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『影織りの王冠』(かげおりのおうかん)  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
◎第Ⅱ部 -断罪の輪廻-〜終焉の系譜〜
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第6章「闇の審判と光の使徒」



封印の聖域の扉が開いたその瞬間、辺りは不気味な静寂に包まれた。

リュカ、エレナ、カイロス、そしてマレインは息を呑みながら中へ足を踏み入れる。


聖域の中心には古代の魔法陣が刻まれており、そこに灰の福音の書物が静かに横たわっていた。

しかし、その場に集まった一行の前に、突然、輝く光の球体が現れた。


「我は光の使徒、アリシア。

灰の福音の力を封じるため、選ばれし者なり」


白銀の鎧を纏い、神聖なオーラを放つ女性が現れた。

彼女は教会から派遣された特別な使者であり、リュカたちにとっては未知の存在だった。


「あなたは教会の使徒……か?」


リュカは警戒しつつも問いかける。


「そう。だが我の目的は、ただ一つ。

灰の福音の力が悪用されるのを防ぐことだ」


アリシアは冷静に言い放つ。


「我々の目的は共通のはず。

教会の過激派が灰の福音を悪用し、王国を滅ぼそうとしている」


リュカは一瞬ためらったが、彼女の誠実な眼差しを見て、頷いた。


「ならば、共に封印を守ろう」


しかし、そのとき聖域の外から響く足音が近づいてきた。

教会騎士団の先鋒が突入してきたのだ。


「影織りを許さぬ! 灰の福音を奪い取れ!」


激しい戦闘が聖域の中で始まった。

リュカと仲間たちは光の使徒アリシアとともに、教会騎士団と戦う。


カイロスの影の刃が鋭く振るわれ、エレナの魔法が敵の動きを封じる。

アリシアの聖槍が敵を貫き、光と影が交錯する壮絶な戦いとなった。


その中でリュカは、己の力の真髄に触れる瞬間を迎える。


「影織りの力……これが、真の力か!」


彼の影から黒い翼のような影の霧が広がり、教会騎士団を圧倒していった。


戦いが終わり、静けさが戻った聖域で、リュカは深く息をついた。


「まだまだ戦いは続く。だが今日は一つの希望が見えた」


アリシアも微笑みながら言った。


「共に戦おう。王国の未来のために」


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