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11 婚約破棄から6日目 お礼状

婚約破棄から6日目、私はクローディア公爵子息に礼状をしたためていた。

ブロウ伯爵子息から助けて頂いたこと、馬車で送ってくれたことへのお礼だ。


こればかりは、王都を離れる前に済ませておかなければならない。



昨日の夕食の席にて、ブロウ伯爵子息と会ったこと、クローディア公爵子息に助けてもらったことを家族に報告した。


家族はブロウ伯爵子息に憤慨していたが、クローディア公爵子息には恐縮していた。


無理もない。

王太子殿下の護衛の兄は別として、クローディア公爵子息は自分達に関わることのない殿上人のイメージなのだ。


というのもクローディア公爵家は古い家柄の名門貴族で、クローディア公爵子息の父親は現宰相を務めている。


歴代の当主は抜きん出た才能で名を馳せており、クローディア公爵子息も第二王子殿下の側近として既に一目置かれているとか。


クローディア公爵家の領地はセレス領の東隣りなのだが、大貴族のクローディア公爵家と弱小貴族の我が家とでは基本的に付き合いがない。



「レイはクローディア公爵子息と学園でお会いすることはあるの?」

母がおっとりと聞く。


「生徒会役員でいらっしゃるのでお見かけすることはありますが、お話したことはありませんでした」

私はありのままを答える。


「クローディア公爵子息はレイの顔を知っていたのだろう?面識があるのだろうね」

父が恐縮しながら言う。


「クローディア公爵子息は、ずば抜けて記憶力が良いと聞くよ。学園在籍者の顔と名前を全て覚えているらしい」

兄が感心そうに言う。


それって、ほとんどの貴族の子弟子女を覚えているってことだ。世の中すごい人がいるんだなぁ。


「失礼がない様に、明日クローディア公爵家にお礼状を出しておきます」

私はため息を吐きながら言った。




そうして今に至る。

とりあえずお礼状も出せたし、この件は終了。

予定外のことだったが、何とか済んで良かった。


クローディア公爵子息とはもう会うこともないだろう。


あとは、今日中に領地に荷物を送り、部屋を片付けておこう。

王都にいるのも、あと僅かなのだから。

お立ち寄り頂きありがとうございます。

1人視点なので情報が偏っております。全体がわかるまでは読み進めて頂けると嬉しいです。

またよろしくお願い致します。

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