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雅〜MIYABI〜

挿絵(By みてみん)


「まずはメンバー紹介や!」


「この小面こおもての面をつけてる姉ちゃんがみことボーカルやな」


「このおきなの面を付けてるにいちゃんがおきなこいつの名前はそのままやな!ちなみに担当はキーボードや」


「そいでそいで、天狗の面をつけてるムキムキマッチョマンがてんドラム担当!すぐ脱ぎたがるから、注意が必要や…」


「で、最後に白と黒の狐の面をつけてる姉弟がうんや!2人にはギターとベースを担当してもらうで!」


「グループ名はみやび!なぞの能面系ビジュアルバンドとしていきなり世の中に旋風をまきおこしたる!」


挿絵(By みてみん)


「まずはうちが作詞作曲した最高の曲をme tubeとワラ動にアップして、直後に真昼の力で拡散してもらう!

知名度が上がればライブのお誘いなんてすぐくるやろうからな、即武道館ライブも夢やないで!」


「相変わらず商売の事となると頭が働きますねぇ。」


真昼が感心したような呆れたような顔で言う。


「当たり前や!世の中金、金、金やでーっ」


「では早速仕事に取り掛かりますかっ!」


真昼はまた眼鏡を輝かせると片っ端からメッセージを送りまくった。


指が速すぎて見えないっ!


塵塚怪王はどこからか薄型ノートパソコンとカメラを取り出すと、作曲と動画撮影を始めた。


「僕も何か仕事ありますか?」


「にいちゃんは見てるだけでええで!完成したら率直な感想をくれたらうれしいわぁ」


そう言うと塵塚怪王はあっという間に作曲を完了させてしまった。


お金の事となると仕事が早いみたいだ。


「次は動画撮影や!」


色んな角度から雅にカメラを向ける!ビジュアルもさることながらさすが元楽器達である。作曲したばかりの曲をいとも簡単に演奏してみせた。


特に驚いたのはボーカルの命の歌唱力である。


「なんだろう、すごい…惹きつけられる…」


「そりゃそうや…これだけの天才達が集まったんや!すごくないわけないっ」


胸を張る塵塚怪王!


「さあ撮影した動画を編集してっと…」


パソコンの操作に力が入る!


「さあっ!完成やっ!…動画をアップしてぇっと…ポチっとな♪真昼ぅあとは頼んだでぇ…うち疲れたわぁ」


そう言うと塵塚怪王は居間に行き爆睡してしまった。


「さあて、各処にメッセージも送ったことだし、後は動画を拡散させるだけね」


真昼さんのスマホを操る指がさらにスピードを増す!


「これだけすれば後は時間の問題ねーっ!さあてお洗濯お洗濯♪」


そう言うと真昼さんも家に入って行った。


動画の撮影は終わったけど雅のメンバー達は演奏する手を休めることはなかった。本当に演奏することが楽しくて嬉しいらしい。


ここからの展開は本当に早かった。


伸びる再生数!


増えるファン!


殺到する電話!


メディアにも取り上げられ、あっと言う間に雅はデビュー曲「かなで」でオリコン1位を取ってしまった。


時は過ぎて。


「真昼ーっ!また来たでぇ!」


「あらチリちゃん!」


いつのまにかあだ名呼びになっている。


「今日はプレゼントを用意してきたんや!」


そう言うとチリちゃんはまたしてもどこかから二枚のチケットを取り出した。


「ジャーン!雅の武道館ライブのチケットやぁ!いまやなかなか手に入らないプレミア物やで!」


「雅のライブ決まったんですねっ!」


「まあまだトップオブトップの第一歩にしかすぎないんやけどなぁっ!2人には是非きてほしいって雅のメンバーも言うてるんやで!」


「ありがとうございますっ!真昼さん是非行きましょう」


「そうですねっ!きっと最高のライブが見れると思います。」


僕たちはチケットを受け取るとライブの日が待ちきれずにうずうずしていた。


所変わって。


「ジョージさーん」


青年達が老人の元に駆け寄る


「ああ君たちはよくライブに通ってくれた…今日はどうしたんだい?」


「実はとびっきりレアなライブのチケットが手に入って、ウチのメンバー1人予定入っちゃったからジョージさんも一緒にどうかと思って」


ジョージはチケットに目をやる


「雅?」


「最近ノリに乗ってる超人気バンドなんですよ!ジョージさんも是非行きませんか?」


「君たち…ありがとう。ライブなんて久しぶりだなぁ…楽しみにしてるよ」


ジョージはしみじみとチケットを眺める


「…おや?この楽器達は…?」



挿絵(By みてみん)

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