琴音、ギターを買う
中3の秋、浜港女子の学園祭でスイートティアーズのライブ、ギタリスト=大石照代を見た琴音は自分もギターを始めようと一念発起、自らの愛機となるギターを探して回る。
生来のオタク気質からギター雑誌を読みまくりどうやら古いギターが良いらしいと知りギターショップ巡りをする。お高いビンテージギターばかりが並びその金額に愕然としながらもついに本厚木の小さなビルの2階の窓の中に壁に掛かったギターを見つける。
遠目から見ても赤くて可愛いギター、お店なのかも分からない暗い部屋の中周りの景色は色を失いギターだけが赤く見える。あれが私のギターだと勇んで店内へと狭い階段を上がる。件のギターのお値段は¥85,000.-(税別)。そして近くでよく見ると結構ボロい。ビミョー。
1965年製ギブソンメロディーメーカー。
値段的に中学生には手が出ない。けどお兄ちゃんなら買ってくれるかも。速攻お兄ちゃんに電話しておねだりをするも委託品で元のオーナーの都合で直ぐに買えないと判明。一週間後にまた来るから私が買うから売らないでと店主と約束してその日は家に帰る。
一週間、ジョーン・ジェットを調べたり買おうとしているギターを調べたり悶々と過ごした後お店に電話すると元オーナーが直ぐに売りたがっていると聞き翌日お兄ちゃんと一緒にお店に行く。結局ギター自体は税込¥80,000.-になったがケーブル、アンプ、ピック、ストラップ等合わせて¥100,000.-也のお買い物となった。予備の弦はおまけで付けてくれた。
琴音は赤いギターを抱え楽しげに家に帰る。アンプの箱はお兄ちゃんが持ってくれる。
Fが押さえられなくて苦労するのはこの後。
補足:
琴音は小さい頃から空手を習ってるので筋力が強い。
Fを押さえるのも実はそんなに苦労しない。
補足2:
琴音の最初のアンプはフェンダーの安いアンプ。
その後中古の赤いBluse jrを見つけお兄ちゃんに買って貰う。
お兄ちゃん鬼甘。
赤いギターに赤いアンプ、ストラップも赤いチェックでお揃い。可愛い。




