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守る

「俺」視点ではありません


「ただいま」

山のずっとずっと奥にある、私の家。

人間なんて、絶対に入って来られない。

・・・私は人間じゃないから。

だから、此処で暮らしてる。

「おかえりなさいませ。風華様」

「ああ」

そのまま私は、この屋敷の奥にある大部屋に向かう。


「亜樹羅様」

「お?帰ったか?入れ」

「失礼いたします」


部屋の奥に座しているのは、この屋敷の主。

そして、妖怪を束ねる長。

「どうだ?人間は・・・」

「・・・相変わらずです」

「・・・そうか」

長は、悲しそうな顔をする。

「このままでは・・・」

「ああ・・・いずれ人間を・・・」

こんな長の顔は、見たくない。

折角綺麗な顔をしてるのに、歪んでしまうから。

・・・笑っていてほしい。

「夜行では、狂い始めた妖怪たちが増えています。もう、何時人間に奇襲をかけてもおかしくありません」

しかし、コレが現実。

もとは仲よく共存していた私達。

それなのに人間は、私たちの存在を消そうとする。

妖怪たちは、それに腹を立てているのだ。

何故、認めてもらえなくなったのか。

何故、私達を当たり前の物として認識してしまったのか。

「昨夜の夜行に、人間が混ざっていたのですが・・・ひどかったです」

「食らったんだったな」

「はい。今夜行に来ているのは、主に身分の低い妖怪。狐などは、姿を見せていませんでした」

「だから・・・止める者がいない、か・・・」

「はい」

止めるものが居ないからこそ、人間を襲うのだ。

誰かが、止めなければいけない・・・。


「私が、止めに・・・」

人間は嫌いだ。

だけど、この人の役に立つためなら・・・。

「いいのか?お前は人間が嫌いだろう?そう簡単に克服はされないだろう」

「それでも、行きます。貴方を・・・守りたい」



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