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夜空と星  作者: 小田桐
13/31

2回目


 優子と佐織が見守る中で遅い朝食、早い昼食呼び方はどっちでもいいのだが、それを食べ終わると3人で優子の部屋に行った。

 最近買ったばかりのゲームを3人で順番に対戦して遊んだ。


「負けた人がおごりでアイスを買ってこない?」


 この中では俺が一番弱い、そんな俺におごらせるつもりで妹は提案してくる。

 それでも弱い癖に負けず嫌いな俺はもちろんオーケイするし、佐織だって断ったりしない。3人で遊ぶときのいつものパターンってやつだ。


 勝負は時の運。

 それとも言い出しっぺの法則と言うのだろうか、負けたのは言い出しっぺの優子。


「俺はバニラね」


「私は雪○だ○ふくがいい」


 こうなるのは優子にとって想定外だった出来事だろう、財布を眺めてお金を計算している。俺は助け船を出すつもりはない。勝負の世界は厳しいんだ。

 結局は文句を言いながらも不満そうな顔をして買い物に行く妹、それを玄関まで見送ってから部屋に帰る。

 部屋の主が居なくなった部屋で佐織と2人きりになった。


「ゲームでもしてるか?」


「ん〜、少し疲れた」


 佐織はそういって俺の膝の上に頭をのせた。

 いつものことなんだが、朝のキスがあって少しドキドキしてしまう。

 改めて見ると佐織は可愛い。


「ジュンくんの膝って落ち着く」


「そか」


 俺は答える。もっと上手い言い方があるだろうに。

 やることがなく何となく佐織の顔を眺めていた。

 特に唇を見ていると柔らかい感触を思い出す。


「私の顔みてて飽きない?」


 不意に佐織に言われる。

 思わずドキッとしてしまう。


「ああ、可愛いと思っててね」


 なんとか誤魔化す俺。


「キスしたくなるほど?」


 佐織は悪戯な笑みを浮かべてる。

 困った、どうしようか。


「したいと言ったらさせてくれるの?」


 うろたえながらもそれを見せずに余裕をもって口にする、自分ではそんなつもりで。


「別にいいよ」


 佐織が俺の膝から頭を上げ手を首筋に回す。

 そのまま、唇が重なった。


「また、しちゃったね」


 そう言って佐織が俺から少し距離を取る。


「誰にも内緒だよ」


 照れるような笑みを見せて佐織が微笑んだ。

 優子が帰ってきたのはそれから10分ほど立ってからだった。


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