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狂った混血の成り上がり方法  作者: 赤鮮とうち
1人の冒険者
7/12

喰らう者

再び動き出したロードに勝てるのか?そして謎の人影!言うことないんで本番どぞ

「我ガ命ズル!我ノ糧トナレェ!」


周囲に倒れ死んでいた小鬼(ゴブリン)達が人形のようなぎこちない動きで立ち上がり小鬼王(ゴブリンロード)に向けて走ってくる。固有スキルの効果か?それよりも早く動かないと喰われるぞ俺!


「喰ラワレロッ」


ガブッ!


ゴブリン(仲間)を食った?!悪食の効果か?肉体が膨れ上がり筋肉が膨張している。いや構築で肉体を作り変えたのか?そんなこと出来るのか分からないが早く動け動け俺!


バッ


「グガァァ!」

「言葉忘れたんか?」


不死性(イモータル)の効果でギリギリ動けたけど攻撃に転じるほどの体力は無い。ここからどうする?逃げる…いや普通に追いつかれて死ぬか、ならまだ残ってる魔力全て使って魔法の発動を!


「もうどうとでもなれ!」

「ゴァァ!!」


纏う風(エアフォース)疾風の靴(ソニックブーツ)刻ム血印(インスクライヴ)!今使える支援魔法(バフ)を全て使え!


ドックンッ


「くはっ!」


支援魔法(バフ)を重複してかけると生じる弊害。それは肉体の許容量を超えるほど施すと肉体が崩壊して死に当たる。そして吸血鬼には元祖帰りと言われる死が近づくと稀に発動する一種の暴走状態が存在する。クリムの目は鮮血の如く赤く輝き牙が生え揃い元祖帰りを果たす。


ボロボロ…


肉体の許容量を超えた損傷は不死性(イモータル)で壊れたそばから治す荒技でカバーしているがそう長くは持たない!意識も飛びそうだ…


ジュバァァ!!


「喰ってやるよ!」

「グギャァ!」


背中から鮮血の刃で作り上げた大翼が生え、その姿はまるで悪魔のような恐ろしい姿だった。


鮮血ノ貫槍(ブラッディランス)ⅤⅠ(セクス)!」

「ガァ…」


魔力をさらに込めることで無理やり魔法の威力を上げた一撃、その名の通りⅤⅠは6倍の威力を持つ。


「グァォォォ!!」

「まだ抗うのかよッ!」


ロードは擬神の権能を発動、地面の形を変えて擬似的な魔法を発動する。変えられた大地は巨獣の牙のように俺を襲った。


「ハハハッ!随分必死だなぁ?!」


ドゴォォン!!


ロードを巻き込み周囲を抉るほどの大爆発を起こす。血液に魔力を込めて爆ぜさせたのだ、その威力はロードを屠るには十分な威力だった。


ボタボタ…


ロードの四肢は見るも無惨な姿になっていた。口から血を流して何故死んでいないのか分からないほどに肉体の損傷は激しく今にも倒れそうだが意地で倒れずに座り込んでいる。


「もう無理しないで俺に喰われろ」

「グゥゥ…」

「何だっけ?俺に喰われて糧となれ、だったか?そっくりそのまま返してやるよ!俺に喰われて糧となれッ!」


バァグッ!


一心不乱にロードの頭を貪り食った。そしてそのままその場に倒れ込んだ。魔力が切れて不死性(イモータル)の効果が切れたからだ。


「体が痛い…」


狂ッタ神経(フールナーバス)が発動していない?いやそれを加味しても痛すぎる…肉体だけじゃ無くて魂にも響く苦痛だ。


スタスタ


「おや?まさかロードがやられるとは思っていなかったんですがねぇ〜?誤算です」

「…」


男の声だ。聴き覚えは全く無いが何故か激しい嫌悪感がある声だった、今も俺を凝視しているのが分かる。


「ふむ、混血ですか。素体として十分な強度…拝借していきましょうかね」


スッ


俺に向けて手を伸ばしている、その時右手側から声が聞こえた。


「いたぞ!あそこだ急げ!」

「治療班早く来い!」


ギルドからの増援か?まぁロードがいたのは想定外だろうしな、それに俺はFランクだし。リファさんが言ってくれたのか?帰れたら感謝しないとな。そしてルドルフには1発殴ってやる。


