暴言クソ野郎に暴言を返した……ら、新しい扉が開いちゃったっ!?
※タイトルの通り、主人公が暴言を返します。
※なんでも許せる方向け。(笑)
※以前に『暴言クソ野郎に婚約を申し込まれている? らしいので、暴言を返すことにした』を読んだことのある方は、๑๑๑の仕切りの下から読んで頂けると、すぐにifバージョンの話が始まります。
わたしは、嫌いなモノとはなるべくなら関り合いになりたくない。
そういう性格をしている。冷めていて可愛げが無い、ともよく言われる。
だというのに――――
学園に入学した当初から、顔を合わせる度に人のことを『ブス』だの『地味女』などと罵ったり、わざとぶつかって来たり、引っ掛かったという体で髪を引っ張られたりと、間接的な暴力を振るって来る厄介なクソガキに目を付けられている。
意味がわからない。
そんなにわたしが目障りというのなら、視界に入れないようにすればいいのに。
同じ学園に通っているとは言え、クラスは男女で別れている。
同じ学年だとしても、気を付けていれば一切顔を合わせないように行動することは可能だ。
しかし、あのクソガキはなにが楽しいのか、休憩時間やお昼休みにわざわざわたしに嫌がらせをしに来る。ニヤニヤした面で。
心底迷惑だと思う。
そんなこんなで中等部を過ごし――――
そろそろ高等部への進級が近付いて来た頃。
わたしへ嫌がらせをして来る厄介なあのクソガキの家から、わたしへ婚約が申し込まれている……と、父から聞かされた。
「お前にとってはいい縁談だから、受けようと思っている」
そう言った父へ、
「断固拒否します」
と、断った……はず、だった。
なのに、週末の早朝。
まだ寝ていたところを使用人達とお母様に強襲され、あれよあれよと風呂に突っ込まれ、ドレスを着せられて無理矢理飾り立てられ、朝食も食べさせてもらえずに、馬車に乗せられ、お見合いの席へとドナドナされてしまった。
最悪だ。
「あらあら、可愛らしいお嬢さんね。良かったわね、あの子がうちにお嫁に来てくれるなら、わたくしも嬉しいわ」
「ハッ、ブスの割に飾り立てたじゃないか」
ニヤニヤ笑いながら、いつものように暴言を放つクソガキ。そして、一瞬の間が空き・・・
わたしは、ほんのちょっとだけ期待した。
「もう、この子ったら照れちゃって。ごめんなさいね? 本当は、お見合いの話を持って行った当日からずっとそわそわして、今日をとっても楽しみにしてたのよ」
にこにこと、口先だけの謝罪で。クソガキを窘めもせずに、楽しそうに話す夫人。
まぁ、クソガキの親がクソガキを咎めるかも……なんて、するだけ無駄な期待だったようだけど。
「なっ……母上!」
顔を真っ赤にしたクソガキは、
「いいか、そんなんじゃないんだからな! 勘違いするなよ! 俺はただ、お前みたいに地味でブスな不細工女には嫁の貰い手が無いだろうからっ、ボランティアで見合いしてやってんだ! ボランティアでな! ありがたく思え!」
なんぞ意味不明なことを喚いている。
マジで五月蠅いな。わたしの耳は奴の声を騒音と認識しているようで、奴に喚かれると不快だ。気分が悪くなる。
ちなみに、わたしの両親はわたしがここまで言われているというのに、クソガキを微笑ましそうな顔で見ている。奴の暴言に、怒る気配すら無い。なんて酷い親だ。
普通は、自分の子がここまで言われたら多少なりとも不快に思うものではないだろうか?
クソガキのどこが、いい縁談なの?
