表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/56

⭕ 侍達の末路


──*──*──*── 何処か


セノコン

「 ──セロ様、準備が整いましたエリ 」


セロフィート

「 宜しい。

  では、始めましょうか。

  楽しい尋問タイムを── 」


 かず(かず)あるセロフィートのコレクション部屋の1つ、尋問室である。

 尋問室には、口を割らない頑固な者から尋問する為に使われるさま(ざま)な物騒極まりない道具や薬が取り揃えられている。


セロフィート

「 お侍さん達、貴方達の事を詳しく教えてください。

  貴方達が里へる理由──目的と狙い。

  丸腰の里人をしいたげ、被害者を出す理由──目的と狙い。

  貴方達を里へ寄越す黒幕が誰なのか──。

  聞きたい事は沢山あります。

  正直に話してくれるならば、ワタシの作った特製の自白剤は使わないであげましょう 」 


 セロフィートは善人も悪人も関係無く全ての者をいつくしみ包み込むような慈母神のように優しく微笑みながら、心地好い優しい声色で3名の侍に話し掛ける。

 物騒極まりない尋問室には不釣り合いなセロフィートの姿を前に3名の侍は、言い表せられないような恐怖感と危機感を察知していた。

 流石は腐っても “ 侍 ” と言うべきだろうか。

 侍達は巨大ぐまおおいのししおおとらと対峙した時よりも遥かに恐ろしい “ なにか ” をビンビンと全身で感じていた。


 目隠しをはずされている侍達は、声を出せれないように白い布でさるぐつわをされており、両手首,両足首を縄で結ばれている。

 海老りからは既に解放されており、椅子に座らせられている。

 しかし、ただの椅子ではない。

 定期的にビリビリと身体からだに電流が走る電気椅子である。

 電気は古代エンシェント魔法マジックで起こしている。


セロフィート

「 そんなにがらないでください。

  嘘をかず、正直に話してくれれば、手荒な事はしません。

  解放もしますし、町へ帰してあげます。

  町へ帰る前にワタシと少しだけ話をするだけです 」 


 セロフィートは慈母神のような微笑みをやさない。


セロフィート

「 セノコン、1人目のさるぐつわはずしてください 」


セノコン

かしこまりましたエリ。

  ──セロ様の質問に答える以外の発声を禁じるエリ。

  守らないと──、指を1本ずつべるエリ 」


 セロフィートに言われたセノコンは、侍を脅しながら口を塞いでいる白い布をはずしてあげる。


セロフィート

「 セノコン、べてはいけませんよ。

  かれは5体満足な身体からだで町へ帰すのですからね 」


セノコン

「 言葉の綾ですエリ♪ 」


セロフィート

「 ふふふ。

  セノコンは、お茶目さんですね。

  お侍さん達の尋問が済んだら御褒美をあげます 」


セノコン

「 エリ!?

  がとう御座いますエリ♥️ 」


セロフィート

「 では──、1つ目の質問をします 」


 セロフィートはさるぐちわはずさせた侍に質問を始めた。











セロフィート

「 セノコン── 」


セノコン

「 はいですエリ、セロ様 」


セロフィート

「 彼は嘘をきました。

  指の骨を1本ずつ砕きなさい 」


セノコン

かしこまりましたエリ!

  セロ様の質問に嘘をくなんて不貞な野郎ですエリ 」


 キノコン達の創造主ゴディオールであり絶対的なあるじであるセロフィートへ忠義と忠誠を誓っている絶対服従なセノコンは、セロフィートからめいじられた指示に対して素直に従い、一切の慈悲も容赦もなく侍の指の骨を1本、素手で砕いた。

