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魔法使いの英雄彈〜二人が英雄になるまで〜  作者: 猫田ねここ
第1章 出会い
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第1章 11【理事長室】

理事長室


「んー、あれぇ、はるー?」


「ん、おはようクレト。ずいぶん寝てたな。」


ハルが朝食の用意をしていると、クレトが起き出してきた。


「…これ、ハルが作ったの!?」


「ふっ、まあな。すごいだろ?」


「わーい、いただきまーす!」


「話を聞けぇ!」


と、ハルが叫んだときにはもうクレトは椅子に座って朝食のハルお手製ハムチィズパンを頬張っていた。


「うん!フツーにおいしいよ!」


「もうちょっとなんか言えよ!」


と、ハルももう1つの椅子に座ると、自分の分のハムチィズパンを頬張った。


「ん、あとそれ食べたら風呂入れよ。昨日入ってないんだから。」


「!!お風呂入れるの!?やったー。」


「あぁ、俺は水魔法が得意だからなー。お風呂の水なんてチョチョイの…」


「うわーい!」


「って、おい!」


クレトは話を聞いていなかった。


「ハルはもう入ったの?」


「…。俺はさっき寮の方の浴場へ行ってきた」


「いーな。ぼくもそっちがいい」


「ダメだ。お前はうちの生徒じゃないんだし、他の生徒に誰か聞かれても説明めんどくさいしな…」


「あ、そっか…」


そんなことを話しているうちにハルはさっさと食べてしまった。


お皿を下げて洗っているとクレトが尋ねてきた。


「ハル、そういえば今何時?」


「あー、もう12時位だ」


「結構ぼくら寝てたんだね。それじゃあ、これ朝食じゃなくて昼食じゃない?」


「はは、確かに」


そして、クレトが食べ終わりお風呂に入り終わると、2人は着替えて理事長室へ行くことにした。


「ハルの服ぶかぶかー」


「それでも一番小さい服だよ。まぁ、我慢しろ」


クレトは服を持っていないので、しょうがないからハルの服を借りてきていた。


「ぶー」


「あと、理事室行くまでに多分学園にいる生徒に話しかけられると思うが、面倒だから無視で行くぞー」


「はーい」


今日は休日とはいえ、学園に残ってダラダラしている生徒ばかりではないがもいるのだ。


2人は部屋を出て歩き出した途端、色々な生徒(特にハルの同期のヤツ)が、興味津々で質問してくるなか、文字通り全く無視して理事長室へ向かって行った。





理事長室に着くとハルは軽くノックをしてから部屋へ入った。


「失礼します」


「しっ失礼します」


クレトもあとに続く。


「おはよう、ハル、クレト。待ってたわ」


エサルは椅子に座ってお茶を飲んでいた。


エサルも夜の疲れ顔からだいぶ回復したようで、いつもの顔色に戻っていた。


「あの子はどうですか?」


「もう大丈夫ね。もう熱も下がったわ。若いっていいわね」


「お姉ちゃん目、覚めた?」


「いいえ、まだよ。1人教師を付けているから目覚めたら連絡が入るはずだわ」


「よかった…」


「まあ、また後で見に行ってみましょう。でも、その前に…」


エサルは2人に向き直り


「いろいろと、聞きたいことがあるのだけれど?」


と、真剣な目をして言った。

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