けれど、周囲の顔を見る限り、不快な気分になっているのはわたしだけのようだ。
わたしの味方は、この場所に一人もいない。
「聞いてんのか、ブス!」
「こら、やめなさい。もう、本当にこの子ったら口が悪くてごめんなさいね」
さすがに今のは酷いと思ったのか、軽く窘める。けれど、相変わらずにこにこと笑っている夫人。
「照れてるだけなのよ。本当は、あなたのことが大好きなのに」
「はあっ!? そんなんじゃないって言ってるじゃないですかっ!?」
顔を赤くしてなんぞ騒いでいるが、そんなことよりわたしはお腹が空いている。
しかし、この場で食べる食事はきっと美味しくない……いや、むしろマズいだろう。
マズい食事をするか、それとも空腹を我慢するか、どうするべきか・・・
そう悩んでいたら、
「おいブス! 俺のこと無視してんじゃないぞ!」
クソガキがウザ絡みをしようとしている。
よし、帰ろう。
「お見合いの席に顔は出したので、一応の義理は果たしました。わたしは失礼させて頂きます。ちなみに、婚約の申し込みに対するお返事なのですが、わたしはあなたとの婚約は断固拒否します。理由としては、その暴言。わたしには耐えられません。別の女性と結婚してください。では、帰ります」
「へ?」
ぽかんとした間抜けな顔に、
「なっ、なに言ってんだよっ!? お前みたいなのと、この俺が見合いしてやってんだぞっ!? 涙流してありがたがるべきだろうがっ!?」
よくわからない焦燥が浮かんでいる。
「いえ。至極迷惑です。できれば、二度とわたしに関わらないで頂けます?」
「な、なん、でっ……そんな、こと言うんだ、よ……」
泣きそうな、悲しそうな顔が、縋るようにわたしを見詰める。すると、
「ごめんなさい。うちの子も意地を張っちゃって。ほら、ご子息に謝りなさい」
焦ったように母が言った。暴言を吐かれ続けているわたしに、暴言を吐いている奴へ謝れ、と。
「いえいえ、こちらの方こそ。うちの息子の口が悪くてごめんなさいね? でも、本当に素直になれないだけなの。だから、息子にもう一度チャンスをくれないかしら? 婚約したらきっと、あなたのことを大切にすると思うの。ね? お願い」
困ったという顔で、けれどクソガキをゴリ押しして来る夫人。
「・・・わかりました。では」
「ハッ……なんだよ、ブスのクセに、生意気に口答えしてんじゃねーよ。お前が、どうしてもって言うなら、仕方ないから、別に俺はお前と婚約してやっても……」
安堵したという表情で、なにやら気持ち悪いことをごにょごにょ言うクソガキを無視し・・・
普通の会話ができない、わたしの言葉が届かないというなら、仕方ない。わたしは、覚悟を決めて口を開く。
「おい、そこのブス」
「「……え?」」
遅れて、間抜けな声を上げるうちの母親とクソガキの母親。
「なに間抜けな顔してんだよ、お前のことだよ。お前みたいな地味でパッとしない女が、真ん中の席に堂々と居座ってんじゃねーよ。他人様の迷惑になるから、さっさと退け。目障りなんだよ。聞いてんのか? ったく、顔も悪いなら、耳まで悪いのかよ? それとも、悪いのは言葉を理解できない頭の方か? 人を不快にさせんなよな、このブスが」
クソガキがよくわたしへ向けている蔑みの眼差しと半笑いの顔を真似て口にすると、夫人の顔にサッと朱が上った。
「な、なに言ってるのあなたはっ!? 今すぐ謝りなさいっ!!」
バシっ! と、頬への衝撃。次いで、わたしを叩いた母の怒声が響く。
ピリピリと痛む頬。けれど、俯かない。頬を押さえることもしないで、傲然と胸を張る。
「お前っ、母上になんてこと言うんだっ!?」
と、激昂してわたしを睨むクソガキや、怒りを滲ませる親共を、冷めた目で睥睨する。
