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13.全身エステ

今回はわくわく温泉計画と全身エステについてです。

お兄ちゃん大好きっ子も登場します。

 宰相との会話


「あの娘が攻撃魔法を使ったと?」

「雷の魔法でした。」

「そんな能力を隠し持っていたか。」

「だから森でも平気で生きていけたんです。

『切り札は隠すものだ』と言ってました。

 他にもまだありそうな気がします。」

「そうか、これは極秘にとはいかんだろうな。」

「ええ、みんなの前で使ってますから。」

「しかしなるべく秘密にしておこう。」

「そうですね、それがよろしいかと。

 みんなには口外禁止と通達してます。」

「彼女の安全の為それがいい、それにしても不思議な娘だ。

 森の奥にいた以外には出自が不明な点が気になるが国に仇なす者ではないな。」

「そう思います、その気があれば王宮に住むでしょう。

 だが彼女は騎士団を選んでます。

 われわれの指示にも素直に従ってますし外部との接触もない。

 自身の安全を優先しています。」

「そうじゃな、信用できる娘だろ。」

「はい、彼女は信用できます。おかげで犠牲者もなく無事に帰ってこれました。

 彼女には感謝しています。」

「うむ、引き続き護衛をたのむ。」

「はいっ。」



「あー温泉入りたーい。」

「温泉?」

「ニール様、聞こえてました?」

「ばっちり聞こえてたぞ。」

 うっ失敗した、心の声が駄々洩れだった。

「温泉好きなんです、どこかに温泉あります?」

「あるぞ巡回ルートにも入ってる。

 今度そこに行くときに連れてもらったらいいよ。」

「やったー。」

「温泉かー混浴がいいな。」

 混浴は却下だ、俺の目的は女湯だ。


「何の話だ?」

「団長ー混浴の話を。」

 違うだろ、このセクハラモブは相変わらずだな。

「温泉の話です。」

「温泉か巡回ルートにあったな、

今度そこに行くときに同行したらいい。」

「ほんとですか、ぜひ同行させてください。」

 温泉の露天風呂で女湯・・・わくわくするぜ。


「話は変わるが前に話があった俺の家族の件だが、

明日来てくれるか?」

「はい。」

「団長の実家に?」

「ああ、彼女に貴族女性としての常識とかを教えてもらう。

 ここには適任がいないからな。」

「ここで生きていく上で必要なのでお世話になります。」



「あらあらまあまあ、かわいらしい娘さんだこと歓迎しますわ、うふふ。

 アレンが女性を家に連れてくるなんて初めてじゃないかしら。」

「母さん話したでしょう、仕事ですよ。」

「アレン、無粋な事言わないの、初めてにはかわりないでしょ。」

「我がルーメル男爵家へようこそ、私はメリッサ・ルーメルです。」

「初めましてエレーヌです。アレン様にはいつもお世話になっています。」

「さあさあどうぞ中にいらして、まずはお茶にしましょう。」


 庭でお茶となった。

「噂の治療師さんね。」

「母さん、彼女はまだ治療師の職にはついてないよ。

 だからまだ治療師じゃない。」

「ええそうです、第三騎士団で働いています。」

「騎士団では何を?」

「母さん待った、それ以上は機密事項にあたる。

 彼女の事を詮索するのはダメです。」

「あら、お堅いですわね。」

「任務なんだよ。」

「お仕事なら仕方ないわね。」

「彼女については陛下の勅命が下っているから軽く考えないで。」

「それは大変ね。」

「いいから彼女に貴族女性の常識とかお化粧の仕方なんかを教えてあげて。」

「はいはい。」パンパン

 手を叩くとメイドがやってきた。


「彼女をお風呂に入れて身支度を整えて、それからお化粧の指南を。」

「はい、奥様。」

「こちらへお越しください。」


 お風呂に入れられメイドに全身を隅々まで洗われた。

 他人に体を洗われるのはやはり抵抗があるが貴族はこれが普通なんだよな。

 それから全身ムダ毛の処理などをされメイドにあそこをばっちり見られた。

 その後髪を整えお化粧の指南となり全部終わるまで2時間以上かかった。

 はー貴族の女性って大変なんだな。

「あらあら見違えたわね、元がいいから映えるわ。」


 それから貴族女性の常識を少し指南された。

「今日のレッスンはこれくらいにしましょうか。

 次は夕食も共にして食事のマナーなんかも伝えたいわね。

 とにかくこれからちょくちょく連れて来なさい。

 そういえばドレスは持っていないの?」

「いえ、持っていません。」

「アレン、いけないわねドレスくらい用意しなさい。

 ここに連れてくれば家のメイドに身支度はさせるから、

 慣れてきたらお茶会にも参加してほしいわ。」

「母さん、彼女は護衛が必要な人間なんですよ。」

「心配しないで、まずは身内だけのお茶会よ。」

「騎士団の許可が必要な事は忘れないで。

 それと今日の事は秘密にしないといろんな人がちょっかいをかけてきますよ。

 公式には彼女に面会するには陛下の許可が必要となっているからね。」

「あらあらそんなすごいことになっるのね。」


「彼女は国の重要人物だよ、それに色々な人達がそれぞれの理由で彼女に興味をもっている。

 甘く考えたら大変なことになる。

 貴族のお偉いさんに知れたら面会の場を用意しろとか強要されて

父さんが困った立場にたたされる。

 彼女を妾にしようとみんな躍起になってるはずだよ。

 国の治療師の事は知ってるでしょ。」

「そうね国の治療師は私も遠くからしか見たことないわ。

 今は王宮の奥に引きこもっているのよね。」

「嫌な思いもしているし何度か暗殺されかけたからね。

 もう二度と表には出てこないよ。

 だから彼女の扱いには慎重になるんだよ。」

「分かったわよ、でも会えて良かったわ。

 また連れて来なさいレッスンはまだまだ続くわよ。」

 こうして今日のレッスンは終わった。


「あ、お兄ちゃんきてたんだ。」

「ケイト、お客様のまえですよ、ちゃんと挨拶しなさい。」

「え、女? お兄ちゃん女の人連れてきたの?」

「ケイト。」

「わかったわよ。」


「初めまして妹のケイト・ルーメルと申します。」

 貴族女性らしい綺麗な挨拶だ。

「初めましてエレーヌです。

 アレン様にはいつもお世話になっています。」

「平民なの?」

「はい。」

「ケイト、失礼でしょ。」

「だって平民よ、お兄ちゃんはあげないわよ。」

「後でお仕置きね。」

 お兄ちゃん大好きっ子か、可愛い。

「もうこの子ったら、いつまでもお兄ちゃん離れしないんだから。」

「可愛いですね。」

「退散しよう。」

「えーもう帰っちゃうの?

そんなー泊まっていってよ、お兄ちゃんだけ。」

「妹がすまん。」

「いえ、可愛いですよ。」

 退散した。


「一段と綺麗になったね、ここに来たのは無駄じゃなかった。」

「はい、勉強になりました。」

「貴族女性として生きてきたからね。

 そうそうドレスも注文しなきゃ、母さんに怒られる。」

「お母様、良い方ですね。」

「妹がちょっと生意気で困ってるんだよな。」

「ふふふ可愛かったです、お兄ちゃん大好きっ子ですね。」

「もう成人しているのにあれじゃまだまだ嫁には行けないなー。」



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