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冬花と世界
また、久しぶりにお客さんが来た。
でもね、なんだか変なんだ。
ワタシが見たヒトは、怖くなって、叫んで死んじゃうのに、このヒト、少しも怖がってない。
あれ、この気持ち、ゾワゾワする不快な感覚。
よく分からないことが起こった時の気持ち。
真っ直ぐに近づいてくるのに、なんで遠ざかっていくんだろう。
そのヒト歩くのをやめた。
手から煙のようなものを
だして、それがだんだん花になった。
透明な花。
光り輝いて綺麗。
花をくれるの?
そのヒトから取ろうとした。
冷たい!
とっさに手を離したら、壊れちゃった。