小春日真夜
長崎の空の玄関口長崎空港。
東京からの便が到着し、褐色肌に長い銀色の髪をなびかせた美女が長崎の地に降りたった。
「ひっさしぶりに来たけど相変わらず田舎ねぇ」
そう言うと美女はタクシーに乗り何処かに向かって走って行った。
その頃真昼家では
「うぅ…寒気がする…」
「大丈夫ですか真昼さん?」
「大丈夫じゃないー。多分もう長崎に真夜姉さんが来てる気がするわ…今日は部屋に篭ってるからお客さんが来てもいないって言ってね」
真昼さんはいつもと違って完全にブルーになっていた。
又助さんも今日は来ないみたいだし、ここに来て独りになるのは初めてだ。
今日は学校休みだし、ゆっくりするか…そう思った時だった。
ピンポーン
インターホンが鳴る
「はーい。今日は相談屋はお休みですので明日また来てください。」
「あーお客じゃないの、身内身内!玄関開けてくれない?」
玄関を開けると褐色肌の銀髪のお姉さんが立っていた。
「あー貴方が悠河くんね!可愛いーっ!真昼じゃなくてお姉さんのとこに来ないー?」
そう言うと僕をいきなり抱きしめてきた。
胸に顔が埋まって苦しい…
「モゴモゴ…ちょっと離してくださいっ」
「あらーつれないわねぇ」
「もしかして貴方が真夜さんですか?」
「ピンポーン♪真昼いるんでしょ?中に入るわねっ」
真夜さんは真っ直ぐに真昼さんの部屋に向かうと凄い勢いでノックし始めた。
ドンドンドンドンドンドンドンドン
「真昼ーっいるんでしょーっ出てきなーっ」
ドンドンドンドンドンドン
「真昼ーっ」
「いませーん。真昼は留守なのでピーと言う音の後にお帰りください。ピー」
ドンドンドンドンドンドン
「いるじゃない、早く開けないとドアブチ破るわよーっ」
ガチャ
ドアの鍵が開き超絶ブルーな真昼さんが出てきた。
「何しにきたの真夜姉さん」
「何しにきたじゃないわよ、アンタに婚約者が出来たって占いに出たから見に来たんじゃない」
「そんなことだろうと思った。」
「ばあちゃんも母さんも多分感づいてるわよ、あんたまだ紹介してないでしょ?」
「だって絶対怒られる…」
「そりゃ許嫁居るのに婚約者作ったんだから怒るでしょ」
「真昼さん許嫁いるんですかっ」
僕は初耳だったし、なぜか少しムッとしてしまった。
「この子はね、産まれた時からばあちゃんに結婚相手を決められてるの、それを無視して貴方に婚約を申し付けたのよ。」
「私の人生だもの、好きな人くらい自分で決めます!」
「同じことをばあちゃんの前でも言えるの?」
「…言えない」
「アンタはいつもそうなんだから…あと先考えずに動いて周りに迷惑かけて」
「真夜姉さんには関係ないでしょ」
バタン!
また真昼さんは部屋に篭ってしまった。
「ったく。」
「あのぉ…お茶を用意しますので居間に行きましょう。」
「悠河くん気ぃ使わせちゃってごめんね」
真夜さんを居間に誘い、お茶を出して詳しく話を聞くことにした。
「真昼さんの許嫁ってどんな人なんですか?」
素朴な疑問を問いかけた。
「君も陰陽師って言葉は知ってるでしょ?その末裔でね安倍晴明の生まれ変わりって言われてるのよ。」
かなりのビッグネームが出てきた。
「へ…へぇ」
「ひょったわね」
「正直…」
「もし、悠河くんが本当に真昼の事愛してるなら家のばあちゃんに会ってみる?怖いわよー」
僕は悩んだけど、決心した。
「会います。」
僕は真昼さんのおばあさんに会いに行くことになった。




