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ただ、貴方を愛しただけなのに生きる道を失った。目の前の私を愛して欲しかった。 男の体に女の心を持っていただけ、それがいけなかったの?
男の体に、女の心を持つ主人公 竜崎 明
ただ愛しただけなのに、裏切られ、生きる道を失う事になる。
死に場所を求めて、彷徨う旅に出るしか無かった。
その死に場所とは・・・
人生を開く鍵を見つけて欲しい・・
ああ・・過去は消し去って来たはずなのに
どうして引き戻すのだ。
心の傷をえぐられる。
「キラ」
作 紗蘭
1話「記憶」
「どうぞ、あの人を救ってください。」
彼女は私の手を取り哀願するのだった。
これまでの事が無かったかのように、私に救えと。
「貴方しか、あの人を救えない・・・
私ではダメなのです。貴方にお願いする立場ではないのは分かっています。
貴方のご両親を、絶望の淵においやり、貴方を傷つけたあの人を救えと言うのは都合のいい身勝手な言いようです。でも、分かっていてもお願いするしか無いのです。
あの人が、ただ1人愛した貴方だから。
あの人が壊れない内に・・・お願いします・・・ お願い・・・」
言葉が切れた。
彼女は、私の腕の中で、息を引き取った。
「ここまで来なければ、貴方も生きて行けたのに」




