一期一会。
「ああ、よろしく頼む、アシュラン。」
「はい、ショウド様。」
カイロは言った。
「よかったな。
おいアシュラン、お前もう、人間が嫌いとか、死ねとか言わねぇ方がいいぞ?
そうゆうもんは、心で思うもんだ。」
アシュランは言った。
「わかったよ。
ショウド様の為に。
じゃあ、私達は私達なりに薬を探すわ。
さらば。」
ショウドも軽く微笑み、言った。
「カイロ、ランフリー、そしてリニアよ、またどこかで会おう。」
リニアは言った。
「アシュラン、ショウドさん、俺らさ、きっとまた会えるよな。」
ショウドは言った。
「当たり前じゃないか。
きっと、また会えるさ。」
「そう・・・だよな!じゃあ、また、アシュラン、ショウドさん!」
そして、リニア達は、ショウドとアシュランと別れた。
リニアは呟いた。
「アシュランは、すげぇ奴だったよな。
自分を犠牲にしてまでショウドさんを守るだなんてさ。」
カイロは言った。
「あぁ、あいつはすげぇ奴だったよ。
俺がアシュランの立場だったら、守るべき人を守ってやれたかな・・・?」
リニアは言った。
「守ってやれたかな、じゃなくて、守るんだろ。」
カイロは言った。
「でも、今は・・・
まぁ、しょうがねぇよな。」
リニアは言った。
「しょうがないなんて言葉でかたずけちゃ駄目だ。
自分を・・・信じてみな?」
カイロは上を向いて、両手を太陽に向けてあげた。
「・・・アイツ、今、何してんだろ。
笑ってんのかな。
それとも、泣いてんのかな。
笑ってたら・・・いいのにな。」
リニアは微笑みながら言った。
「待ちくたびれてると思うぜ。
はやく結婚したいよー。
みたいなさ。
カイロがむかえに来るの待ってるんだよ。きっと。」
カイロも微笑んだ。
「俺だって、はやく結婚してぇよ。」
ただ、ランフリーは一人、下を向き、歩き出そうとした瞬間。
《ドンッ!!》
「わっ!!」
ランフリーは、メガネをかけてるかっこいい17歳ぐらいの男の子とぶつかった。
男の子は、座り込んでいるランフリーに声をかけた。
「ねぇ、大丈夫ー?
ごめんねぇー?
俺、【サン】って言うんだけど、キミはー?」
「わ、私は、ランフリー。
私なら、大丈夫だよ、サン。
ありがとう。」
男は微笑んだ。
「ランフリーか、可愛い名前だねー。
ねぇ、ランフリー、ぶつかっちゃったおわびしたいんだけどー?」
「おわびなんていいよー!
大丈夫だから。
ぜんぜん、気をつかわないで!」
二人のどこか楽しげな話しを聞いていたリニアは、心がもやもやして、ランフリーに話しかけた。
「ランフリー!
も、もう行こうぜ!」
「あっ、うん!
じゃあね!サン!」
そんな時、カイロは顔をしかめていた。
ランフリーはカイロに聞いた。
「どうしたの?
カイロ。」
その時、サンは少し目を細めて呟いた。
「ふーん。
こいつがカイロかー。」
そして、カイロも言った。
「あぁ、なんだか、胸騒ぎがして・・・な。」
サンは突然、二人の話に入ってきた。