「あら、皆さん。なぜ怒っているのですか? わたしが、先程から彼に言われ続けているような言葉じゃないですか? ほら? 先程からずっと『ブス』だ『地味女』だって、わたしは言われているじゃないですか? ご子息の『ブス』という暴言や、酷い態度は全部照れ隠しで、微笑ましいのでしょう? なのに、わたしの言った言葉は、笑って流してはくれないのですか? 奥様は、もしご自分の旦那様にあのような言葉を掛けられたら、『あら可愛らしい、照れているのね』と言って喜ぶのではないのですか? 嬉しくないのですか? ほら、笑ってくださいよ。わたしに、『照れているだけなのね。もう、素直じゃないんだから』と言ってくださいよ。お母様も、怒っていないで。『うちの子は照れ屋なので、気にしないでくださいね』と言って、笑ってくださいよ」
わたしの淡々とした言葉に、空気が凍る。
「な、なに言ってんだよ、お前」
怯えを孕む視線に、震える声。
「は? 気安く話し掛けんなよ、このクズが。お前みたいに低能で低俗で、下品で下劣、暴力的なクソ野郎に話し掛けられて、わたしが喜ぶとでも思ってんの? 馬鹿なの? ああ、馬鹿だったっけ。大した顔してるワケでもないし、取り立てて才能があるワケでもない。全部が中途半端なクセに、自分がモテると思ってる、イタい勘違い野郎が。誰がお前みたいな奴のことを好きになるか。いい加減、自分が嫌われてんの気付け。キモいんだよ。存在自体が目障りだから、わたしの前から消えてくれない?」
๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑๑
そう言うと、クソガキの顔が真っ赤になり、口元を押さえてぷるぷると震え出した。目の縁には、今にも零れ落ちそうな涙が溜まっている。
「あら、どうして泣くのです? ほら、あなたがそうだったように。わたしも単に、照れ隠しでこう言ってるだけかもしれないでしょう? 笑ってくださいよ。喜びなさいよ。ほら? なに泣いてんだよ、うぜぇな。わたしは一度も泣かなかったのに。男のクセに、これくらいで泣くのかよ? 同情買ってるつもりか?」
更に言葉を連ねると、
「さっきから、黙って聞いていればっ……」
クソガキの母親が真っ赤な顔でキッ! とわたしを睨み付けて言った。
「そんなの、全部ご褒美に決まってるじゃないっ!?」
「は?」
・・・え~っと? ゴホウビって?
「もうっ、息子ばかり罵ってずるいですわっ!? 初対面の、それも息子と同い年の女の子に冷たく蔑みの視線で射られながら、切れ味鋭く罵られるだなんてっ・・・旦那様にメスブタ扱いされるのとはまた違って、新しい扉が開いたじゃありませんの♡ですので、息子ではなくて是非ともこのわたくしをっ! 気が済むまで、心行くまで、存分に、罵ってくださいっ!? お母様も、叩くのでしたらお嬢さんではなく、このわたくしを叩いてくださいませっ!? さあっ、どうぞっ!?」
真っ赤になった顔で恥じらうように、けれど嬉しそうに、うっとりと興奮したように身悶える夫人の、期待に満ちた熱い視線が、わたしと母とに向けられている。
は? いや、え?
ナニヲイッテルノ??
イミワカンナインデスケドっ!?
「なっ、なにを言ってるんですか母上っ!? やめてくださいっ!? こ、コイツが」
「は?」
コイツ呼ばわりに思わず低い声が出ると、真っ赤になった顔が嬉しげに、なにかを期待するようにとろけ、ハアハアと荒い息でわたしを見詰める。
なんかキモい。
「か、彼女が文句があるのは、罵りたいのは俺ですよっ!? さあっ、気が済むまで俺を罵倒しろっ! 蔑んだ目でっ! もっと口汚く詰れっ!」
「・・・は?」
ナニイッテンノ?
「お、お前の気が済まないなら、お、俺を殴ったっていいんだぞっ! と、特別に許してやる! だからっ……早くやれよっ!?」
「あら、あなたは旦那様に似ていると思っていたのに、実はわたくしと似ていたのね? それとも、新しい扉が開いたのかしら?」
「なっ、なに言ってるんですか母上っ!?」
なんというかこう……おそらくは被虐的な嗜好を有しているのであろう二人にドン引いていると、
「いやはや、うちの躾のなっていないメスブタ共が大変失礼致しました。全く、場を弁えずにどこでも興奮するなど、はしたない。皆さん混乱しているようですし。今日はひとまず解散して、後日改めてお嬢さんとの見合いの席を設けることにしましょう」
クソガキの父親がニコニコと笑顔で、夫人をナチュラルに『メスブタ』扱いしたっ!?
