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今日という日は一生の宝物


お父さんが電話で話している


透希:うん、あ、そう。大丈夫なの?おう、子供たち連れて行くからさ。そうだよね、ずっと1人だもんな


蕾芽:(誰としゃべってんねやろう?親戚の人かな?)


透希:そうだ、まだ刄さんのとこへは逝かないだろ?逝かせないぞ?母さんたちも元気なんだから


蕾芽:(やいばさん?やいばさんって誰だ?)


姉に聞いてみる


釵惠:刄さん?誰だ、私も分かんない


蕾芽:あ、そう?


釵惠:婀弥ネェちゃんなら知ってるんじゃない?


蕾芽:婀弥ちゃん、刄さんって誰?


婀弥:刄さん。えっとねー、たしか、お父さんの伯父さんじゃないかな?


蕾芽:伯父さんか


婀弥:でも伯父さんはもう亡くなってて、私が小さい時に一回だけ お墓へ行ったような気がするんだよな


釵惠:へー、知らなかったな


電話の相手を聞いてみる


蕾芽:お父さん、さっき電話で誰と話してたん?


透希:容伽さん


蕾芽:容伽さんっ?じゃあお兄ちゃんたちに会える?


透希:うん、土曜日にな


蕾芽:よしっ、遊べる


透希:でも遊びに行くというより、お父さんの伯母さんのお見舞いへ行くんだけどね


蕾芽:兄ちゃんたちとならどこでもいいぜ


そして土曜日になり、まずは容伽さんたちに会う。


容伽:おう透希、雪蘭


透希:おすっ容くん、由義姉さん


由子:久しぶりねー、雪蘭ちゃんも元気そうで


雪蘭:はい


蕾芽:こんにちは、兄ちゃんたち


融介:元気か?君たち


釵惠:うん、元気だヨ


楊介:いいねーっ


お父さんの2番目の兄貴、内木容伽さんは、奥さんの由子さん、双子の息子さんの4人家族。兄の融介[ユウスケ]さん20歳、弟の楊介[ヨウスケ]さん20歳は、いつも遊んでくれる優しいお兄ちゃんたちだ。


容伽:じゃあ伯母さんのとこ行くか


車に乗り、出発


融介:蕾芽は今、中2か?


蕾芽:そうだよ


融介:オレらが中2の時って何やってたっけ?


楊介:何って言われてもねー


融介:好きな教科は?


蕾芽:えーと、たいく


楊介:ははっ、やっぱ体育か


病院 到着


容伽:お、いたぞ


透希:雷清さーん


雷清:おー、容伽と牙獅くんか?


透希:違うよ、オレ透希だよ


雷清:あっ、透希か


由子:調子はどうですか?


雷清:うん、いい感じ


雪蘭:よかったです


雷清:あぁ、こっちは透希か?


蕾芽:あ?あー、あの


透希:雷清さん、この子はオレの息子の蕾芽。こっちの女の子たちは娘の婀弥と釵惠。


雷清:はぁーそうかい。いい子たちだのぉ


容伽:オレの息子たちも来てるよ、もう二十歳になったよ


融介:こんにちは


楊介:どうも


雷清:うんうん、ええ子たちだのぉ


初めて見る雷清婆ちゃん。初対面だけど、とてもいい人だと感じる。


蕾芽:雷清婆ちゃん、お水が飲みたくなったら言ってね


雷清:ありがとう


その後も少しずつ婆ちゃんとしゃべった。


容伽:じゃあね伯母さん、また来るよ


透希:近いうちに紅麻くんたちと小雪ちゃんたちも連れてくるからね


雷清:うん、またね


病院を出た


楊介:蕾芽と釵惠は、雷清さんに初めて会った?


蕾芽:初めて会った


釵惠:今日 初対面だったヨ


融介:優しいお婆ちゃんでしょ?


蕾芽:うん、本当に会えてよかった。


雪蘭:お婆ちゃんも嬉しがってたね


蕾芽:おう


午後3時、近くの公園で遊ぶことにした


融介:サッカーしようぜ


蕾芽:やろうー


楊介:蕾芽、どっちとチーム組む?


蕾芽:じゃあ、まず融介兄ちゃんと


融介:よし、行こうぜ蕾芽


ポンッ


蕾芽:あっ、は、やべー


融介:蕾芽、こっち


楊介:おい、取っちゃうぞ?


蕾芽:いやだっ、ちょっと楊介兄ちゃんっ


楊介:はっははは


パーンッ


融介:お前、大人げない


楊介:じゃあ次オレと組むか?


蕾芽:うんっ


ポンッ


楊介:蕾芽、ゴールの前へ行って


ポーンッ


融介:あー、シュートされる


楊介:シュートだ蕾芽


蕾芽:はいっ


パーンッ


楊介:イェーイ、ナイスシュート


こんな感じで楽しく遊びます。


夜になり、ファミレスに来ました。兄ちゃん2人は2品 食べてます。


融介:うまいうまい


楊介:融介、何かちょうだい


融介:えーっ、じゃあ、ほいっ、レタス


楊介:はー?


蕾芽:葉っぱかよ


楊介:なぁ?もうちょっと何かあるよな?


透希:容くんは、もう2品 食えんか?


容伽:無理だね、30過ぎた頃からもう食えんくなったわ


由子:いいよね、たくさん食べても太らないから


容伽:お前はタバコ止めてから太り出したもんな


由子:言わないでくれる?ねぇ透希、私そんなに太った?


透希:お母さん、水持ってこようか?


雪蘭:義姉さんが何か聞いてるよ?


透希:しーっ


由子:ちょっとー、答えてよ


透希:え、知らん


由子:ちゃんと言ってよ、こっちは体型のこと気にしてんだから


容伽:気になるんだよな、この中では1番おばさんだから


由子:もういいわっ


融介:母さん、こんなとこで そんな質問しなくていいだろ


楊介:透希さん困ってんだろ


透希:そうだぞ、おばさん


由子:ちっ、あんたねー


婀弥:釵惠、ジュースのとこ行こう


釵惠:うん


婀弥:ふふ、私も笑いたいけど由子さんに何か言われそうで下手に笑えないよね。


釵惠:そうそう、だから隠れて笑うしかない


婀弥:はー、でも容伽さんカッコイイなー


釵惠:かぁっ、マジで?おネェちゃん容伽さんのことを


婀弥:カッコイイもん、ヤバい


釵惠:じゃあ帰りにバイバイ言いなヨ?


婀弥:えー恥ずかしい


釵惠:そんなこと言わずに


帰る時間になった。


透希:じゃあな、ありがとう


容伽:またいつか、今度は兄弟みんな集まろうぜ。


由子:小雪ちゃんイギリスにいるけどね


蕾芽:お兄ちゃん、バイバイ


融介:またな


楊介:次は、もっと長い時間 遊ぼうぜ


釵惠:おネェちゃん、行っちゃうヨ


婀弥:よし、今日は ありがとうございました


容伽:おう。また家 来いよ?


婀弥:はいっ


婀弥は、走って釵惠の腕に抱き着いた


釵惠:うわっ、ちょっ


容伽さんたちは帰って行った。


蕾芽:婀弥ネェちゃん、さっきどうしたの?


婀弥:何でもないし


蕾芽:ふーん


今日は本当に楽しかった。初めて会ったお婆ちゃんのお見舞い、兄ちゃんたちとサッカー、みんなで夜ご飯。今日という最高な日は、一生の宝物だ。



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