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熱波

お疲れ様です。

 

 大地を揺るがす咆哮が、荒廃した山脈に響き渡った。

 次の瞬間、全てを焼き尽くす炎の息吹が迸る。その熱波は、空間の輪郭すら歪ませるかのようだった。

 彼は、その圧倒的な巨悪の存在を前に、初めて警戒の色を浮かべる。回避する間もなく、彼は時空刀に力を集中させた。

 「時空切り!」

 彼の体は炎の直撃寸前で消え去り、その分厚い岩のような装甲の側面へ瞬間移動した。

 彼は渾身の斬撃を叩き込んだ。

 キンッ!

 しかし、刀は鱗を貫けず、甲高い音を立てて弾かれた。彼の剣技と時空の力をもってしても、その外殻は破壊できない。

 

 彼は気づく。力で打ち破る必要はない。

 彼は再び時空を切り裂き、その巨大な胴体の、核となるであろう空間の真下へ瞬間移動した。

 「時空刀よ……この巨悪の存在そのものを断て」

 彼は刀に時空の力を極限まで集中させ、空間めがけて振り抜いた。

 「一撃必殺!!」

 刀は鱗に触れることなく、空間を切り裂き、巨悪の体内へ次元の狭間を生み出した。

 ゴアアアァッ!

 空間ごと引き裂かれたかのような、凄まじい断末魔の叫びが山脈に轟く。その強靭な装甲は、次元の断裂の前には無力だった。

 巨体の崩壊と共に、彼は血の渇きが満たされたことを確認する。崩れ落ちた岩石と、巨大な翼の残骸を目にした瞬間、彼はその巨悪の正体を確信した。

 彼は、神話の存在であるドラゴンを断罪したのだ。

 時空を切り裂き、彼は再びその場を後にした。残された標的は、あとわずかだ。

なんぼでもいけますよ

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