スキル使ってみようか
かける時に書いておかないと
「これは・・・」
そこに書いてあったスキルは邪神変化という文字だった。
(わかる。ここでこれを言ったらなにかがまずい。
勇者の力なんてものがあるんだから、あってもおかしくないが、何かまずい)
「なんのスキルなのよ、魁斗くん?」
先輩が聞いて来た。
「えっとですね、僕のは(何か適当に答えなければ・・・)
今井庶務みたいな身体強化っぽいやつです」
「ふーん、そうなの」
「はい、そうなんです。(やっべー、誤魔化せたかな?)」
「へえー、魁斗のスキルはそういうのなんだー」
「うん、そうなんだ」
(行けたっぽいな、多分)
「魁斗、あとで話がある」
「お、おう。(なんだろ、ばれたかな)」
「皆さん、自分のスキルはわかりましたか?」
声がする方を見ると、今度は妃さまっぽい人が話していた。
娘さんは後ろに下がっているようだ。
「私は、この国の妃エドワード・ザ・カチュアです。
以後お見知り置きを。さて、今日はもう疲れた方もいるでしょう。
呼ばれた時に、それなりに体力を使いますから」
(そういえば、なんだか眠い。)
「もう夜ですし、いい時間です。一応ご飯は食堂の方にありますが、
今日はもう寝てもらって構いません。
兵士に客室まで案内させるので、付いて行ってください。
また、そこに地図も貼っておくので、気になる人は見ておいてください。
あと、客室は二人で一部屋なので、中が良い方と一緒に
決めた方がいいでしょう」
二人一部屋か、というかこんだけの人数を入れれる部屋の数って、
かなりすごいな。
「一緒にいこー」
「よし行くか」
「行きましょう」
「おいていかないでよー」
みんな移動し始めたか。
「魁斗、部屋一緒でいいよな?」
「おう」
「ちょうどよかった。さっき話がしたいってのは、あまり人に聞かれたく
ないんだ」
「そうなのか(あれ、もしかしてバレてる?いやまだだ、まだ大丈夫)」
「んじゃ、行こうぜ。お前ももう寝るだろ」
「そうだな、じゃあ先輩、真矢また明日」
「そうね、また明日」
「また明日ー」
そして部屋に向かった。
「おおー、ここが部屋の中か」
結構中は広かったし、壁は防音っぽい。
部屋の外はかなりうるさいはずなのに、なにも聞こえないからだ。
加賀鳶は、部屋の中にあった椅子に座った。
俺はベッドの上だ。
「んじゃあ、魁斗単刀直入に聞く。
お前、スキル隠している、いや嘘のスキルを言ったな?」
「なぜそう思うんだ?(やっぱり、バレてたー!)」
「もうお前と四年も一緒なんだ。嘘ついているかいないか
ぐらいわかるさ。先輩も真矢もわかってたぞ」
「そうか、やっぱり気ずいていたか」
「なぜ、隠した?」
「絶対このスキルを誰にも言わないって誓えるか?」
「親友だぞ、当たり前だ」
「そうか、じゃあ俺のスキルを教えてやる。俺のスキルは
・・・・・邪神変化だ・・・・」
「邪神変化、なんだそれは?」
「分からん。まだ使って見たこともないしな。ただなんとなくわかる。
あまり使いたいとは思えない」
「なるほど、じゃあ今ここでお互い使って見るのはどうだ?」
「もう隠すこともないしいいか。やってみよう」
「じゃあ、行くぜ」
「おう」
「スキル鋼鉄化」「スキル邪神変化」
「「発動!」」
スキルは発動した。
憂鬱