表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/40

2.現場検証

2.現場検証


アパートの中は物凄い異臭を放っていた…安野 丈 の部屋は2階の角部屋…

部屋の中に入るとブルーシートに覆われた一体の遺体が…それを轟刑部が、めくると思わず誰もが目を背けるほど酷い遺体が…異臭も物凄いが…遺体の状態も本当に物凄い…


轟刑部

「どうです…彼ですかね?…安野 丈 に間違いないですかね?…」


轟刑部も目を背けて鼻を抑えながら伊井 香 に聞いた…

伊井 香 は目を背ける事もなく!鼻を抑える事もなく!真剣な眼差しで遺体を見つめていた!


「彼です…安野 丈 に間違い在りません!」


と、ハッキリと言った!

次の瞬間、伊井 香 は大粒の涙を流しながら激しく泣いた…今まで我慢していたのだ!遺体が…安野 丈 ではないと信じていたのだ!だけど今…それを認めてしまった途端…一気に込み上げて来たのだ…

轟刑部と牧刑事が彼女を支えながらアパートの外に出た…


轟刑部

「大丈夫ですか?気持ちをシッカリ持って下さい!後で、お話を伺いたいのですが…お宅に伺っても宜しいですか?」


「はい…大丈夫です…」


轟刑部

「帰れますか?」


「はい…大丈夫です…」


牧刑事

「私が、お宅まで、お送りしましょう!」


「…」


もう伊井 香 は何も喋る事も出来ない様子だった…

牧刑事は伊井 香 を車に乗せて暫く沈黙が…牧刑事は伊井 香 の物凄い落ち込みぶりに言葉を掛ける事が出来ないのだ…あれだけ凜とした態度に口を挟む事すら出来なかったのに…それが今では一遍して物凄い重たいムードになっている…それを察したのか伊井 香 が沈黙を破った!


「私のアパートは200メートルほど後ろの白いアパートです…ここからでしたら歩いた方が早いですけど…」


牧刑事は慌てて後ろを振り返った!確かに200メートルほど後ろに白いアパートが見える!それでも牧刑事は車をUターンさせてアパートまで送った!


牧刑事

「後で、また少し、お話しを伺いに来ますので…あまり気を落とさないで下さい…」


今の伊井 香 に何を言っても無駄だと思っていても少しでも言葉を掛けて上げたかったのだ…

伊井 香 は無言のまま幽霊の様にスゥ〜と車を降りようとした時に慌てて牧刑事が…


牧刑事

「あっ?!お部屋は何処ですか?」


「私の部屋は2階の角です…」


と言って指を指した!

その後、消えるように車を降りて2階の角の部屋に入って行った…

それを見届けて牧刑事は現場に戻った…

牧刑事が2階の部屋に戻った時には安野 丈 の遺体は既に無かった…司法解剖に運び出されたのだ…


牧刑事

「遺体に外傷は有ったのですか?」


轟刑部

「いや…全く無い!鑑識が言うには缶ビールを飲んで熟睡してたようだ…後は司法解剖で睡眠薬や薬物とか出て来るか?だ…今の所、自殺、他殺、事故の全てが当て嵌まる…とにかく部屋を詳しく調べよう…厄介な事件だなぁ…」


と言いながら…何処を、どう調べて良いものか…

轟刑部も牧刑事も鑑識も戸惑っていた…

なにしろアパートは、かなり酷い状態で焼けているし…水浸しだ…




つづく


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