光との再開
皆さんよりも短いかもしれません。もっと長く書けるように努力しますね
「……。では、行きます。お元気で…。」
その声は期待と悲しみが入り乱れていた。向かいに居るのは長く蒼白い髪の男。左手に本を持ち、彼の声にも悲しみがあった。
「行ってしまうのですか。貴方こそ気をつけて。近いうちに私も貴方を狙わねばなりません。」
夜の闇の中で二つの影が見え隠れする。
そして、小さくなる彼の姿を最後まで見送ることなく蒼白い髪の男は城へと消えていった。
朝の柔らかな日差しのなかでカリュスは目覚めた。彼はいつも通り狩りの準備のため村へ向かった。
狩りの腕前は村で一二を争うほど。村の中では彼の名を知らぬ者は居ないほど、彼も村の皆の顔を知っていた。そんななか、占い師の向かいに人だかりができていた。
「何かあったの?」
人だかり一番後ろの村人に聞いてみる。すると老人が興奮した声で言った。
「おお、お前さんか。実はのこの先にドラゴンに乗った少年が居るそうなのじゃ。だがこの老いぼれは一向に前に進めん。」
老人は苦笑いを浮かべながら話してくれた。カリュスにはその少年に何故か心当たりがあった。毎日のように夢の中に現れるドラゴンに乗った少年。カリュスはその少年を一目見たくなり人混みをかき分け遂に辿り着いた。
その姿は夢の少年そのものだった。しかし、彼はドラゴンと共に寝ている。ドラゴンを恐れながらも彼を起こしてみた。
「もし?起きて。」
少年は眠たそうな目を擦りながらカリュスの方を見た。
「ん…。誰?……あれ?君もしかしてカリュス?」
カリュスは驚いた。夢の中で見たとはいえ初対面の少年に自分の名前を呼ばれたからだ。そしてゆっくりうなずいた。
「よかった!やっと会えた。僕はジュティン。中央帝国第一側近をしていたんだ。」
それを聞いた途端村人の背筋が凍り付いた。中には震えだす者もいた。何故なら中央帝国といえば世界の覇権を握る強大な国家、しかも、その第一側近とは皇帝三大側近の頂点だからだ。
「カリュス、単刀直入に言おう。僕はと共に来て。」
カリュスは状況を整理しきれずにいた。