「チッ、ゴミどもがうるさいな!殺して…いや私の残滓を残すのはまずいか?」


何か言っているがもうよく聞こえなくなってきた…少し休もう…疲れた。


ルッタの宿 寝室


俺が目を覚したのは3日目の夜だった。看病してくれたのはラミアだ。今は深夜なのでラミアは俺の横で椅子に座りながら眠りについている、俺は自身の体を確認して状況を把握する。


「体の傷が治ってない?」


体には無数の傷跡が残っていた。いつも不死性(イモータル)で完全に治っていたのに何故だ?魔力が足りないわけじゃ無いのに…まぁ今は夜だし朝になったら色々ラミアやルドルフに聞くとしよう。


バタン


俺は再び眠りについた。そして翌日、俺はルドルフに呼ばれて冒険者ギルドにやってきた。体の節々が痛むが歩けないほどでは無いのでラミアがつきそうと言ってくれたが断って1人で来た。


コンコンッ


ギルド長室の扉をノックして部屋の中に入る。そこには俺の分も用意された紅茶と茶菓子が置いてあるテーブルでルドルフが紅茶を嗜んでいた。


「やぁおはようクリム君、座りたまえ」

「…変わらんな」

「変に態度を変えるのもおかしいと思ってね、君が望むなら頭を下げようか?」

「いや良いよそのままで」


本来ならルドルフは俺に頭を下げるべきだ。Fランクのクエストに小鬼王(ゴブリンロード)の出現、それに固有スキルが2つに加護を持っていた。本来Sランクのクエストに分類されるべき案件なのにそれを掲示せずにFランクに分類されていたからだ。


「で、ロードの件はどうしてくれるんだ?」

「結果的に討伐できたんだから良いじゃ無いか〜」

「よし全国に広めてその立場に入れないように…」

「あぁ〜ごめんごめん!ちゃんとお詫びするつもりさ」

「お詫びとは?」


俺はルドルフの言葉に耳を傾けた。相当良い待遇が待ってるんだろうなぁ?期待するぞ?


「まずは特例で君をAランクまで昇格させる」

「Aランク?!一気にそこまでいって良いのか?」

「Sランク上位のモンスターに勝ったんだから妥当だろう、そしてもう一つはギルドが出来る範囲だが望むことを1つ叶えてあげよう」


ギルドに命令を出せるだと?!それに王都の最高権力を持ったギルド長にだと?そんなのいくら金を積んでも不可能だぞ!


「おや?そんなに喜んでもらえてなりよりです」

「ん?済まない笑みが溢れてしまった」

「やはり邪悪な笑顔だ」

「はっ、言っとけ」


何をお願いしようか…やっぱ高ランクの武器とか?でも武器は魔法でどうにかなるし勿体無いか?じゃあ良いクエストを回してもらうとか…


「創造に花咲かせるのは良いですが私のことをいない者として扱わないでください」

「あ、すまん忘れてた」


チャポンッ


紅茶に角砂糖を入れながら話すルドルフ。今日は一段と砂糖入れてるな?甘党め


「貴方が倒れていた場所に1人の少女がいました」

「それで?」

「簡潔に言います。その子を預かってください」

「は?」


その後しばらく沈黙が続いた。


今回少し長めかな?激戦を終えて新たな仲間が!展開は早い方がいいらしいですからね〜、てか元祖帰りってやっぱかっこいいよな!絵で見たいけど画力ゴミな俺じゃぁ無理だ

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