「ああっ、そんなっ、旦那様っ……わたくし、もっとあの子に罵られたいのですわっ!?」
「ち、父上っ! 俺はまだ、アイツに今までのことを詫びてないんですよっ!? だ、だからっ……」
「では、わたし達は失礼します」
驚愕している間に、なにやらよくわからないことを宣っている妻と息子を、文字通り縄を掛けて引き摺って帰って行った。クソガキはジタバタしていたが、夫人は嬉しそうな顔をしていた。いや、嬉しそうってどうなの?
あと、どこから出した? その縄・・・
そしてクソガキ一家が去り、わたし達も、??? な混乱状態で家に帰った。
馬車の中は、気まずい沈黙。
家に帰って、お腹が空いていることに気付いた。どうやら、今日のお見合い? は、朝からの空腹を忘れるくらいの衝撃を受けてしまったようだ。
とりあえず、ティータイムの軽食を用意してもらって食べた。混乱がちょっと落ち着いた……かな?
夕食時。
今日のお見合い、どうでしたか? という妹の無邪気な問いに、わたしも両親も沈黙した。
非常に形容し難い……というか、お見合いがお開きになった顛末――――
いやぁ、婚約を断るために暴言を返したら、クソガキとその母親にもっと罵倒してほしいって嬉しそうな顔で言われて、ドン引きしてる間にお見合いがお開きになっちゃったっ☆だなんてバカバカしい上、妹の教育上大変宜しくないこと、言えるワケが無い!
その無言をどう取ったのか、兄がわたしを気遣うような顔で妹を窘めた。
そんな気まずい夕食が終わり――――
週明け。
学園へ登校すると・・・
「今まで、大変申し訳ありませんでした!」
お前誰だよ? と言いたくなるくらいの殊勝な態度で、片膝を着いてわたしに謝って来たクソガキ。
「これまで俺があなたへして来たことの仕打ちは、この程度の謝罪で許されるとは思っておりません。つきましては、あなたの気が済むまで俺のことを口汚く罵って、罵倒の限りを尽くして、キツく詰ってください!」
「・・・は?」
「無論、その程度では怒りが収まらないというのでしたら……こ、これで俺のことを気が晴れるまで存分に打ち据えてくださいっ!」
と、両手で恭しく差し出したのは鞭だった。
いや、マジなに言ってんのコイツ?
謝罪とか言う名目で、自分の被虐的嗜好を満たそうとしてんじゃないの?
「・・・」
わたしの沈黙をどう取ったのか、
「あ、そ、その、鞭を扱うのが苦手だというのでしたら、教鞭や定規なども用意していますので……」
もじもじと恥ずかしそうに頬を染め、
「ハッ! そ、それとも……ベルトとか、肌に疵痕が残り易いようなものをご所望ですかっ!?」
ハッとした顔で、カチャカチャと自分のベルトに手を掛けようとするクソガキ。
「やめろやっ、このド変態がっ!?」
と、思わず全力で怒鳴ってしまったわたしに、キラキラとした嬉しそうな顔を向けるクソガキ……いや、変態野郎。
「そ、そうですっ、その虫ケラを見るような冷たく蔑んだ視線でっ、もっと俺を罵ってくださいっ!」
ハァハァっ! と変態の息が荒くなる。
「駄犬を躾けるようにビシバシとっ! 俺に、あなたという存在を深く刻み込んでくださいっ!」
「誰がするかっ!?」
なんてことを、人の往来している校舎前で痛恨のやらかしをしてしまい――――
学園中で噂されることになった。
最悪だよっ!?
クソガキ……もとい、変態の家から、再度お見合いの席をという打診があったが、無論断った。
そして、中等部を無事? に卒業。
噂については知らん振りをして――――
高等部に進学した。
「どうか俺と結婚してくださいっ!!」
今日も跪いてわたしの登校を出迎える変態の存在を、まるっと無視して教室へ向かうと……
「あらあら、今日もドM犬がS嬢に華麗にスルーされて悦んでいますことよ」
「あの方、ようやくご自分の気持ちに素直になったと思ったら、随分とはっちゃけましたのね」
「うふふ、あのお二人。以前とは全く違う様相を呈していますのね。本当に面白いですわ」
『ドM犬』だなんて、そう呼ばれて悦びそうな変態は兎も角っ……なぜかわたしまで『S嬢』などという大層不名誉なあだ名で呼ばれ、クラスメイトのお嬢さん達に楽しげにヒソヒソされている!
