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元特殊部隊員の俺が一般人になるのは難しい  作者: いかさん
セーフハウスを探すたび
5/6

元特殊部隊員の俺が一般人を監視するのは、難しい

遅くなりましたが、次話できました~。

 俺はみしらぬウサギフード女の膝で休憩を取っていた。

「あの・・・目が覚めたならそろそろ起き上がってもらえませんか?」

「この体制恥ずかしいです・・・」

 なんだ、人の膝で休むことは、恥ずかしいことなのか。メモしておこう

 俺は、ポケットからメモ帳を取り出し、書き始める。

「め、めもしないでください!」

 次の瞬間彼女は、顔を赤くして立ち上がる。

 俺は咄嗟に受身を取って体制を立て直す。

「なんだ、急に立つなんて危ないじゃないか!」

「だって・・・なかなかおりないから。」

「そんなに、恥ずかしいものなのか?俺は別に気にしないぞ?」


「もう、しらない!」

 ぷいっっと彼女はそっぽをむく。

 まったく。この子のいう事はよくわからん。

 たしか、こんなとき社会ではこう言うんだよな。


「君は非常識だな。」

「あなたに言われたくありません!」


 おれはことごとく反論されたのであった。






 ーーーーーー新町1丁目路地、13:00------



「おい、なんで怒ってるんだ?」

「怒ってません。」


 公園をでた俺はセーフハウス(陸橋したのテント)へ向かっていた。

 ただ、隣には犬とウサギフードの女がいる。


「じゃあ、なんでついてくるんだ?」

「知りません、あなたがついてきてるんじゃないですか?!」

「俺の隠れ家はこっちだ。もしや、お前俺を尾行しているのか?!」

「ちがいます!私の家もこっちなんです。」


「え?・・・」


「おいウサギ、君の家はどこにあるんだ?」

「うさぎじゃありません!」

「いや、そのフードうさぎでしょ?」

「私の名前は、兎美うさみです。」

「ほぉ、うさみというのか。」

「はい、白井兎美といいます」


「で、うさぎ。さっきは、助かったよ」

 俺は犬に噛まれた所を摩りながら言う・

「うさぎじゃないです。それはどういたしまして。」


「うさぎ、君は本当に敵じゃないんだな?」

「うさぎじゃないです。私は敵でもなんでもないです。ただの高校生です。」


「高校生とは、どんな職業なんだ?」

 高校生・・・名前から察するに高度強襲部隊かなにかか?

