とおさまと、かあさまと、ぼく
ぼくには、やさしいおかぁさまと、つよくてりりしいおとぉさまがいます。
このあいだ、おとおとがうまれました。
おかぁさまのおなかには、もうひとりおとおとがいます。
ぼくは、ふたりのおにぃちゃんです。
おかぁさまは、よく、ぼくにいいます。
『自分の言葉には責任を取りなさい』って。ぼくには、まだ、よく、わかりません。
でも、このことをはなす、おかぁさまは、かなしい、おかおをします。
すると、おとぉさまは、おかぁさまを、ぎゅってします。
ぼくは、さいきん、ゆめを、みます。
『エリーシュ、貴様との婚約を破棄する!』
『エリーシュ、貴様!浮気してたのか?!』
『エリーシュ……
すまなかった。……ありがとう』
えりーしゅとは、おかぁさまのことです。
ぼくには、ゆめのないようは、わかりません。なぜ、こんなゆめをみるのかも。
おかぁさまには、いえません。
かなしそうな、おかおをすると、おもったからです。
ぼくは、また、ゆめをみます。
あさ、おきると、ないてます。
りゆうは、わかりません。
でも、とても、かなしいとおもうのです。
そして、ぼくは、ただしく、いきようとおもうのです。
おとおとも、ゆめを、みるみたいです。
ぼくとはちがう、けど、にたゆめです。
きっと、うまれてくる、おとおとも、ゆめをみると、おもいます。
ぼくたちは、まえから、しっている。
うまれるまえから、そんな、きがします。
いつか、わかるのでしょうか?
ぼくたちの、うまれた、いみが。
完