✒ 変異植物の暴走 5
セロフィート
「 匕魅呼様が幼い頃、弥眞呼様の処刑に便乗し、弥眞呼様に遣えていた者達にも有らぬ罪を被せ、拷問すした後処刑しました。
そうする事で意図的に匕魅呼様の味方を減らして行きました。
幼い匕魅呼様には異母兄姉が多く居ました。
今は殆んどの兄姉達が病に見せ掛けた毒殺により命を落とし亡くなっています。
当時は弥眞呼様を慕っていた側妃達が多く、側妃達が協力をして來眞羅皇妃と貴方の目を盗み、匕魅呼様を皇都から脱出させました。
匕魅呼様が里で無事に生きて来られたのは、側妃達が団結し、匕魅呼様の後ろ楯となって居られたからです。
それだけ側妃達が弥眞呼様から受けた恩は大きいのでしょう。
その側妃達も現在では來眞羅皇妃の手により廃妃となっています。
邪魔立てする側妃達を廃妃とする事で、匕魅呼様の後ろ楯を無くしたつもりだったようですが、無駄に終わりましたね。
マオとワタシが里に来たのは正に神佛による采配でしょう。
皇都にて存在を消された “ 日御子様 ” は、この里で復活します。
これは神佛の意思です。
貴方と來眞羅皇妃が手を組み、匕魅呼様の命を狙うと言うならば、皇都は間違いなく破滅し、滅びると断言しましょう。
既に深刻な事態が起きているのでしょう?
──貴方は來眞羅皇妃に悟られぬよう、長子である皇子を傀儡としていますね。
これを機会に帝の座を匕魅呼様へ御譲りなさい。
匕魅呼様の兄上様に皇都を統治する力は皆無です。
匕魅呼様が存命されている以上、貴方が帝となる事は神佛が御許しになりません 」
…………何か、凄い話になってるんだけど、里に侍を寄越したり視察団を寄越したりして嫌がらせをさせていた黒幕は、このオッサン──匕魅呼様のオジさんと兄上様の実母って事なのかな?
日本の番組で似たようなドロドロ展開の時代劇ドラマを見た事がある。
それが現実に起きてたって事かよ…。
大人の世界は、おぞましいよな…。
マオ
「 所でさ、このオッサンが里に来た理由って何だよ? 」
匕魅呼の叔父
「 ──お前っ!
失礼だぞ!! 」
マオ
「 はぁ?
意気がってんなよ、オッサン!
匕魅呼様の母親を冤罪で処刑しといて、匕魅呼様も殺害しようとした分際で偉そうな態度を取るなよ!
この、悪党め!! 」
セロフィート
「 マオ、話ぐらいは聞いてあげましょう。
助けるか否かは、じっくりと考えて匕魅呼様に決めていただけば良いですし 」
マオ
「 セロ、コイツを生かして帰すなんて、しないよな?
コイツが──、里に侍を寄越したり視察団を寄越したりして嫌がらせをさせていた黒幕なんだろ? 」
セロフィート
「 彼は間違いなく黒幕の1人です。
來眞羅皇妃も黒幕の1人です。
黒幕は他にも居ます。
帝と “ 日御呼 ” の血を受け継いでいる匕魅呼様の存在を良く思わない人間は以外にも多いですからね 」
マオ
「 そうなのか?
匕魅呼様の敵って、そんなに居るのかよ? 」
セロフィート
「 それだけ私利私欲を尽くす悪人が皇都を牛耳っている──という事です。
傀儡となっている匕魅呼様の兄上様は、亡き帝と皇都を牛耳る正妃の実子ですし、殺される事は先ずないです。
利用価値が有りますからね 」
マオ
「 ……匕魅呼様の兄上様は可哀想だな…。
こんな最低な奴等に操られてさ…。
助けてあげられないのかな? 」
セロフィート
「 マオ、匕魅呼様の兄上様も匕魅呼様の事を良く思っていません。
匕魅呼様と和解する気等、兄上様に更々ないです。
助けても要らぬ屈辱を味合わせるだけです 」
マオ
「 匕魅呼様が帝になる資格を持ってるからかよ? 」
セロフィート
「 そうです。
匕魅呼様の存在は兄上様にとって脅威以外の何者でもないです 」
マオ
「 ……………そんな事って…… 」
里長:匕魅呼
「 マオ殿…………我は大丈夫だ。
我には多くの友が出来た。
家族と呼べる者は未だ居らぬが……、我は寂しくはない。
セロ殿とマオ殿のお蔭で我は、もう孤独ではないからな(////)」
セロフィート
「 この里に暮らす里人は皆、匕魅呼様を慕っています。
匕魅呼様を侮辱する輩は、マオとワタシが許しません 」
マオ
「 そうだな!