 やはりこの女もどこかの部隊に所属しているのか。


「え?高校生もしらないんですか?」

 くそ、軽くこの女にばかにされたきがする。

「ああ、俺は社会のことはよく分からん。」

「いったい、どこでいきてきたんですか??高校生って言うのは、学問を勉強するところです。」

「それは楽しいのか?」


「はい!勉強は苦手ですが・・・友達と会えますし。」

 友達・・・また新しい単語が・・・

「そ、そうか。友達か。それは楽しいな。」


 俺の知らない世界が高校にはありそうだ。今度調査しよう。


「ところで、あなたの名前は?}

 今度は彼女が質問してくる。

「俺の名前は特殊 雪だ。」

「とくしゅ?さん?」

「ああ。」


「へ、へえ~珍しい名前ですね。」

「らしいな。よく言われる。」



「おい、走るぞ・・・」

「え、ええ?」

 俺は彼女の手を強く握って走り始める。


「ちょちょっと、離してください~~!」

 そんな彼女の声は俺には届いていなかった。


 なにか視線を感じる。さっき公園をでたあたりから、感じていたが、これは殺意丸出しのほうだ。

 嫌な感じがする。


「おい、遅いぞ!!」

「そんな!急に引っ張るんだもん!って何処へ行くんですか!?」

「うるさい、走れ。」


 俺は、細い路地を抜けて、新町大橋を目指す。





 ーーーー新町大橋陸橋下(隠れ家)----



「離してください!!」

 彼女は、力強く引っ張ると、俺を睨んでくる。


 よく見ると、彼女の手首は俺が握ったせいで、赤く腫れていた。


「悪かった。少し強く握りすぎた。」

 咄嗟の事だったので、つい力が入ったらしい。



「いったい、何があったんですか?」

 彼女は、荒い息使いをしながら俺に問う。


「俺たちを追ってきてたやつがいた。恐らく俺を狙っていたのだろう。」

 世界でいろんなことをした俺を、よく思わない者も多いだろう。

 まあ、仕方ないことだな。


 それはいいとして、彼女も見られたはずだ。

 厄介なことになったな。


「あなたはそんな、有名人なんですか?」

「ああ、そうだな。みんな俺を狙ってるよ。」


「ええ!!知らなかった!私初めて有名人と生で会いました!」

「テレビとかにもでてるんですか?スポーツとかの有名人ですか?」


「テレビ?ああ、そうだな。よくレクチャー動画とか撮られる。スポーツなら、なんでも得意だ。」

「へええ!!すごいです!」

 彼女は先ほどまでと違い、目を輝かせて話す。


 有名人なんて、いいことないのに・・・

 毎日のように来る、殺害予告。

 食べ物には毒を盛られ、気が抜けない。

 監視される毎日の行動。


 一般人とやらは、そんな人生を望むのか。

 考えられんな。


「で、なんの有名人なんですか?俳優ですか?」

「俺は特殊部隊だ。元な」


「え?・・・・」

「え?・・・」

 お互い戸惑う。


「特殊部隊って何ですか?・・・」

「それは言えない。」

「へ、へぇ~特殊部隊ですか・・・凄いですね・」

 明らかな棒読みだな。

 まあ、当然か。


「じゃあ・・・私帰りますね。」

「まて。」

 ビクッと肩を揺らす。


「まだ何か・・・?」

「これから、お前を監視させてもらえないか?」

「嫌です。」


 即答か。

「監視っって何するんですか?!そんなの絶対嫌です!。」

「俺たちが一緒にいるところを見られた。お前の命を保障することはできない。」

「何言ってるんですか?警察呼びますよ?!」


「とにかく、忠告はしたからな。」

「はいはい、気をつけます。」

 彼女は俺の話を流して、去っていく。


「お前の家、ここだったのか・・・」


 彼女の家は、新町大橋の出口にあった。

 俺の隠れ家の上が、彼女の住む家だったのだ。





 ーーーー新町大橋下(隠れ家)PM08:00ーーーー



 俺は夕食作りにいそしんでいた。

「おお、うまそうだ。」

 今夜の夕食は、新町川で釣った、お腹が赤い魚と川原でとった黄色いきのこだ。


「社会にはいろんな食べ物があるな。」

 何故みんな取らないのだろうか?

