4話
由衣視点です
突然だが私、加藤由香は純君のことが好きだ。幼馴染というせいもあって私を女としては見てくれない。
これでも結構かわいいと自負してるんだけどなー。えっ何処が好きっかてそりゃもちろん ぜ・ん・ぶ キャー恥ずかしい。
そんな小太郎君と出会ったのは私が4歳の時だ、純君は冬なのに裸で外に出て泣いていた。近ずいてみると体中に痣があり恐ろしいほどに暗い目をしていた。怖くなって逃げだしたが、すごく気になってしょうがなかったのでお菓子を持って少年に会ってみた。お菓子を無言で突き出すと私の優しさのせいかボロボロと大粒の涙を流し始めた、そして一糸不乱にお菓子をむさぼり、ひまわりのような笑顔でお礼を言われた。今思うとその笑顔を見た時から、私は恋に落ちていたのだと思う。
それから私は、お菓子を片手に純君にしゃべりに行くようになっていった。そして少しずつ会う頻度が高くなり、やっと完全に溶け込めたと思っていた時純君は引っ越してしまった。悲しくて公園で夕方まで泣き続けけたが、お腹がすいたことに気付き重い足を引きずりながら家に帰った。
家の前につくと、隣の庭で遊んでいる純君を見つけた!それを見ると今度は嬉しさで泣いてしまった。今思うとその日は一日中泣いていたんだな~。どうやら純君の祖母の家が隣だったらしく、両親が死んだから隣に越してきたそうだ。その日のご飯が特別おいしく感じたのを覚えている。
隣に越してきたので、純君は頻繁に遊びに来るようになった。初めてあったころには考えられないような楽しそうな目をしているので心の傷は少しずつ癒えているようだ。でもふとした時に辛そうな表情をしているときがある、私が純君の心を癒してあげなくちゃ♪
それから同じ小学校・同じ中学校・同じ高校と進んでいき、高2になったときに異世界に転移させられた。
そこでの純君は周りと比べても、ステータスがすごく低かった。だから私が守ってあげなくちゃ‼と思っていたのに王様の名令によりダンジョンに潜ることになってしっまた。力になりたいのに何もできない自分が歯がゆい、と思っていたら純君は何事もなかったように帰ってきた。でも何かが違う、毎日一緒にいたからこそ分かるこの違和感なんだろう?でもまあ今は帰ってきてくれたことを喜ばなきゃ♪
話は変わるが純君に思い切って告白しようと思う。今までさんざんヘタレと言われてきたが、覚悟を決めてLet's GOだ‼