情報過多!!情報過多!!
それは特に変わったことも無い普通の日だった。
バイトから帰って、ご飯を頬張って、お風呂に入って、猫と遊んで、携帯を見ていた。
ただそれだけだった。
画面をスクロールして呟きを見ていると、死について友人が話していたので自分も何となくその話題に便乗した。
「死ぬ直前に後悔すんだよなぁ。」
まるでそうなる事を知っているかのような話し方にタイムライン上の友人達が反応し始める。
「いやいや、知ってるんかいwww」
「転生者かよ!草」
「実は転生してらっしゃった……?」
そんな言葉が流れてきて、即座に「そんな訳ないだろwww」と書き込もうとして指が止まった。
一瞬、脳裏に見た事もない景色が思い浮かんだ。
「何……?」
思わず声を発すると、それに反応したように様々なイメージが、いや、記憶が脳に流れ込んでくる。
情報が洪水のように溢れる。
激しい頭痛と目眩に思わず横になった。
その時、母が仕事でいなかったのは幸いだった。こんな状況の自分を見たら即座に病院に連れていかれただろう。
少しして、頭痛と目眩が治まった。
そして思い出した。
「これ……俺の、記憶……私、転生してたの?!」
三夜 茜。女。21歳。前世は魔法使いでした。