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女子高生の一日  作者: 蓋
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4月9日(火) 授業初日・委員会 日直:浅野結衣・太田義行

4月9日(火) 授業初日・委員会 日直:浅野結衣・太田義行


 授業が始まった。ソファでゴロゴロしていた中学3年の弟に偉そうに学生の本分は勉強だ!と豪語したが、現実はやはり無情である。入学式から2日目というのに授業というまさかの展開についていけてない。

 別の高校に進学した中学時代の友人にメールしたら、『ァタシのとこはまだだよ~(><)』という返事が返ってきたので机につっぷしてむせび泣いた。

 今更ながら入る高校間違えた。塾の先生も、もうちょっとあの時真剣に止めてくれれば!


 そんな私を余所に授業はトントン拍子で進んだ。

 今日は9日だったので出席番号16番の私には被害がなかったが、窓際から2列目前から3番目に座っている、出席番号9番の加藤くんは体育を除いた全授業であてられていた。可哀相に。

 9番の加藤くんが当たるたびにその前の席の同じ苗字の加藤さんが自分が答えたいというようにソワソワして何度も振り返るのを発見してから、授業そっちのけで2人の様子を見ていた。すごく面白い。

 前の席の女子の方の加藤さんはおさげにメガネというまさかの優等生スタイルで、まさに勉強できる雰囲気が出ていた。


 お昼の時間に真希ちゃんに話すと爆笑していて、午後は真希ちゃんも授業そっちのけで2人のほうを見ていた。

 2人を見ながら綺麗な教科書をパラパラとめくっていたら授業が終わった。

 相変わらずダビデ様人気は健在で、昼休みはもとより、放課後も教室の外には人だかりができていた。特に、前列のギャル集団は一目見るからにヤバい。

「なんかさー夜の自動販売機にくっついている小さな虫みたいじゃない?」

 ホームルームが終わって教科書を鞄に詰めていると、真希ちゃんがそう言った。真希ちゃん、可愛い顔してなかなかの毒舌である。





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