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魔法使いの英雄彈〜二人が英雄になるまで〜  作者: 猫田ねここ
第1章 出会い
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第1章 18 【青の制服】

青の制服


「失礼します」


ハルはコンコン、と軽くノックをすると、理事長室に入った。


すると、そこにはエサルと見覚えのない生徒がいた。


その生徒がハルの方をゆっくりと振り返って…


「…アリス?」


「えっと、こんにちは。ハル」


その生徒はアリスだった。


アリスの制服は、青色のリボンに、ブラウスの袖には青色の自分の名前の刺繍とハルと同じ4年生の制服だった。


「…驚いたな。制服着てると誰かわからなかったよ」


アリスは綺麗な銀髪の髪をそのまま下ろしており、恥ずかしそうに笑っていた。


「結構似合うでしょ。私の思った通りだわ」


と、なぜかエサルが嬉しそうにいう。


「それより、アリスは4年生として学園に編入するんですか?確か14歳だったと思いますが?」


「それは、今から説明するわ。アリス、ちょっとハルと話したいことがあるから席を外してくれる?」


「はい。じゃあ、そこらへんぶらぶらしてます」




「じゃあ、まず報告から。あなたにも伝えといたほうがいいと思って」


エサルはアリスが席をはずすとハルに椅子を勧め、話し始めた。


「まず、今日は彼女の龍についてのことと、正式に入学するためのテストをやったのよ」


「そうだったんですか」


「まず、龍について。アリスは龍の血が流れていても龍にはなれないみたい。まぁ、龍になれたら、それはそれで怖いけれど」


ハルは人間が龍になる姿を想像してみた。


「確かに…」


「で、龍の力はアリス側から自由に使っていいみたい」


「えっと、龍の力って具体的には?」


「魔力ね。龍は魔力そのものと思ってもいいくらい魔力があるのよ」


「へえー」


ハルは正直に驚いていた。


そして、自分があまりにも龍について知らないことにも、驚いていた。


ハルは、機会があれば龍について調べてみよう、と心の中で思った。


「でも、アリスが龍の力を使う時には昨日のように体に紋のようなものが浮かび上がってくるんですって。アリスはこのことを龍化って呼んでいたわ」


ハルは昨日の光景を思い出して見た。確かに今思えば、あの時のアリスは人間じゃない存在に思えたような気がする。


「で、龍化は昨日見せてもらった右手だけでなく全身もできるそうよ」


「!!」


昨日は右手だけを龍化して、あの魔力量なのだから、全身を龍化させたらどんな魔力になるか、想像がつかなかった。


「だけれど、龍化にも欠点があるわ。どうやら、龍化をすると、生気を奪われるそうよ。前に全身を龍化させた時は1週間くらい体を動かせなかったそうよ」


生気を全て失えば命の危険に関わる。龍化は危険のようだった。


「それと、龍の血を飲まされてから傷の回復力がすごく上がったって言っていたわ。ほぼ不死身なくらい」


「それは、すごいですね」


「でも、どうやら龍の力で回復するのは致命傷を負ったときだけらしいの。だから、小さな傷を負った程度では回復しないし、痛みも普通にあるそうよ」


「そうなんですか」


「それに昨日言っていた滅びた魔法をかけられると回復はできないみたい」


龍の力は万能ではないみたいだった。


「えっと、龍については以上ね」


「!?それだけですか!?」


龍についての情報はさすがにこれだけでは少なすぎた。


「アリスも実際のところはあまりよく知らないみたいよ。あ、でも不思議なことを言っていたわ」


エサルは眉を少し寄せて言った。


「えっと、そう。龍は生きている、って」


「へ?」


ハルはおもわず聞き返していた。


「アリスは龍の存在を感じているって言っているわ。ちょっとこれは龍との融合に成功した人がアリスしかいないから、なんとも言えないわね」


「そうですね…」


「えっと、話を戻すわね。じゃあ、今日アリスにやってもらったテストの結果について。時間がなかったからあまり時間をかけれなかったけれど、魔道、座学、剣術の3種類を、行ったわ」


それは、ハルが入学する時に受けたテストと同じ種類でハルは少し、懐かしい気分になった。


「結論から言えば、魔術は龍化しなくても文句なし。座学もトップレベル、剣術はまだ、少し荒さがあるけれど十分過ぎるくらいよ。まるで、あなたの入学テストを見ているようだったわ」


そう言うエサルの目は教育魂によるものかキラキラと輝く目をしていた。


「だから、4年生に編入させても大丈夫だと?」


「ええ、余裕でついていけるでしょう」


「そうなんですか。楽しみですね」


「そんなこと言っていると、あっという間に首席、奪われるかもよ?」


「ははは」


ハルは冷や汗をかいていた。実際ハル自身もそう思っていたのだ。


「ここからはアリスも混ぜて話をするわ。アリスを呼びましょう」


エサルは立ち上がるとそう言った。

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