配属
今回はこの本を手にとって下さりありがとうございます。
軍事とか政治とか全く分からない奴ですが、是非ご覧下さい。
2016年、政治体制が大きく変わり、集団的自衛権という憲法が提示された。
その案は賛否両論であったが、結局は賛成し可決された。
だが、その憲法を利用しても各国からの攻撃は止まず、その制度の意味はほぼ皆無であった。
そこで国は自国の軍事を強化。
特殊部隊SATなどに加え、新たな部隊も発令された。
そして時は変わり2017年。
空には航空自衛機の姿が。陸には警察官の姿に陸軍兵士の姿も見られる。海には砲撃機や対地雷装置ATTが搭載されており、その全てが日常において、平凡である時代。
都庁では内密に、配属式が行われていた。
普通ならば、体育館で卒業証書を受け取り、その数日後にそれぞれの職場へと配属されるのだが、
そこはこじんまりとしており、扉と窓しかない至ってシンプルな部屋だった。
だが、窓はしっかりと厚手のカーテンは引かれている。
その部屋に野太い声が響く。
「貴公を、そこに行くに値する人物とし、特殊部隊 MSR に配属する。」
その声が終わるが拍手も何も起こらず、ただ青年が黙って受けとるだけだった。
「頑張ってこいよ。言葉通りの奴らだが、まぁ...君なら大丈夫だ。」
と野太い声の主の男性が言う。
体がガッチリしており、将軍と行った風貌を漂わせる男である。
「覚悟はもう決まっております。岩木将軍」
男は風貌通り、将軍だった。
対している青年は、こちらもガッチリとした体格で背も高かった。
それもそのはず、彼は様々な戦場に赴いてきた兵士なのだ。
髪は伸びているが、何よりも特徴的なのが髪の色だった。
髪が白かった。
「でも今日から行ってもらう。くれぐれもそこのお偉いさんだけには愛想良くしろよ。」
若干怒気の籠った雰囲気で喋った。
「分かりました。誠心誠意、務めさせて頂きます。」
こうして青年の配属式は終わりをつげた。
地図の通り歩いてきたのは配属式のあった場所の直ぐ近くだった。
そこにはビルというにはあまりにも小さな建物が建っていた。
緊張はなかった。無かったが不安はあった。
彼も兵士と言えど男だ。不安や緊張はある。
上司はカッコいい方だろうか。どんな方だろうか?
そんな疑問に更けているが、一番大事なのは、何故特殊部隊なのにこのビルなのか。だった。
特殊部隊というと、都庁の地下や何処かの地下にあるのが理想では...
そう思いを巡らせながら入ったホールで彼を迎えたのは、黒い銃口だった。
天井に繋げ下げられており、ともかく大きかった。
「ガチャンッ....発泡します。」
言うなり、その銃口から火花が散る。
「!?」
一瞬は驚いたが直ぐに形に入る。
直ぐ様床を蹴り、右へ移動。
先ほどいた場所が大きな音と共に抉れる。
「ドガンッ!ドガンッ!」
避けれたは良いが、だが銃口も自分を追いかけてくる。
発射速度は遅いが、威力が大きい。
食らうとひとたまりもない。
走り、避けながら考える。
「まずはどうやって発射を止めるか...なっ!」
青年は小さく呟き、最初にいた場所に戻ってきた。
戻ってきたと同時に、最初発泡してきたマシンが撃ち、抉れた床に転がっていた石、即ち床の欠片を持った。
持ったは良いが、隙がないと投げれない...
その時、
「邪魔するぜぇ~」
といつの間にか大男が傍に立っていて、その男が持っている物を見て青年は「ひっ!!!」と軽く悲鳴をあげた。
青年は見慣れてた。という理由もあってか、頭を抑えその場に伏せる
その大男が持っていたのは、一つで戦車一つ吹き飛ばせる威力を持つ、爆弾、通称 C4爆弾と呼ばれる爆弾であった。
その大男は軽くそれを銃口に向かって投げ、爆破した。
辺りに爆音と暖かい爆風が一気に吹き付ける。
青年は頭を抑えながら叫ぶ。
「なんなんだよここは!...」
時間が経ち、頭をあげると辺りには先ほどの機会と、床の石が散乱していた。
いつの間にか大男は消えており、もう一度青年、南波は呻く。
「...なんなんだよここは....」
今回はここまででお願いします。もう心が....
またいつ投稿になるか分かんないです。