1.年代別致死率から読み解く
どうも、でもんです。初めましての方、初めまして。
単なる小説を書くシステムエンジニアですが、ちょっと思うところもあってまとめました。
世の中に情報が錯綜しておりますが、割と固いところをインプットに書いております(一部、推論や推計もありますのはご容赦ください)
そろそろコロナ自粛による疲弊も限界を超えてきた状況ですが、やっぱりコロナはまだ怖いと思っていた方が良いということを書きます。
なお、数字から読み解くだけですので、新型コロナウィルスそのものの毒性の話とかPCR検査の効果の話にはなりません。
さて、2020年10月11日時点でネットで取得できる情報をベースに考えましょう。
※東洋経済新報社『新型コロナウイルス 国内感染の状況』から取得しています。
※数値は小数点第五位を四捨五入しています。
まず累計陽性者数は87787名(10月9日時点)。
このうち現時点で隔離や入院治療を必要とする人が5120名、うち重傷者数は147名。累計死者数1623名。
致死率としては、1.85%となり、それなりに高い数字となっています。
さて、この数字は感染者全体の数値のため「亡くなるのは高齢者か持病を持っている人が多い」という言葉に踊らされ、コロナに対して楽観的に捉える人が多くなってきました。
これを更に年代別にみていくと怖い数字が生まれます。
80代以上の累計感染者数5267名、死者933名。
70代以上の累計感染者数5629名、死者414名。
合算すると累計感染者数10896名、死者1347名、致死率は12.36%となります。
高齢者へのリスクが高い病気だということが明白になっております。
なお、先日の報道で7月以降の高齢者の致死率が6%台になっているというのを耳にしましたが、一方で8月24日に開かれた厚生労働省に助言する専門家の会合の中、国立感染症研究所から未だに70代以上の致死率は25.9%とする報告も上がっているため(2020年8月24日 NHK)、どの情報が正確なのかは確認が難しいところです。
よって、ここでは分母分子が明確な数値から算出した致死率12.36%を利用しようと思います。
昨年の報道(読売新聞 2019年9月15日)によると70代以上の人口は2715万人に達しているそうです。
毎年100万人ずつ増えるようですので今年は2800万人前後にはなっていそうです。
当然、2800万人全員が罹患し、そのうちの12.36%が亡くなるなんてことはあり得ません。
放置していた場合、どの程度感染が拡がるかというのはインフルエンザを参考にしてみたいと思います。
インフルエンザの平均感染者数は厚労省のサイトの情報によりますと推計1000万人です。
これは総人口の7.91%に当たります。
より行動範囲が狭まる高齢者にそのまま当てはめるのは若干乱暴ですが、70代以上の高齢者に当てはめると約221万人が感染しているのです。
2009年に大流行した新型インフルエンザにおける70代以降の死亡率は日本国立感染症研究所感染症情報センターによると受診患者1万人あたり3とのことです。
ストレートに致死率を当てはめてしまうのが正しいのかという部分もありますが、致死率に直しますと0.03%です。
新型コロナと比較すると新型コロナは412倍の危険性があるといえるかと思います。
これをインフルエンザ並みの流行とした場合、最悪、高齢者が約27万人亡くなります。一番低い数字の6%でも約13万人。
リスクだけ考えたら、まだ楽観できる状況とは到底言えません。
また死亡者と合わせて重症化しやすい高齢者が病院に殺到します。
国内の病床数はすべて合わせても150万床だそうです。
勿論、罹患者が一斉に病院に殺到するわけではありませんが、一方で、病床も全てが空いているわけでもないですし、感染症に適している訳ではありません。
春頃は医療崩壊について、いくつも報道されていましたが、新型コロナの感染者、特に高齢者の感染が増えていくというのは非常に大きなリスクになるといえます。
現段階では限られたリソースの中で乗り切っていくには、やはりソーシャルディスタンスを続けるしかないというのが年代別致死率から見た実情ではないでしょうか。
参考資料:
https://toyokeizai.net/sp/visual/tko/covid19/
https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/advisory-board/detail/detail_01.html
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20190915-OYT1T50152/
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/17/dl/02sisetu29-2.pdf
http://idsc.nih.go.jp/training/22kanri/22pdf/sep15_04.pdf