匕魅呼様には無敵で心強い味方が居るんだら、強気で堂々してれば良いんだ! 」
里長:匕魅呼
「 うむ(////)
──叔父上は我を亡き者にする為に態々我の里へ来たのか?
答えように依っては里から摘まみ出す故、言葉には気を付けられよ 」
匕魅呼の叔父
「 ──ぐっ……。
………………皇都が……巨大化した植物に……襲われているんだっ!!
武器で攻撃しても火を使っても燃えない……。
多くの被害者が出ているのだっ!! 」
マオ
「 巨大化した植物に襲われてる?
それって、寺子屋の花壇から盗まれた花の事かな?? 」
セロフィート
「 間違いなく。
やはり貴方達が犯人でしたか。
寺子屋の子供達が丹精込めて育てた花壇を壊し、開花している花を盗んだ罰です。
皇都は諦めてください 」
マオ
「 そうだよ、泥棒は駄目だもんな。
うん、諦めるしかないよ!
此方には皇都を巨大化植物から衛る理由が微塵も無いもんな! 」
セロフィート
「 話は以上です? 」
匕魅呼の叔父
「 待て──!!
何故簡単に切り捨てるっ!!
何故助けないっっ!! 」
マオ
「 『 何故 』じゃないだろ!!
オッサン、自分達が弥眞呼様と匕魅呼様と関係者達に対して、どんな酷い事を仕出かして来たと思ってんだよ!!
自分達が仕出かした残虐非道な仕打ちを棚に上げて『 手を貸せ! 助けてくれ! 』なんて良くも言えたもんだな!!
言っとくけどなぁ、常識と良識を兼ね備えたまともな善良人間なら、とっくにオッサンの首と胴体を斬り離してんだよ!!
オレなら家族を殺した殺人犯が助けを求めて来たら、返り討ちにして知らん顔だ!! 」
?
「 ──セロ様、お呼びでしょうかエリ 」
セロフィート
「 良く来ました、キノコン。
其処に居る男が寺子屋の花壇を壊し、花泥棒を指示した犯人達のボスです 」
キノコン
「 エリ?!
コイツがですエリ? 」
セロフィート
「 そうです。
約束をしましたね、キノコン。
気の済む迄、彼を好きにしなさい。
連れて行って良いです 」
マオキノ
「 セロ様ぁ~~~♥️
有り難う御座いますエリぃ~~~~♥️♥️♥️ 」
謁見の間に入って来たキノコンは、嬉しそうに全身で喜びと感謝の気持ちを表現している。
余っ程嬉しいんだろうな……。
マオキノ
「 早速、連行させていただきますエリ! 」
マオキノはセロに対して、ビシッと敬礼をすると匕魅呼様のオジさんの襟首を掴むとズルズルと引き摺りながら謁見の間を出て行った。
あ~~~ぁ、御愁傷様だなぁ。
ありゃ、1000%確実に助からないヤツだ。
マオ
「 匕魅呼様、腐っても一応はオジさんだったけど良かったのか? 」
里長:匕魅呼
「 うむ、構わぬ。
花壇を滅茶苦茶にされたキノちゃんの気持ちは我にも分かる。
誰よりも花壇に愛情を注いでいたのはキノちゃんだ。
キノちゃんの好きにしてくれたら良いのだ……。
我が自ら手を下し、恨みを晴らしても……無実の罪を着せられ処刑された母上も大勢の人達も帰って来ぬ…… 」
セロフィート
「 匕魅呼様、仇を目の前をしても、里長として立派に振る舞えまていました。
頑張れましたね 」
里長:匕魅呼
「 セロ殿…(////)」
匕魅呼様の瞳からは、堪えていた涙がポタポタと落ちる。
セロは「 ヒック…ヒック…… 」とシャクリを上げている匕魅呼様の背中を優しく撫ででいる。
………………何か、セロが匕魅呼様のお母さんに見えちゃうんだよな…。
セロは “ オレだけのセロ ” なんだけどなぁ……。
オレ──、匕魅呼様に嫉妬してるみたいだっ!!(/////)




