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悪役令嬢の異世界グルメ革命~ハンバーガー? なにそれ美味しいの? とか言ってた人たちが、今では行列を作って土下座してきます~  作者: 緋村ルナ


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エピローグ:食卓は世界を繋ぐ

「美食卿」の称号を授かってから、数年後。

 私、エリザベート・クロフォードは、レオン・ハーウッドとささやかな結婚式を挙げた。プロポーズは、宣言通り、記念すべき100店舗目のオープン日に、彼から改めて受けたものだ。

 私たちの会社は、「クロフォード・フードエンパイア」と名前を変え、世界数十カ国に店舗を展開する、巨大な食の帝国となっていた。

 しかし、私の情熱は、企業の拡大だけに向けられているわけではなかった。

「子供たちに、安くて、美味しくて、栄養のある食事を届けたい」

 その想いから、私たちは新たに学校給食事業を開始した。ハンバーガーだけでなく、デミトリが開発した野菜たっぷりのメニューや、各国の食文化を取り入れたバランスの良い食事を提供し、子供たちの健やかな成長を支えている。今日も、王都の小学校から、子供たちの元気な「ごちそうさまでした!」という声が聞こえてくるようだ。

 デミトリは、今や我が社のメニュー開発責任者として、なくてはならない存在だ。彼は今、高齢者向けの、柔らかくて消化の良いハンバーガーの開発に情熱を燃やしている。

 そして、私のお腹には、新しい命が宿っていた。

 ある晴れた日の午後、私は夫となったレオンと共に、我が家の庭で穏やかな時間を過ごしていた。テーブルの上には、もちろん、私のお手製のハンバーガーが二つ。

「ねえ、レオン」

「なんだい、エリザベート」

「私、スラムに追いやられたあの日、本当に絶望していたのよ。でも、今ならわかるわ。あの経験があったからこそ、私は、食事が持つ本当の力を知ることができた」

 私は、自分の大きくなったお腹を愛おしそうに撫でた。

「食事は、ただお腹を満たすだけじゃない。人を元気づけて、笑顔にして、人と人とを繋ぐ力がある。そして、ハンバーガーは、その魔法が一番詰まった食べ物なのよ」

 レオンは、優しく私の肩を抱き寄せた。

「ああ、そうだな。君のハンバーガーが、俺と君を繋いでくれたように」

 私たちは顔を見合わせ、笑い合った。

 空には、どこまでも青い空が広がっている。

 私の戦いは、終わったのかもしれない。でも、食卓から始まる幸せの物語は、これからもずっと、世界中で続いていく。

 私は、焼きたてのハンバーガーを手に取り、大きく一口、頬張った。

 やっぱり、ハンバーガーは人を幸せにする。

 心から、そう思った。

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