探すべき道。
人間てのはおかしなもんでさ、自分の前に道は存在しないのに、その道探そうとする奴と、探しもしないで諦める奴の二種類に分けられてる。
でも、その中間の奴が居たらどうする?
諦めてるけど探してる奴。
まぁそんな奴居たら楽しくてしょうがないだろうね。
〜100000年〜
生き物が絶滅してから、もう一週間もたつ。
そんな中で、人間はどうどうと生きてる。
その中の人間には、自分が生きてる事に罪悪感を持つ少年【リニア】が居た。16歳ぐらいの少年。
リニアの親は、生き物を絶滅させた人間の一人。
生き物を絶滅させた父と母の背中見ながら、リニアは呟いていた。
「俺は・・・犯罪者の子供なんかじゃない。」
その言葉を何回も何回も呟いていた。
ある日、ついにリニアは両親に自分の思いを伝えた。
「俺は、生き物を絶滅させたくなんかなかった!なのに、なんで父さんと母さんは生き物達を殺したんだ!?」
父親はリニアのそばに行き、耳元でささやいた。
「人間が生きるためだ。生き物など、またニ、三年すれば生まれるさ。
生きるため、生きるためにやった事だ。他に道はなかったんだ。」
「父さん達は、諦めて、別の道を探そうともしなかったじゃないか!」
「これしか方法がなかったからだ。
今の生き物達は人間の50倍近くの酸素を吸うんだ。
すると、人間達は酸素がなくなり死んでしまうんだ。」
「俺は必ず生き物達を生き返らせる。また新たな命が産まれるようにしてみせる!
俺はもう、犯罪者の子供にはならない。」
そう言うと、リニアは家を飛び出した。
「俺は・・・俺は・・・。」
そう言いながら歩いていると前から、女の子が声をかけてきた。
「ねー、オレオレくん、なんでこの街には生き物がいないの?」
「この街の生き物達は、すべて大人達が殺したんだ!」
リニアは力が入ってしまい、どこかに走り出した。
「ちょっとー!
オレオレくーん!」
リニアはハッとして、ようやく落ち着いて歩き出すと、後ろからまたさっきの女の子が追い掛けてきた。
「オレオレくーん。」
「俺の事?その、オレオレくんとか言うの。」
「うん。ダメ?」
「なんか変だから、俺の事は、リニアって呼んで。
でさ、どうしたの?この街に買い物?」
「うん。私はランフリー。
えっとね、実は私の街でも生き物が絶滅したの。誰がやったかは、わからない。それで、皆悩んでたら、一つ、あるうわさを聞いたの。
この世界のどこかに、命をなくしたものを生き返らせる薬があるらしいの。それで探してるんだけどぜんぜんダメ。んで、もしかして、道具屋に売ってるかもって思ってこの街に来たの。」
「なぁランフリー、俺も一緒にその薬を探してもいい・・・か?」
「いいよ!一緒に生き物達を生き返らせよう!」
「おう!
でも、この街にはそんな薬ねぇよ。あったとしても、この街の奴らが多分どこかに隠すな。ところでその薬の名前は?」
「ロストバって言う名前よ。」
「ロストバかぁ・・・。聞いた事ないなぁ。」
「うーん。リニアも知らないんだぁ・・・。」
「ランフリー、とりあえず、この街から南に向かうとコールディアって言う街があるんだ。まずそこに向かおう。」
そして二人はコールディアに向かった。