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GHOST GUN その3
よっちゃんの母親のお話
目が覚めると病院だった。何が起こったのかよく・・・思い出せない。
私には息子と旦那がいて・・・・それから・・・
頭が割れるように痛い。ここはどうやら個室で自分以外に人はいないようだ。
ナースコールを押して水を持ってきてもらおう。
カタカタ・・・
振り向くとそこには『歯車』があった。
何故病院にこんなものが・・・・・
いや、それよりもこんな大きな『歯車』があったらいくら目覚めたばかりといえど見逃すはずがない。
バンバンッバンバンッ
部屋の扉が大きく叩かれた。
スライド式のドアがスーッと横に開くと
自分と全く同じ顔をした『ヒト』がこちらを覗いていた。
よっちゃんの母親の心臓はその時完全に役目を終えた。