第7話「審判の日と、王を継ぐ影」
王都は厳粛な空気に包まれていた。
「審判の儀」が刻一刻と迫り、教会と王家、貴族たちが一堂に会する日である。
この儀式は、影織りの力を持つ者の中から、真に王国を導くにふさわしい者を選び出す神聖な裁き。
カインは既に王位を手にしたが、教会の審判を経てその正当性を認められなければ、王の座は危うい。
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王都大聖堂には、国中から集まった影織りの使い手たちが並び、彼らの力が示される審判が始まる。
教会司祭団長アレストールは重々しく宣言する。
「影織りの血を継ぐ者たちよ、今こそ真の王を示す時である。」
儀式の間、リュカは闇の中にいるかのような不安に襲われる。
それは自身の心に巣食う影の力、その暴走の恐れだった。
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一方、カインの側には忠実な仲間ノアがいた。
ノアはリュカの苦悩を感じ取り、彼に言葉をかける。
「君の影は君自身だ。恐れず、その力と向き合うんだ。」
儀式は激しい魔法の応酬となり、使い手たちの力が火花を散らす。
その中でリュカは、己の影をコントロールし、真の力を覚醒させることに成功する。
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最終的に、教会はリュカの力を認め、彼が真に王国を導く「影の王」であると宣言した。
だが、その瞬間、儀式の聖堂に爆発が起こる。
影の力を巡る陰謀は、終わることなく新たな局面を迎えるのだった。