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魔女は笑む。  作者: 薄雀
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綻びと既視感

突発的に書き始めてみました。

その他の作品も地道に執筆はしてゆきます…きっと?

この学園は、どこぞの子息、令嬢や一般の秀でたものがある者からが在籍する花園学園である。

金持ちと庶民との派閥はあるものの、均衡を保てていたはずだった。ある日、二学年に美少女が転校してくるまでは……。



*****



三学年に在籍している美人、宮園サラ。イギリス人の血が入ったハーフの父と日本人の母をもつクォーターでショートボブのゆるふわな髪型が印象的な彼女。父は、世界有数の大企業の社長をしており母はその秘書、所謂金持ちだが彼女はそのような地位を持っているものの謙虚な人物で幅広い人気を持っている。


そんな彼女は、最近あることに気づいた。


「彼女は、何を企んでいるの?」


転校してきた、美少女。彼女を見て、呟いた。

彼女の行動全てが妙に引っかかる。そして、時たまに既視感を覚える。その行動をまるで数回も見た気がしてしまうのだ。親しくもない彼女の行動が何故か引っかかる。

彼女の周りには大抵この学園人気の顔の整った男子生徒が居て、彼女はいつも微笑んでいる。



「サラ様?お加減が優れませんの?」

サラの取り巻きの一人が訊ね、サラは意識を取り戻した。

「いえ……」

『どうして、既視感を覚えるのかしら?なにより、彼女を野放しにしてはいけないと…思ってしまうのかしら?』

サラの直感は、のちのち当たっていたことに気づく。



****


「このルートさえ終われば、私の待ち望んだ最後が待ってるわ!!」

一人、歓喜に溢れ呟く美少女転校生を見かけたサラ。思わず身を潜め彼女の次の言葉を待った。

「あのルートは絶対に終わらない。永遠にね…」

クスクス、笑って彼女は次々に言葉をこぼしてゆく。まるで、誰かに聞かせるように。「今までで、39回もこの一年を繰り返してきたんだ絶対に、老うことのない世界だわ」


サラはその言葉に、頭に鈍器で殴られたような感覚に陥る。『39回目?もう…そんなに…』

サラは全てを思い出した。それは、今より前の前の彼女のいうルート?でサラは薄々気づきかけたがまた新たな一年間が始まったと同時に今まで忘れ去っていた。その前のルートでもこの感覚に陥った事を思い出した。


「私が知るだけでも、3回目…4回目くらいかと思ってたのに…39回目……」

サラはいきなりめまいに襲われふらりとした足取りでその場を離れた。私は、彼女のせいで39回もの一年間を無駄にしたのと一緒である。

「させない、……させるものですか!…」

サラは強く思い、これからのことを思案した。そして、思い出したように走り出す。



****


この世界に違和感を持っていたのは、間違いではなかった。なにより、今まで忘れ去っていたことに怒りを感じる。この、ルートが終わってしまえば…なにもかもが終わりな気がしてしまうのだ。もう少し早ければ、もっとなにか試行錯誤ができたと思うが今更の話だ。過去は振り返らない、そう決めた。毎回ルートは、どこで終わるのだろうか?学期末だろうか、ならば残り3ケ月。しかし、その頃には私はこの学園を去っている。そう、あと1カ月で私達三学年は卒業式を迎えるはずだ。毎回のルートで、私達が卒業している?


記憶が曖昧だ、そもそも私はどうして気づいたのだろう?

ほんの少しの綻びが、私の記憶を呼び覚ました?何かあるのだろう、私が思い出した訳にはきっと。




─────この世界を終わらせる。



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