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31 亀との戦い

マンロック城の正門を抜ければ青々とした草原が広がり、反対側の門を抜ければ険しい山道が続く。

普段この山では日夜騎士たちや冒険者達によってハンティングが行われる。

仕留めた獲物は騎士に冒険者に国に分け与え、山の守護霊に感謝しながら皆で仲良く頬張るのだ。

だが最近の悪天候、それだけならまだしも強力な魔物が住み着いてはハンティングどころではない。

おまけに吹雪の発生源はこの魔物であり、奴を倒さない限りこの吹雪は止むことがない。

騎士たちが討伐に挑み、ギルドも冒険者達に討伐の依頼を出した。

だが並大抵の騎士や冒険者では全く歯が立たなかった。

山は吹雪き、凍っていく。

その範囲は日々拡大していき、城が飲み込まれるのも時間の問題だ。

そこに現れたのが一応私の師匠であるアルティさん。

依頼主の騎士に連れられ、吹雪く山を登るのであった。


アルティさんはまず火球の魔法を放った。

巨大亀はそれを剣で真っ二つに斬った。

剣を振ったときに生じた真空(゜д゜)ハァッ!がアルティさんを襲うがそれは難なく避ける。


「ほう、やるじゃないか。」


次にアルティさんは火球を上空に発射、その火球から無数の火の弾が地面に降り注ぐ。

亀は甲羅に籠ってやり過ごす。

その後、剣を持った腕だけ出して回り始めた。

そして、飛んだ。


「まるでヨーヨーみたいだな。」


回転しながら飛んでいく亀はそのまま上空の火球をぶった切る。

回転によって竜巻が発生、アルティさん

に迫る。

アルティさんも鎌で竜巻をぶった斬った。

亀が回転しながら突撃してくる。

避ける。

亀が地面にめり込む。


「うわー、やはりレベルが違いますねぇ。私なら四回は死んでますねぇ。」


離れて見ていた騎士が呟く。

亀は再び回転し、そのまま地中に潜る。


「飛んだり潜ったり、亀のわりに芸達者な奴だ。」

「これは、地面から出てきて突撃してくるパターンですかね。」

「もぐら叩きは得意だ。」


アルティさんは鎌に魔力を込めて、一旦上空にかがげた後に降り下ろした。

亀がアルティさんは立ってる付近から勢いよく現れた矢先に魔力のこもった鎌が直撃する。

鎌から強力な重力の魔法が発生、亀を押し潰そうとする。

甲羅が割れ、剣が折れ、顔が潰れる。


アルティさんの魔法によって出来た巨大なクレーター、そこに無惨な姿になった亀がいる。


「死ぬ前に答えろ、お前は誰の命令で動いていた。」

「・・・シ・・・ヴァ。」

「シヴァ、あの魔神か。懲りない奴だ。」


再び鎌に魔力を込めて亀に降り下ろした。

亀は更に原型からかけ離れた状態になっていきながら勢いよく地中深くに沈んでいく。

沈んで沈んで沈みまくって。

大きな穴が出来て、地面が揺れて火山が吹き出した。


「こ、これは、やり過ぎですねぇ。」

「ちょっと、張りきり過ぎた。」


マンロックの地に再びピンチが訪れる。



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