⭕ 解体所で解体作業
──*──*──*── 解体所
解体所に到着したら、中へ入る。
解体所には既にオレが森の中で狩った巨大熊4頭と大猪3頭の死体が置かれている。
それだけじゃなくて、鹿とか野兎,大野鳥の死体も置かれている。
解体は1日掛かりになるかも知れないな。
オレは早速、獣の解体を始める事にした。
オレに動物,獣,怪物の解体の仕方を教えてくれたのは、誰でもないセロだ。
セロが直々に手取り,足取り,腰取り、丁寧に詳しく解体の仕方を教えてくれたお蔭で、オレは1人で解体作業をする事が出来る様になった。
セロから御墨付きを貰える程の腕前になったんだ。
肉の下処理の仕方だって、セロから教えてもらって1人で出来る様になった。
肉の種類によって下処理の仕方が微妙に違うから気を付けないといけなくて、解体作業よりも下処理作業の方が神経を使うし大変だったりする。
下処理が丁寧に且つ迅速に出来ないと、生肉が痛んでしまうんだ。
下処理は雑にしたら売り物にならない。
下処理を失敗した生肉は高値では売れないし、最低金額でも買い取ってもらえなかったりする。
下処理作業は時間との勝負になるから1番難しくて緊張する。
解体をした後に出る臓物類や脳ミソは、普段なら穴を掘って埋めて処理するんだけど、どうやらマオキノが喰べてくれるらしい。
キノコンにとって臓物や脳ミソは御馳走らしい。
何せ頭蓋骨も簡単に砕いてバリボリと喰べれるキノコンだからなぁ……。
マオキノが臓物や脳ミソを食べる姿は見たくないなぁ……。
見た目と声が可愛いのに……未だにキノコンのギャップに慣れない。
マオキノ
「 美味しいですエリ♥️
マオ様~~、他のキノコン達にも振る舞いたいですエリ~~。
持ち帰りたいですエリ 」
マオキノが円らな瞳をキラキラさせて、オレにおねだりして来る。
可愛いんだけどさ、口回りに付いてる血を拭ってからおねだりしてほしいと思うのは、オレの我が儘になるのか??
マオ
「 別に良いんじゃないのか?
美味しいなら仲間と分け合って共有して良いと思うよ、オレは 」
マオキノ
「 エリ?!
宜しいのですかエリ?
有り難う御座いますエリ!! 」
マオ
「 取り敢えず、口回りの血を拭ってくれないかな? 」
マオキノ
「 エリ?
──失礼致しましたエリ!!
直ぐに 拭き取りますエリ 」
マオ
「 そうしてくれると助かる… 」
マオ
「 ふぅ──、なんとか解体と下処理を終えれたな~~。
マオキノ、手伝ってくれて有り難な!
マオキノが補佐してくれたお蔭で、予定より早く終われたよ 」
マオキノ
「 マオ様の腕前が上達していたからですエリ! 」
マオ
「 そうかな?
上達した感覚はないんだけどな…(////)」
マオキノ
「 解体は慎重且つ、手早く丁寧に出来てますエリ。
素材となる部分に余分な肉が付いてませんエリ。
状態が良いですエリ。
分身体に素材庫へ運ばせますエリ 」
マオ
「 頼むよ 」
マオキノ
「 下処理も上手く出来てますエリ。
上等な出来前ですエリ。
これなら通常価格より高く売れますエリ。
申し分無い下処理作業でしたエリ。
セロ様も喜ばれますエリ 」
マオ
「 そうかな?
タハハハ(////)」
オレ、もしかしなくてもマオキノに解体の技術力や下処理の技術力をチェックされてたのかな??
これってセロに報告されたりするのか??
マオキノって実はセロ専属のスパイ…………。
いやいやいやいや、幾らなんでも考え過ぎだよな??
マオキノ
「 下処理済みの肉も保存庫へ運ばせますエリ 」
マオ
「 マオキノ、骨はどうするんだ? 」
マオキノ
「 骨にも使い道はありますエリ。
生物の種類によって、骨の使い方や加工方法が若干変わりますエリ 」
マオ
「 骨は素材としては売れなくても加工すれば売れる商品になるって事か? 」
マオキノ
「 はいですエリ。
無駄な部分や捨てる部分はありませんエリ 」
マオ
「 解体所でする事は終わったし、何しようかな? 」
マオキノ
「 マオ様、海に行ってみますかエリ 」
マオ
「 海ぃ?
道を作ってたよな。
もう出来たのか? 」
マオキノ
「 無事に開通しましたエリ 」
マオ
「 じゃあ、折角だし行ってみようかな? 」
マオキノ
「 はいですエリ 」
解体所で一仕事終えたオレは、マオキノと一緒に海へ向かう事にした。
昨日作り始めたのに、もう開通してるって凄いよな。
流石はセロが弄くり回して誕生させた怪物だな。
恐れ入るよ…。
敵じゃなくて良かったよ、マジで!!