特異な力
転校生こと、“ヒロイン”な彼女は凄まじい表情で黒間良夢を見た。なぜ、なぜ?!アイツ、私の攻略対象者たちを奪う気?!
いままで、近づきもしなかったから対策をしていなかった。まとめて、見張るなんて出来やしない。どこで、会っているかなんて把握できるわけ……
いいえ、私は“ヒロイン”よ。あるじゃないの、私にしかない力が。ふふ
私が願えば、叶えてくれる。どんなに思いだそうとしても、どんなに…どんなにしようとも私には劣るのよ!
私が持つ力、“魔”は神様によって授けられたの。自殺しかけた私に神様は言った、お前の好きなセカイへと導いてやる、そこはお前の望むセカイで支配者なのだと。支配者だからと、このセカイを操る“魔”を貰った。これさえ、あれば…………
明日には、黒間良夢の存在なんて無かったことになる。宮園サラも驚異になりかねないわ。彼女も、無かったことにしてしまいましょう。私の物語をめちゃめちゃになんてさせやしないわ。
───────排除してあげる。
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「あっちから動いて貰わないと困るのよねぇ、黯」
申し訳無さそうににゃおん、となく黒猫はすり寄る。「いいのよ、アイツ……勘がいいから。いずれはバレてたかも。」頭を一撫でして、影は踵を返す。
「さて、と。私には意味のないものだけど…」
影響があったら後々面倒だし、呟き笑む。───戻らないのに、気づかないなんてバカよね。
*****
清々しい朝、けれどなぜいるの?いつもと変わらず、取り巻きとティータイムを楽しんでいる美しい女生徒。どうして、いるの?私、あんなに願ったはず!神様だって言っていたわ!私には叶わないことなんてないって!
チラリと、視線を移した黒間良夢とバチリと目が合う。私は動揺で一杯になるのに、優美に笑んだ彼女がものすごく恐ろしく感じた。
私が、“ヒロイン”なのに!!
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