 俺は不思議に思う。


 夕食を食べながら、明日の予定を考える。

「明日はなにをしようか・・・」

 ふと、朝の出来事を考える。


 俺を追っていた、謎の人物。

 あんなに殺意丸出しなら、恐らく素人だろうが、油断はできない。

 俺はいいとして、彼女は例外だ。

 巻き込んでしまったからにはなんとかしなければならない。


 他人に迷惑を掛けるのは嫌いだからな。

 しかし困ったことに彼女は俺を無視していってしまった。


「まったく・・・非常識な女だ。」


 恐らく追ってきたやつらはまず、俺の周りから消していくだろう。

 精神的ダメージを与えるにはいい戦略だ。


 俺だったらそうする。


 どうしたものか・・・

 まったく、変な女を巻き込んでしまった。




 俺はその夜、彼女の事が気になって、なかなか寝付けなかった。



 ーーーー新町大橋AM07:00----


「あの~、何やってるんですか~?!」

「ああ、今トラップを仕掛けている。」


「へ~でも、ここ私の家なんですけど・・・」

「知ってるよ。」

 俺は結局昨日考えた結果、彼女の家に防衛線を張ることにした。

 これならば、俺が直接監視しなくても、少しは安全だろう。


「おい!そこから前に出るなよ。対人センサーが反応して俺たち二人とも、ミンチだぞ。」

「ええ!!は、はい!」

 彼女はあわてて、後ろに下がる。

「この家の周囲には、地雷、熱感知センサー、監視カメラ、有刺鉄線を仕掛けた。これで俺が監視しなくても、少しは大丈夫だろう。」


 昨日の夜こっそり、俺がいた基地に忍び込んで、資材をパクってきた。まあ、ちゃんと返すから大丈夫だろう。

「なんで、私の家が要塞みたいになってるんですか!?」

「なぜ?昨日お前自身が、監視をするなといっただろう?だからこうして、わざわざ別の方法を考えたまでだ。気に障ったか?」


「どうやって、家から出るんですか?!」

「それはだな、玄関を出たら、右に5歩、前に5歩、左に7歩、前に4歩、最後はジャンプで、道に出るわけだ。」

 こんな簡単なトラップだが、まあ時間稼ぎにわ、なるだろう。


「そんなの無理です!!!元に戻してください!」

 彼女は怒って俺に怒鳴った。




 ーーーー兎美家AM08:00ーーーーー



 俺はようやく、全てのトラップを片付け終わった。

「まったく、大変な女だ。」

 ぼそっと、つぶやく。


「もともと、あなたが悪いんですよ?!」

 まあ、その通りなのが痛いところだ。


「それは、悪いと思ってる。だが相手が何者かもつかめない状態で、お前を放置しているのは危険すぎる。やつらは、一応プロだからな。いつ襲われるか分からんぞ。」

「そうですけど・・・」

 彼女は考え込む。


「とりあえず!トラップはだめ!わかりました?」

「ああ、他の方法を考えるよ。」

 しょうがないな。

「じゃあ、私学校に行く時間なので、失礼しますね。」

「おい!まて、一人で出かけるだと?お前は狙われてるのかもしれんのだぞ!?」

「そんなの、知りません!行きます。」

「分かった。俺も行こう」


「はい?」


「だから、俺もその高校?とやらについていく、どうだ?これな迷惑にならないだろ!」

「ぜええええったいにやめて下さい!」


 俺はことごとく、断られた。



 ーーーーPM01:00----


「よいしょっと。おお、眺めがいいな。ここならよさそうだ。」

 俺は新橋大橋の鉄骨を上り、てっぺんまできた。


 恐らく昨日のやつらはまだ俺を探しているだろう。

 人工衛星からの情報をリンクして、上から探す。


「よし感度良好!よくみえるな。お?さっそく見えたぞ。」

 怪しげな黒ずくめの二人組みが、1、2,3。

 三グループ体制か。これはなかなか嫌なやつらに目をつけられたな。


 合計6人が探しているという事は、それなりに大きな組織だ。

 双眼鏡に持ち替えて、詳しく相手を観察する。

 ここから、約3KMか。腰には拳銃と思われる膨らみ。


 おお!あいつ肉屋で、コロッケを買ったぞ。なるほど、あそこに商店街があるのか。

 向こうのグループは、ホームセンターで買い物。

 あっちは、自販機で立ち飲み。


 あまり統率がなされていないな。やはり素人か。


 引き続き、観察するとしよう。



「ポツ、ポツ」

「ん?、なんだ今日は雨か。まあ姿が隠せて好都合だ。」


 冷たい雨が、町を覆い始めた。




 ーーーーPM06:00----


 さて、そろそろくるかな。


 俺は町から歩いてくる、かさをみながら彼女を探す。

「いた。あれだ」

 雨が滴る、鉄骨を慎重に歩きながら、目標の傘の方に歩いていく。


「え?・・・」

 向こうが先に気づいたようだ。

「学校と言うのは、一日拘束されるのか。いったいどんな訓練をしているんだ?」

「学校は訓練なんてしてないですよ?火災訓練とかは、ありますけど・・・ってびしょぬれじゃないですか?!」

 彼女は心配そうに傘から、覗き込む。


「ああ、それよりもやはり、昨日のやつらがまだ俺たちを探しているようだ。町で何人か見かけた。」

「え?町に行ってたんですか?」

「いや、昼から橋の上から、観察していた。」

「は、橋の上ですか?!」

「ああ、そうだが。何か?」

 俺は、なにか変なことを言っているだろうか?

「危ないですよ!?」

 なんだ、そんなことか。


「大丈夫だ。ビルの4階ぐらいなら、着地でしっかり体制をとれば、なんとかなる。」

「そんな、事聞いてるんじゃないです!」


 彼女は、何故怒っているんだ?俺は今回は、何もしてないぞ。


「まあ、なんでもいいが橋の上なら文句ないだろ。引き続き監視をつづけるよ。一応巻き込んでしまったからな、情報の共有はしっかりとやっていこうと思う。」

 俺は、再び橋へと歩みを進める。


「まってください!!」

「ん?なんだ?」


「あの・・・この傘、使ってください。」

 そういって、彼女は俺に自分の使っていた傘を差し出してくる。


「別にいいよ、俺には必要ない。」

「だめです!風引きますよ!?つかってください」

 そういって彼女は強引に俺に傘を渡してくる。


「お、おい。」

「くれぐれも落ちたりしないでくださいね?!」


「あ、ああ分かってるよ。」


 そういって彼女は家まで走っていく。雨が夏服を濡らしていく。


「まったく、なんなんだ?」

 傘か・・・偵察中にこんな赤い傘は目立つな。


 俺は橋まで向かうついでに、傘を彼女の家の玄関に戻す。

 ここにおいて置けば気づくだろうか?


「わん!わん!」

「おいおい、噛み付くなよ!?」


 俺は噛まれた腕を隠して犬に近づく。


「もしかしたら、盗まれるかもしれないからな。お前が持っていてくれ。」

「わん!!」


 俺は犬に傘を渡して、立ち去る。




 さてっと、任務にかかるかな。

 俺は髪から滴る、水滴を払い、鉄骨を上っていく。


「今日は・・・いい天気だな。偵察には、もってこいだ。」





 新町大橋の上で、一人偵察を楽しむのであった。




なんとも微妙なとこで、終わりました。

うん、微妙ですね。


次こそは1章完結させるぞ~

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