお式になられますように……」
そのアイシャの言葉にジェラルドとクレアは、幸せそうな笑みを返した。
礼拝堂に向かいながら、隣のジェラルドに目を向けたクレアは、改めて今の自分の幸せを噛みしめる。
半年前、自分がジェラルドに好意を抱いてしまっている事に気付き、勘違いだったとは言え、これから自分に課せられる役割に絶望した時の事を思い出すと、今のクレアの状況は、まさに奇跡としか思えないくらいの幸せな状況だ。
そんな事を思いながら、大きくて温かい最愛の人に手のぬくもりを感じていたのだが……そういえば、ジェラルドがいつから自分に好意を持ってくれたのか、まだ一度も確認した事がない事に気付いた。
ふと気になって、思わず隣のジェラルドの顔をクレアがジッと見上げると、その視線に気づいたジェラルドが、声を掛けてきた。
「クレア、どうした?」
「その……ずっと気になっていたのですが……。ジェラルド様は、いつ頃からわたくしに好意を抱いてくださっていたのですか?」
その質問にジェラルドが苦笑する。
「今更その質問を? まぁ、この半年はあまりにも目まぐるしかった為、その様な甘い話もする暇がなかったからな……」
「も、申し訳ございません。このようなタイミングで……」
「私が初めてあなたに好意を抱いたのは、オーデント家で10年ぶりにあなたに再会した時だが?」
その瞬間、クレアが大きく目を見開く。
「え……っと、あの、10年ぶりに再会というのは……」
あまりにも予想外の返答に思わずクレアの歩みが止まった。
すると、ジェラルドは最近よく見せるイタズラが成功した時の子供のような笑みを浮かべる。
「昔、王城の中庭で私の運命を変える切っ掛けの言葉をくれた少女は、あなただ。あの時のあなたは見事なプラチナブロンドに……」
そう言ってクレアの右頬に手を伸ばし、掛かっている横髪を優しく払う。
「今も変わらないこのアメジストのような淡い紫の瞳をしていただろう?」
優しい笑みを浮かべながら、そう告げてきたジェラルドにクレアがある事を思い出す。そう言えば、会って間もない頃にジェラルドに妹ティアラの瞳の色を確認された事があった。あれは、中庭で会った少女がティアラではなく、クレアである事をジェラルドが確認する為に聞いてきたのだと……。
その事を言い出せずにずっと後ろめたさを感じていたクレアが、ガックリと肩を落とした……。
「気づかれていたのなら、一言おっしゃってくだされば良かったのに……」
「カマをかけてその時の事を話した際、あなたが自身の事だと全く気付いていない様子だったので、特に深追いをせずともいいかと思ったのだが……」
「出来れば深追いをして頂きたかったです……」
「だが、それに辿り着けるような話はいくつか振ったつもりなのだが……」
そのジェラルドの言い分にクレアが、やや抗議するような目を向ける。
まるで拗ねる様な珍しいクレアの表情が、あまりにも愛らしかったので、ジェラルドはつい吹き出してしまい、慌てて口元を押さえた。
「ジェラルド様……」
「す、すまない……」
そう言いつつも、まだ笑いを堪えている婚約者にクレアが更に抗議の目を向け続けると、笑いの治まったジェラルドが今度は苦笑する。
「私にとって、あなたが赤毛でもプラチナブロンドでも結果は変わらない。私が惹かれたのは、周りを気遣い過ぎて心労が絶えず、損ばかりしてしまうクレアという女性なのだから……」
そう言って、再びクレアの右頬に手を添え、ジェラルドが顔を近づけてくる。
しかし、それは寸前の所で唇から額にかかった前髪へと目的地が変更された。
「ジェラルド……様?」
「今、口付けしてしまうと化粧が落ち、後でアイシャに小言を言われる……」
やや不満そうに告げてきたジェラルドに今度はクレアが笑ってしまう。
すると礼拝堂の入り口からやや離れた場所に養父であるフロックスの姿が見え、ジェラルドがそこまでクレアをエスコートする。
そして礼拝堂の中では、すでに開式宣言が始まっている事が確認出来た。
フロックスの前まで来ると、ジェラルドがクレアを養父に引き渡す。
「ジェラルド閣下……どうか、娘を末永くよろしくお願い致します」
「もちろん。生涯かけて大切に致します」
フロックスの言葉にそう返したジェラルドは、名残惜しそうにクレアの隣から離れ、先に一人で礼拝堂の中へと入場する。
それを合図に中から参列者が立ち上がる衣擦れの音が、一斉に響き渡った。
ジェラルドが入場すると、すぐに閉じられた礼拝堂の扉の前に今度は、花嫁の父であるフロックスと腕を組んだクレアが入場を待つ。
すると、フロックスがクレアに小さく告げる。
「私の可愛い娘のクレア……必ず幸せになるのだよ?」
立て続けに二人の父親から、温かい祝いの言葉を贈られたクレアは、今までの人生の中で一番幸せそうな笑みを浮かべる。
そして目の前の扉が開くと、その先で待っている最愛の人との生涯の誓いを交わす為、クレアはゆっくりと第一歩を踏み出した。
本編を最後まで読んで頂き、本当にありがとうござます!
ラストがあまり締まらなかったので、作中の補足的話を3話、その後の二人の話を1話を番外編でご用意してます。
尚、本編が終了した際に作品の感想欄を開放しました。
で・す・がっ! その前に一つだけ作者より、我儘なお願いがございます。
この作品に出てきた妹ティアラですが、多くの読者様にとって「なんだ! この妹は!」と、かなりイラっとさせたキャラだったと思います……。
ですが、彼女には実際にモデルとなった人物がいます。
なので彼女の様に周りと上手くコミュニケーションが取れず、故意ではないのに相手を不快にさせてしまい、孤立しやすい事に悩みを抱えている読者様が、彼女に感情移入して作品を読まれている可能性があります。
(実際作者は、閣下の様に執着型ストレスを受けた側の人間ですがwww)
なので、ご感想等で彼女の事を書かれる際は、そういう読者様がその感想を閲覧する可能性があるかもしれないという事をご考慮頂き、書かれるよう何卒お願い致します。
感想欄は作者以外にも多くの方が閲覧出来る場なので、どういう方が読まれているか分かりません。
最初は感想欄を閉じる事も考えたのですが……そうなると、それとは関係なく別件で一言ある読者様も全てシャットアウトしてしまうので、それもどうかと……。
妹ティアラに関しては、恐らく厳しめのコメントをされる方が多いとは思いますが、作者的にはなるべくそうならない様に姉クレアに全力でフォローさせたつもりですが……正直、上手くフォロー出来たかは全く自信がありません……。orz
なので出来れば他作家様の感想欄でよく見かけるような『クズ妹』や『妹がカス』等の短い言葉なのに殺傷力が高過ぎる表現で感想を書かれる事は、なるべくお控え頂く様ご協力お願いします。
「すっごいイラッとしたけど、こういう人たまにいるよね……」くらいのお手柔らかさで書いて頂けると助かりますので。(^^;)
こういう作品書いておきながら虫のいい話ですが、どうかご配慮の程をよろしくお願い致します……。
それでは番外編全4話を引き続き、お楽しみください。




