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3章13話

深呼吸をし振り返ってスライアの方に近づくと案の定スライアが瀕死の人物を背に私の前に立ち塞がり


「タージャ止まれ、これ以上近づくな!」


と牽制するスライアに対して


「スライアさん、理由は後で話すのでとりあえずここは引いてもらえませんか?私ならなんとか出来るかもしれません。」


とどうにか瀕死の人物の元に向かおうとするがスライアの方も私に引けと言われて引くはずもなく。


「訳のわからないことを言ってないで後ろに下がってあっち向いてろ。あの状態じゃあ何をしても恐らく助からん。子供にそんなものを見せるわけにはいかんからとにかく下がれ。」


とスライアはテコでもここを通さないつもりらしいが是が非でもこっちとしては通る気満々だ。

スライアの言葉を無視し右前に行こうとするとスーっとスライアが私の前に移動し左前に行こうとするとスーっとまたスライアが私の前に移動し


「タージャ!遊んでいる場合じゃないんだぞ。人が一人死のうとしているんだ。俺はなこんな砂漠で会ったのも何かの縁だからせめて看取ってあげたいと思っているんだ!頼むから少し向こうに行って待っていてくれ。」


とスライアに思いっきり叱られた。

本当は全て終わった後にでも話そうと思ったが仕方ない


「スライアさん、黙って聞いてください。私の母親は元聖女候補でした。私は母親から自分が成れなかった聖女になるよう教育を受けていました。だから私には怪我人を治す力がありますのでどうか引いてもらえませんか?」


とスライアに必死に語りかける。

頼む引いてと願っていると


「なっ、なにーっ、せ、聖女候補だとー。この世界で元聖女候補は200人前後しかいないんだぞ。ハッ、道理で子供にしては落ち着きすぎていると思っていたがそういうことか。」


と一人で納得しているスライアに


「納得するのは後にしてください。さあ瀕死の人を助けましょう。」


と言ってスライアの横を抜けその人のそばに近寄り怪我の様子を見る。

今にも生き絶えそうなその人の全身は無数の傷と血が乾いた跡がある。

意識はすでにないがかろうじて体が上下して生存が確認できる状態だ。

脇腹と大腿部が特に酷い状況でザックリいかれているのがわかる。

さあ治す前にスライアに


「その辺に落ちているこの怪我人の食器を持ってきて下さい。今から全身全霊をもって治します。それによって私は暫く意識を失う可能性があります。その場合私が気が付くまで水分が確保出来ないので今のうちに器に水を入れておきましょう。」


と指示を出し食器を持ってこさせ水を祝福で入れ


「スライアさん後は頼みます。この怪我人にも水を与えてくださいね。それじゃあいきます。」


と頼むと


「バカ野郎、今生の別れっぽい言い方するんじゃねぇ。余り無理をするなよ。」


と言うスライアに頷き雰囲気を出すため怪我人の上に両手をかざし


「ナオール!!」


と本心から治って欲しい気持ちを込め唱える。

そのとたん怪我人の上に光が注がれ周りは明るくなっているが私は力が身体から抜け視界が暗くなり倒れた。


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