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Prologue...
季節は春。
桜が満開に咲き誇っている。
「ふわぁ...今日も遅刻だなぁ」
オレはあくびをする。
高校生になって、何日か経った今日。
新しい希望があるわけでもなく、
ダラダラと高校まで続く坂道を歩く。
しかし...すげぇ綺麗な桜だなぁ。
坂道を歩くのはめんどいけど、
桜を眺めてたら、そんなのどうでもよくなる。
ビュオッ...と、突然風が吹く。
風でによって少し乱れた前髪を直す。
ふと、横にある桜を見ると――・・・
見知らぬ少女が1人、桜を下から見上げている。
夜色の長い髪...透きとおるようなほど白い肌。
桜がとても似合う美少女だ。
思わずオレは立ち止まる。
そう、その少女に見とれてしまったから――・・・
『あの制服...ってことは、同じ学校じゃねーか』
同じ高校の人なのに、知らない人...
2、3年の先輩だろうか。
てゆーか...遅刻するぞ?
ま、オレもなんだけど...
ひと言かけようと思ったが、
オレは学校まで急ぐことにした。