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第1話「影なき盟約と、新たなる脅威」
王都アレスティアは、一見すると平和を取り戻したかに見えた。
リュカが王位を継承し、教会との「継承の儀」も終わったことで、民衆の期待は高まっていた。
しかし、その裏では、新たな暗躍が始まっていた。
辺境の小国から、謎の軍勢が動き出し、王国の脆弱な部分を突こうとしているという情報が入る。
リュカは信頼する側近リディアと共に、国防強化と外交の再構築を急ぐ。
一方、教会の内紛も激化し、影織りの使い手たちが再び暗躍の気配を見せる。
そんな中、リュカの元に古い盟約書が届けられる。
それは、かつて王国と辺境の小国が結んだ「影なき盟約」と呼ばれる、影織りの力を封じる約束だった。
リュカは過去の因縁と対峙しつつ、新たな脅威に立ち向かう決意を固めるのだった。