9.街のうわさ
待望の家が完成。そして痛い女になる(T T)
第二騎士団が登場します。
待望の家が完成した。
2LDKだがキッチンと風呂・トイレもある。
俺ひとりなら丁度いい広さの家で快適に過ごせそうだ。
凝った作りではないが高級な資材を使ったいい家で、
家具も高級品を入れてくれたようで落ち着きのある雰囲気がある。
そしてキッチン用品や食器なども高級品が揃っている。
「いい家です、気に入りました。」
「王宮御用達の信用のおける商人を使ったから問題ないはずだ。」
「はい。すぐ荷物を移動します。」
「今日は引っ越しで休みでいいよ。」
「ありがとうございます。」
さっそく引っ越しをした、と言っても荷物が少ないので
手荷物を持ってホテルにチェックインするようなものだ。
荷物の整理が終わったのでお茶を入れてのんびりと休憩しお風呂に入った。
ベッドルームのドレッサーには化粧品も各種揃っている。
「化粧品とか使い方がわからん。
信用できる女性の味方が必要だな。」
開けた窓からそよ風が入ってきて体にまとわりついた。
「きたー」「あそびにきたー」
「妖精さん? 来てくれたんだ嬉しい、元気だった?」
「げんきー」
「来てくれてありがとう、ここにいてくれるの?」
「いるー」「ここにー」
「妖精さんがきてくれると助かるよー。」
◇
詰所の一室で団長とニールと俺の三人でお茶を飲んでいる。
「実はな街に変な噂が広がりつつあるようなんだ。」
「噂ですか。」
「王宮が魔女を囲っているとか、魔女の館があるとか。」
「なんすかそれ。」
「それって私のことですよね。」
「第二騎士団が調べているが故意に噂が流されているようだ。」
「いったい何の目的で。」
「わからんが第二騎士団に任せるしかない。
だからなるべく気にしないように。」
「王都は彼らの管轄だからですか。」
「それだけじゃない、ここは彼らの庭だ色々なつてもあるようだ。
怪しい連中のなかに情報源をもっているし捕まえた犯罪者から色々と聞くことができる。
王都内では彼らの他に適任はいない。」
「はー第二騎士団ってそんなことをやってたんだ。」
「ながいこと王都を担当してきたのは伊達じゃない。」
「無料で治療をして噂を払拭するのはどうですか?」
「無料奉仕の診療は教会がやっている、それをこちらがやると教会と対立することになる。」
「だめですか、いい考えだと思ったんですが。」
「静観するしかない、あせらず第二騎士団に任せよう。」
◇
「それにしても変な噂を流して何の目的があるんだろう。
ただのいやがらせかな、あー気分悪っ。風呂でも入って気分転換しよ。」
「湯舟につかると疲れが取れる、やっぱ日本人だよなー温泉入りたい。」
「あれっなんか赤い点が。」
王都内に魔物はいないから気にしてなかったが右隅のマップに赤い点がある。
大きく表示してみるとやはり街中に赤い点が見える。
魔物? まさか王都に?
どうしようか相談するにしてもどう言えばいいのか難しい。
妖精さんが教えてくれたと言うか?
メンヘラ女と思われそうだが他にいい考えが思いつかない。
とりあえず王都の地図をもらうか。
◇
詰所でのアレン・ルーメル団長との会話
王都の詳細地図にはある場所に印がついている。
「それでこの家を調べて欲しいと。」
「ええそうです。」
「具体的にどんな問題が?」
「それは・・・私にもよくわからないのですが。」
「うーん困ったね、根拠もなく人を動かすのはいけないことなんだ。」
「えーと、妖精さんが。」
「妖精?」
「はい、妖精さんが教えてくれました。」
はー俺ってば痛い女確定? イケメン団長も困ってる、当たり前か。
「そうか、うーん、第二騎士団に調査を依頼しておく。
情報源はタレコミってことで。」
「ごめんなさい。」
「いや、何かあるかもしれん。」
◇
第二騎士団は半信半疑だったが一応は調べようと件の家を密かに見張っていた。
「あの家に何かあるんですかね。」
「わからん、タレコミがあったらしい。」
「からぶりかもなー。」
「ああだが団長からの命令だ。」
「まて、今出てきたあの男見覚えがある。
確か酒場で噂を大声で喋っていた男と接触したやつじゃないか。」
「尾行しますか?」
「ああ様子を見てこい。」
男は出て行った。
「やっぱりあやしいです、別の男に金を握らせてました。
それで金を受け取った男は噂をしゃべりまくりです。」
「急ぎ団長に報告と応援を頼んで来い。」
「すぐ行ってきます。」
「シーゲル団長。」
「状況は?」
「はい、さきほど例の男は戻ってきました。」
「中の様子は分からないか。」
「ええ、無理したら気づかれそうで。」
「引き続き監視して出入りする人物を特定しよう。
それと喋りまくりな奴を何人か捕縛しよう。」
「気づかれませんか。」
「いや連中も想定済みだろう、だから自分ではやらないんだ。」
「了解。捕縛して連行します。」
「色々話を聞いておけ。」
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