表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

擬人化短編集

小さな世界の小さな女神様

「こら、まだお祈りが終わっていませんよ。」

最近の若い者は食事前の祈りさえも疎かにする。

「そんなこといっていると天からの恵みがなくなっちゃうよ。」

若い者は我先にと天からの恵みに群がっていく。


昔話をしましょう。

祖先はこことは異なる世界で暮らしていた。

ところが突然と巨大な魔物が現れた。

抵抗すらできずに次々と仲間は死に祖先は滅びを覚悟した。

その時,天から青い壁が現れ、魔物と仲間を隔てた。

そして今の世界につれてこられたときに。

「もう大丈夫だよ。」

美しい声が天から響いた。


これが祖先から語り継がれている伝説


その時から我々は女神様に祈りをささげるようになった。

だが時が経つにつれて、伝説は風化していき、若い者は女神様への感謝を忘れつつある。

年寄りは心配でならない、女神様への感謝を忘れることで、女神様からのご加護も無くなってしまうのではないか。

「今日も女神様のご加護で世界が満たされますように。」


===============


今日はいつもの時間になっても天からの恵みはもたらされなかった。

年寄りは世界の終わりではないかと恐れたが、若い者はそんな日もあると気にしていない。

終わりは突然にやってくるものだ。

天を黒い影が覆いつくし、世界が大きく揺れた。

その後、空が落ちてきて世界が少しずつ小さくなっていく。

すべての者が恐怖に震えた。

そしてそれが現れた。

白い壁に仲間が次々と食べられていく。

小さくなってしまった世界に逃げる場所などない。

「女神様・・・」


===============


どうやら我々はまだ生きているようだ。

仲間たちは透明な壁にさえぎられた、いくつかの世界にいる。

これからどうなってしまうのか・・

そんななか、年寄りたちは一心に女神様への祈りをささげている。

それを見た若い者たちも今までの事を悔いて女神様に祈った。

その時、奇跡が起こる。

壁は消え新たな世界が眼前に広がっていた。

そして、いつものように天からの恵みがもたらされる。

若い者も年寄りも一緒に祈った。

「今日も女神様のご加護で世界が満たされますように。」


===============

===============


「あなたメダカの引越しが終わったのなら、家の引越しの荷解きをしてくださらないかしら。」

「わかっているよ。美和、ママにしかられるから、餌もあげたことだしメダカを入れてきたペットボトルを持って家の中に戻ろうか。」

「はーい!」





1 友達の家の池に鯉(魔物)が放たれる。

2 遊びに来ていた幼女(女神)がバケツ(青い壁)でメダカをすくって自分の家の池に放す。

3 引越しするので父(天を覆う黒い影)が池の水を抜いて、白い網ですくってペットボトルに入れる。

4 引越し先の池に放流する。

ただこれだけの話です。思いつきで特に深い意味はありません。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