変態は、わたしがどんなにその存在を無視し続けても嬉しそうだし、蔑みの視線を向けても楽しげだし、なにか言葉を掛けるとキラキラと満面の笑みを向ける。そして、頬を染めながらうっとりとした表情で自分を『罵倒してくれ』や『詰れ』、『殴れ』、『踏んでくれ』だとか言う。
付き合いきれん。わたしに嗜虐趣味は無い。
どの反応をされても嫌なのだけど、下手に相手をするよりも無視をする方がわたしの精神衛生上マシなので、無視をし続けている。
なのに、なぜか益々嬉しそうに求婚して来るってどういうことっ!?!?
そして偶に、変態の母親から『うちにお嫁に来てくれると嬉しいわ。遠慮や忌憚など無く、愚痴でも暴言でもなんでも言い合える程仲の良い親子になりましょうね♡』という熱烈なお手紙が届く。これ、あんまりオブラートに包まれ切れてないけど、アレだよね? お見合いの場で言ってた、『わたくしのことを罵ってくださいませ♡』的なやつ。
まあ、あれだ。返事は出していない。
出していないというのに……変態の父親からは『うちの躾のなっていない愚妻と愚息に構って頂き、ありがとうございます』と、手紙のお礼? や、今までのお詫びだとして、お菓子など消え物の贈り物が届く。
いや、構ってないし。手紙も存在も全部丸無視してるんですけどね? でもどうやら、被虐嗜好の人は無視されても嬉しいらしい。無反応でも勝手に悦ばれるとか、ガチで反応に困るんですけど? わたしにどうしろと?
そのせいもあるのか、わたしへのお見合いを打診して来た家が、『やっぱりお話は無かったことに……』と言って来ること数度。それ以来、わたしへの縁談がまるっきり来なくなった。
両親は、家格的にほぼ同格の変態一家を無下にもできず頭を抱え、対応をわたしに丸投げしている。
そしてわたしは、無視し続けているのだが・・・
最近では、S嬢が求婚を断り続けるか、ドM犬が求婚を諦めるのが先か? という、なんとも言えない賭けまでされているらしい。
わたしは、ウザ絡みして来るクソガキが絡まなくなればいいと思って、現変態と結婚したくなくて、あのときに意を決して暴言を返したというのに・・・
あのときに切実に願った、『平穏で静かな学園生活』が全然送れてないじゃないっ!
なにがどうしてこうなったっ!?
わたしが返した暴言で開いてしまったらしき、元クソガキ、現変態の『新しい扉』とやらを今からでもどうにか封印できないだろうか?
できれば、二度と開かないくらい厳重に・・・
――おしまい――
読んでくださり、ありがとうございました。
書いてる奴的には、ずっと無視し続けられるというのも、ある種の(S的)才能が必要だと思うんですけどねー。(੭ ᐕ))?
これ、一応ラブコメで合ってますかね? 「ジャンル違うよー」と思うのでしたら、教えてください。(*ノω・*)テヘ
この後――――
1.主人公ちゃんがこのまま、ドM犬と化したクソガキに外堀を埋められて行き、仕方なく結婚してしまう。ドM犬はきっと、変態紳士に生まれ変わっている。結婚エンド。
2.主人公ちゃんがドSに目覚め、クソガキ父と一緒に、ドM犬と化したクソガキとメスブタ扱いを悦ぶ母の二人を調教して、仲良く暮らす。主人公新しい扉(ドS)エンド。
3.主人公ちゃんが、頑張って外交官になってドM犬と化したクソガキから逃げ切る。元の短編、『暴言クソ野郎に婚約を申し込まれている? らしいので、暴言を返すことにした』と一番近い逃亡エンド。
4.主人公ちゃんが、頑張って女官として王城に就職し、ドM犬から逃げられた! と安堵したのも束の間、なぜかドMな偉い人達に「塩対応が素敵♡」と、S嬢様として崇められることになる。ある意味、女王様エンド。
な~んて、お好きな結末を想像してください。ꉂꉂ(๑˃▽˂๑)