 セノコンが指の骨を砕くと侍は痛みを感じたのか悲鳴をあげる。


セロフィート

い声です。

  電流が効いているようですね。

  些細な痛みもなんばいもの痛みに感じるよう身体からだじゅうの神経を敏感にさせる為に特殊な電流を体内へ流してますけど、効果抜群のようです 」


セノコン

「 セロ様、侍の身体からだけんざんを刺したいですエリ 」


セロフィート

「 セノコン、それは全ての指の骨を砕いたあとです。

  では──、次の質問をしますね 」











 そとの時間よりもと時間が流れる尋問室では、10時間を尋問室で過ごしても、そとでは10秒しか経っていない事になっている。

 人間のようとしを取らず、身体からだであるうつわが老いないセロフィートには時間の流れが違っても全く影響を感じない。

 それはセロフィートに作られたキノコンも同じだった。

 しかし、人間の肉体は違う。

 尋問室である10時間を過ごせば、そとに出ると10時間分のとしを取り、肉体が衰えるようになっている。

 時間の流れの影響をしっかり受けるのである。


 セロフィートの尋問──という名の実験は佳境に入っていた。

 3名の侍は既にグッタリとしており、かろうじて意識が残っている感じだ。

 声を出す気力も感じられない。

 身体からだ中には鋭いけんざんなんも刺されたのか、血が滲んでいる。

 熱しられた焼きゴテも身体からだに当てられたのだろう、火傷のあとも見えてみずぶくれが出来ている。

 そのみずぶくれは針で刺されて破れており、中の水が床にはまで垂れている。

 床には剥がされた爪も落ちており、血が付いている。


セロフィート

「 ──この毒は皮膚を溶かすようですね。

  この毒は── 」


 セロフィートは実験室で自身が作った毒薬のかず(かず)を侍の身体からだを使って効果,効能を試していた。

 毒草,毒花,毒茸,毒液……自然界に存在しているさま(ざま)な毒物を所有コレクションしているセロフィートは、毒同士を掛け合わせては新たな毒物を生み出していた。


セノコン

「 セロ様、3番が死にそうですエリ 」


セロフィート

「 おや──、すっかり忘れてましたね。

  セノコン、両耳と鼻を削ぎ取り、皮膚を剥がしなさい。

  丁寧によごれを落としたらコーティング魔法を掛けます。

  丁重に梱包したら、黒幕の枕元へ転送します。

  遺体は後日、転送させるとしましょう 」


セノコン

かしこまりましたエリ!

  セロ様、遺体はどうされますかエリ 」


セロフィート

「 脳ミソとぞうもつは丁寧に抜き取ります。

  セノコン、残さずべなさい 」


セノコン

「 エリ!?

  脳ミソとぞうもつを頂いても宜しいですエリ?

  がとう御座いますエリ♥️♥️♥️ 」


セロフィート

「 抜き取ったぞうもつの代わりに多種多様なけものふんを詰め込んであげてください 」


セノコン

かしこまりましたエリ。

  けものふんしっかり混ぜてから詰め込みますエリ 」


セロフィート

「 宜しい。

  わかってますね、セノコン。

  それでこそワタシの専属キノコンです 」


セノコン

「 お褒めくださりがとう御座いますエリ(////)

  早速、3番を下げさせていただきますエリ 」


セロフィート

「 頼みましたよ、セノコン 」


 既に虫の息に達している “ 3番 ” と名付けられた侍は、セノコンに引き摺られながらセロフィートの尋問室から退出した。


セロフィート

「 さて──、貴方達はまだ(まだ)大丈夫ですね?

  もう少し、ワタシの尋問に付き合ってください。

  キノコン、次の毒を用意しなさい 」


キノコン

「 はいですエリ 」


 セノコンから分裂したキノコンが、本体のセノコンの代わりにセロフィートの実験──もとい尋問の補佐をする事になった。

 セロフィートの尋問はまだ(まだ)続くのだった。

◎ 訂正しました。

  尋問室しには、─→ 尋問室には、

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] いやあ、この私の小説より、遙かに怖い内容ですね。でも、読んで大変に面白く、私も、貴殿の小説を、今後の参考にさせて下さいね。よろしくお願い致します。 [気になる点] 無 [一言] 無
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